人はなぜ戦争をするのか

循環器と抗加齢医学の専門医が健康長寿を目指す「人」と「社会」に送るメッセージ

ガン遺伝子を活性化させるプロパガンダ

2022年04月08日 17時12分41秒 | 社会
正常な細胞の中は、細胞が勝手に増殖しないように非常に民主的なしくみになっています。

民主主義国家では三権分立の制度が確立されているように、細胞の中でも何かの権力が突出してくると、それを抑制する力が働きます。正常な細胞内では細胞の増殖を促す遺伝子と、これを抑える遺伝子が拮抗しています。前者がガン遺伝子であり、後者が増殖制御装置の一つ、ガン抑制遺伝子です。

ガン遺伝子は細胞の成長や分裂を促し、逆にガン抑制遺伝子は細胞が無秩序に増殖しないように監視する機関です。どちらの勢力が優っても細胞を秩序ある成長に導くことはできません。

ガン細胞は、ガン遺伝子を活性化する情報(ロシアの国民向けプロパガンダのようなもの)のみを溢れさせ、ガン抑制遺伝子を活性化する情報(反戦を促す欧米の声)をブロックしています。ガン細胞では秩序ある成長に不可欠な民主主義が崩壊しているのです。

がん細胞はいきなり増殖のスイッチをオンにはしません。まずガン化の情報をミトコンドリアに伝える情報伝達系を遮断、次にがん抑制遺伝子を無効にして細胞内の民主的な制度を破壊したうえで初めて増殖のスイッチをオンにします。細胞内に暮らすミトコンドリアは偽情報に惑わされ、訳のわからないうちに気が付いたらガンの片棒を担いでいることになります。まさにプーチン大統領が自らの主導する侵略戦争を国民から支持させる戦略です。
 
次回は細胞のガン化を抑える民主主義についてお話しします。


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