挑戦!シナリオライター(映画・ドラマ)

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長澤まさみ・上野樹里「ラストフレンズ」と長澤まさみ「そのときは彼によろしく」

2008-04-12 23:30:12 | ドラマ・映画
長澤まさみ、上野樹里「ラストフレンズ第一話」

しばらく振りに第一話として登場人物の紹介と全体のストーリーが分かるシナリオで面白いドラマだった。

ただ、始まりで結末まで想像できる作りにしたのは好き嫌いがあるかもしれない。

長澤まさみ演じる美知留のDVは始まったばかりだが、どうも一人主役のようだ…と書くのは上野樹里と同格のダブル主役と思っていたからだが、一話を見る限り一人主役にする予定に見えた。

ただ、長澤まさみは家庭内の事が描写されていながらキャラクターが薄いのが既に気になっている。バックグランドが良く描写されているにも関わらず、まだ長澤まさみ自身キャラクターに反映できていない感じだ。

もっとも、シナリオが良いせいでいい表情とセリフで話すときがある。

ただ、残念なのは同時に悪い癖も出してしまうことだ。特に、セリフの舌足らず、困ったときの表情の画一性など。

以前も書いたが、舌足らずな話し方だけでも本人が自分のドラマを見返して感情表現の邪魔になっている事に気づいて欲しい。

この辺がドラマが進むにつれて治っていけば、なお面白いドラマになりそうだ。

そして、個人的に器用貧乏と思っていた瑠可役の上野樹里。第一話でほぼ性同一性障害の設定に見えたが、それを予想以上にうまく演じていた。

この第一話では、上野樹里の演技が飛びぬけている。ささいな表情まで気を使っていたようで今までの大雑把な演技は役をそう理解してやっていたと考えられる。

とすると演出家泣かせの女優といえるかもしれないが、今回の役に関しては演出家と息があっているのだろう。

このままこの演技を上野樹里が維持でき視聴率もついてくれば、このドラマの成功は上野樹里の演技によるものが大きいと言われるかもしれない。

長澤まさみは、二話以降のシナリオによるが今までドラマに比べて一番まともなドラマに当たったように見える。

このドラマでその才能を開花することを期待したくなった…まだ、いいドラマと断定はできないが、とにかく一話としては細かい点を気にしなければ面白い。
たとえば美容院でのシーンとか。

宗佑役の錦戸亮。こちらもバックグラウンドを役に取り込めていない感じがするが、それ以前にDVシーンが暴力だけというのも気になる。

DVの一番の問題は暴力、いじめを行った加害者が次の瞬間豹変して被害者に優しくなる点にもある。

被害者が加害者のその二つの顔がどちらか迷っているうちに心理的な被害が拡大する点にDVの問題があると個人的には思っている。これは身近で知っているから気になるのかもしれないが。


そして、恐らくドラマでは宗佑の家庭環境が少しずつ明らかになり、何故児童相談所の職員になり、その一方でDVに走るか描写していくと思う。

この難しい描写をどうドラマに取り込むかが気になる。

そういう意味で宗佑役には、今のところ指摘した点意外さほど破綻は感じない。自分の過去をどう表現しながらDV男を演じるかは次回以降見ないとわからない。

ただ下手に描写するとDV加害者とDV被害者双方に対する誤解を視聴者に与えかねない要素がある。

これはドラマの進捗具合を見ないと分からないが、「メビウスの輪」を断ち切る点をどう描写するか、必ずしも「メビウスの輪」にならないことやそこまで描かないかでドラマの性格が変わってくる。

そして、タケル役の瑛太。セックス恐怖症の設定だがこれは一話で表現できる内容と考えられるのでサブストーリーで深くは表現しないと考えられる。

このドラマの関係式はエリ役の水川あさみ→タケル→瑠可→美知留-宗佑

上の関係で結末は美知留を守るために瑠可が宗佑を殺し、美知留は宗佑の子供を身ごもり、エリは旅立ち、タケルは立ち直るというストーリーを感じさせる第一話だった。

もっとも、シナリオの進行具合によっては結末は二転三転しそうなので予想は外れるだろう。

月9が期待しにくいだけに、フジにはいい意味での予想外の木9が出て欲しいが、第2話以降も見たくなる第1話だった。

思い出したが、このドラマもシナリオが遅れていそうなドラマだった。扱っている重いテーマが多すぎる点が不安材料だ。

10時台なのが視聴率に影響しそうだが、第1話の出だしがいいだけに今後のシナリオがうまく転がることを期待したい。



長澤まさみ「そのときは彼によろしく」

市川拓司著「そのときは彼によろしく」の映画化ということで楽しみにしていたものだ。そのDVDを見返して改めてもったいない映画と思っている。

原作は難解だが読み返すと泣けてくるストーリーだ。難解と書いたが、別に難しい言葉を使っているわけではなく、構成が複層構造でわたしのように斜め読みする人間は見落とすストーリーが隠れている。

それはさておき、何故期待したかというとうまく作れば心から泣けるストーリーだったからだ。

だが、映画では残念なことに一般的な手法にシナリオが頼って最初に余計なワンシーンを入れてしまった。

加えて、シナリオを書く際に原則入れるなと言われる回想シーンが山のように出てくる映画でもある。そのシーンを全てカットして原作のように現在進行形の部分を多く使えばいい映画になったと考えている。

主人公智史、鈴音こと花梨、原作では別の仕事で映画ではパン屋の美咲、夏目、祐司と智史の父親、この六人の登場人物で感動の物語になっただろう。

さて、なぜ今この映画を出したかというと二時間ドラマで長澤まさみ、小栗旬の組合せで作れないかと思っているからだ。

この手の作品でシナリオを書かせたら右に出るものがいない岡田恵和さんが書けば「いま、会いにゆきます」に匹敵するドラマになるはずだ。

スペシャルドラマでやってくれないだろうか……と個人的には期待している。個人的に誘いがあれば書いてみたいとも本音を書くとそう思っている。




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