両面性

お客様のプランの要望の中で、「吹き抜け」を希望されることが多いように思います。確かに展示場やモデルルームでもよく採用されていますし、実際に建物に入ってみても明るいイメージが広がり快適です。また天井が高いということは子供の考え方にもよい影響を与えるようで、昔の織田信長や徳川家康などに代表されるように幼少の頃お寺に預けられた子供は高い天井を見ながら大きな夢や野望を胸に描いたそうです。

一見良いことばかりのような「吹き抜け」ですが、冬の寒さが厳しい地域においては少し様子が変わってきます。やはり居室に「吹き抜け」を設けると冬場の暖房効率が著しく低下してしまうのです。いくら気密性が高い建物でも暖かい空気は上へ上へ行ってしまうために冬場は快適な空間にはなりません。

このように1つのご要望はメリットとデメリットの両面を持っていることが多いように思います。家を建てて良かったと思っていただくためにも、何かお客様から出されたご要望に対して広い視野で対応できるように日々考えていきたいと思っています。　（ta）