桜華庵

日々の出来事、想いを徒然なるままに…

記憶と記録

2005-01-08 23:37:10 | 思案
今日は読書三昧。
眩しい日光を体いっぱいに浴びながらする読書は、なんて贅沢なのだろう。
有意義に過ごせた。
おかげで、P・コーンウェルの『検屍官』シリーズの3作目、『遺留品』読み終わったし。
この小説の魅力は、精密な描写だと思う。
科学捜査のやり方、科学的知識の描写は、著者が検屍局で働いていた事もあるからとても精密。
読むのに時間がかかるけど、読む価値はあります。面白いから興味があったら読んでみて下さい。
他に最近読んだ中では、ジリアン・ホフマンの『報復』、これもホント面白かったです。おススメ。


今日の読書中に、長期休みになると毎回会う地元の友達からメールで質問された。
「去年の冬って集まったっけ?」
思い出そうとして、うまく思い出せない。
思い出そうとしても、アレは春に会った時だし、コレは冬に会った時だよな?と言った感じで、記憶が定かではない。
写真を見て確認して、集まってなかった事がわかったけど、その時つくづく思った。

「人の記憶って曖昧だな」

人は全てを記憶することは出来ない。
私達は記憶を取捨選択し、必要なものだけを覚える。
覚えたものでも、長い間使っていないものは忘れてしまう。

全てを記憶したい、忘れたくないと思っても、人は忘れてしまう。
僕もできるだけ全てを記憶したい。
でも、そのくせに自分に都合の悪い事、嫌な事は忘れたがる。
矛盾している。

忘れる事は仕方がない事。
でも、できるだけ忘れたくない。特に、楽しい思い出、嬉しい思い出なら尚更。

僕が写真を沢山撮るのは、この事と関係があると思う。
楽しい思い出、嬉しい思い出でも、完璧に覚えているのは不可能だと思う。
だから、写真を沢山撮る。それは思い出を、

「記憶と記録」

の両面から残すため。
写真は、その時の事を思い出す手掛かりとなるだろうし。

そういう訳で、写真を沢山撮る。
でも、勿論記憶もしている。
写真ではわからないもの(例えば、その時の空気や匂い等)を記憶したいから。

「記憶と記録」

この2つを、うまく使っていきたいと思う。


そう言えば、来週(15日)から、江國香織さん原作の
「東京タワー」
が公開される。楽しみだ。