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夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

李朝 葡萄・山水文染付面取水滴 

2014-06-17 07:49:26 | 掛け軸
最近はブログへのアクセス件数が250人前後と落ち着いてきました。骨董ファンが多いと思いますが、ブログの内容、目的からして、それほど多くの方が読まれる内容のものではないので、アクセス件数の落ち着きにやや安心

子供の頃、いやいやながら習字を習わせられ、習いには行くものの遊んでばかりいてさっぱり上達しなかったものです。墨や筆、硯・・。水滴などというものは子供にはありませんでしたね。このような文具はどんどん廻りから消えていくような気がします。

文具というと、李朝は文具のいいものがあることでも評価が高い作品群です。本日の作品はとても大きい水滴です。もとい「水注」とありますが・・??

李朝 葡萄・山水文染付面取水滴 
合箱
最大幅135*最小幅125*高さ85



箱には「18~19世紀」とあります。



李朝では1752年に広州に分院の官窯が作られ生産の中心になりましたが、1883年に分院が民営化され官窯の歴史は終わります。

下絵付はありましたが、上絵付はありませんでした。コバルト顔料で下絵付した青花も作られましたが、コバルト顔料が不足したため、鉄絵具で下絵付する鉄砂や銅絵具で下絵付する辰砂も作られました。いずれにしても顔料の不足していた時代です。呉須がもったいなくてさらりと描いたり、鉄釉ももったいなくてさらりと描いたり・・、それがいい味となっているものを後世に珍重するようになりました。



しかし、李朝白磁の95%以上は他の色による装飾のない純白磁です。それゆえ李朝後期とはいえ、本作品のように呉須のよる染付作品は数が少ないようです。



保戸野窯の辰砂の水滴と本作品の水注の大きさを比べるとよく解りますが、とても大きいものです。辰砂の水滴が通常の大きさです。



呉須と鉄釉で描かれた葡萄の図が本作品の見所です。



さて、もともと本作品は李朝そのものでさえどうか解りませんね。このような山水画はどうも日本的ですが??氏素性はともかく、ものが良ければ面白い。



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