挑戦!シナリオライター(映画・ドラマ)

シナリオライターを目指す徒然なる一言(携帯でもリンクで飛べるようになりました♪携帯でもご覧ください)

「14才の母」と安倍なつみさん「仔犬のワルツ」

2006-12-20 23:16:17 | ドラマ・映画
「14才の母」

やっぱり男の子を頼りなく書きすぎだなぁと思っている。
この年代では確かに精神年齢は女の子が上だが、子供を生んだ
女の子と供にこの設定なら相手の男の子も成長するように描か
なければドラマとして片手落ちだろう。

主人公の志田未来が力強く生きる女の子を演じているが故に、
その女の子が好きになったはずの男の子がこうも物足りないと
違和感がある。

また、男の子が自分の子をほとんど気にしていない描き方も相
当前から気になっている。
ここまでくるときれいに描けば話しは成り立つが、何かメッセ
ージはあったのかと感じる。

また、ここにきてとって付けたように隣人の嫌がらせは唐突では
ないのか。村社会の日本では子供が出来たという時点で、隣人た
ちから出ていけというような反応は起こるだろう。
しかも、出てきただけでその後は影すら出てこない。

今、日本で起こっている本筋を外してきれいにドラマにしただけ
ではないのか。

とはいえ、おとぎ話と思って見た人が視聴率からは多かったので
はないかと思う。
私的には感動が無いドラマに感じた。

安倍なつみ「仔犬のワルツ」

今さら何故このドラマの話題かというと特別番組体制でネタ
が無くなったため。
このドラマを見ていた当時は自分がシナリオライターを目指
そうとは思っていなかった。

さて、実はDVDを持っているので見返している。普通なら
ストーリー性やメッセージ性が無いドラマのDVDなど買わ
ないが、シナリオを書き始めてから買ってみた。

舞台などで細かく役者の表情など見ていない人には分からない
だろうが、このドラマで目の見えない主役をやっている安倍な
つみさんの演技にその才能の高さをあらためて気づかされる。

それは、黒目をほとんど動かさなかった事、まばたきが極端に
少ない事。

舞台が好きで、自然に色々な人々の表情や動作を観察する癖が
ついている。
その経験から、盲目の人は普通滅多に黒目に動きが無く、まば
たきも少ないを事を知っていた。

このドラマの第一話を見たときは、その表情の作り方だけで感
動した記憶がある。
長年舞台やドラマをやっている人間ですら、こういった些細な
演技をおざなりにする役者が多くなっている中、この演技には
スター性を持った才能を感じた。

それだけに、このドラマの場当たり的なストーリーには毎週もっ
たいないと呟いていた。

今、見返すと最終話まで通したハコ書きの手間を惜しんだドラマ
に見える。
普通シナリオを書く際には、ハコを書く。この回にはこの話しと
いったもので、私などは悪戯書きのような絵をつけて書いている。
そして、最後から最初のシーンを決める。中のシーンはその前の
シーンから逆算して設定していく。

もっともそんな事をしても、必ずしも面白く書けなかったり矛盾
したり、話が飛んだりすることは度々ある。
このドラマはハコを書いても、そんな問題が出るのにハコを書いた
形跡が見えないドラマだった。

先日のDRAMA COMPLEX「プリズンガール」も事実という
原作に頼りきったドラマで全体を持ってきてしまった。
そのため、視聴率は散々だったと記憶している。

事実は大切だが、この原作をドラマ化するならラスト付近から始める
のがシナリオとして視聴者に訴えるものがあったのではと思っている。

空港ゲートから出てくる安倍なつみ。目線の先に誰かを見つけて大きく
目を見開く。その目に焦点が合って、22ヶ月前のニューヨークのアパ
ート。颯爽と出てくる安倍なつみ。

といった具合だ。

いいドラマに当たって、安倍なつみさんのその奥深い才能を世間に認め
させたいと個人的には強く思っている。
そのために、プロのシナリオライターを目指しているといっても過言で
は無い。