
昨年から今年の年始のかけて昨年の5月以来の帰省してきました。帰省時は大雪の後に暖かくなって雨が降って積雪の度合いはたいしたことはありませんでした。道路のアスファルトがこの時期に露出しているのは珍しいことです。

帰省したその日の夜から降雪が始まりました。

日に日に積雪し、夜間には除雪が始まりました。

1月2日には帰郷しましたが、ますます積雪しそうな気配です。

本日紹介するのは明末の漳州窯において「餅花手」の技法と呉州青絵が一体となった非常に珍しい作品です。インターネットオークションでの落札ですが、この手の作品としてはわりに高い8万円強で落札しています。

明末漳州窯 餅花手呉須青絵 花蝶獅子文尺皿
一部ニュー・虫喰補修跡有 窯傷あり 誂箱入
作品サイズ:口径311~312*高台径145*高さ69~72

本作品の特徴は下記とのとおりです。
① 「青呉須」は「呉須手」(染付)や「呉須赤絵」(釉が赤と緑)に比べて数が少なく希少価値が高い。
② トロリとした色むらのある磁体の白
③ 直径30センチを超える大盤
④ 砂高台と虫喰い
⑤ 器形は口縁近くで地面と水平に折り返す「鍔縁」
⑥ 中心部の花瓶に生けられたのはおそらく白梅であり、「餅花手」の技法を用いている
⑦ 盤の内面、底からの立ち上がりに「縞」状の凹凸がついているということ
とくに⑥と⑦が他にはない特徴です。

呉州赤絵の作品は数多くありますが、青絵の作品は非常に数がすくないですね。おそらく10の赤絵の作品に対して青絵の作品は1くらいの割合でしょうか?

青絵でもその多くはパターン化された印判手が多く、絵の出来の良いものはさらに少ないでしょう。

この明末漳州窯の作品は絵が面白いことですね。

出来の良いこの時期の作品は虫喰い、砂付き高台などおおらかに程度が大きい作風になっています。

明末から清初に製作時期が移行すると、作品はきれいになって面白みが無くなっています。

市場では明末と清初の作品の分類を厳密には行っていませんが、評価は一桁違うようになります。

本作品のように明末の青絵で、後になったからは不明ですが餅花手ようになっている作品を今までに観たことはありません。

8万円という落札金額については議論のあるところ・・???