祖先の細胞がお互いに戦争をしない「接触阻止」という戦争回避の遺伝子を手に入れるきっかけは何だったのでしょうか。
今から15億年以上前、戦争で瀕死のダメージを受けた細胞の一つが突然変異しました。二度と他の細胞と武力で争わない接触阻止という「不戦」の遺伝子を手に入れたのです。その細胞の名を「日本」と言ったのかどうかは定かではありません。この細胞は争わないがゆえに、最初は仲間からいじめられ、食いぶちに窮することもありました。他の細胞から侵略を受けそうになることもありました。しかし、不戦の遺伝子を獲得した細胞は巧みな外交戦略と専守防衛で危機を乗り越えました。武力で勝負をしないことが本当の強さだったのです。やがて、他の細胞が争いで滅びていく中、この細胞だけが生き残り、今日に至る生命の大躍進に繋がったのです。
生命進化の歴史は、ダーウィンが提唱した生命進化の法則「自然選択」が戦争を放棄した細胞に味方したことを証明しています。約20億年前には単細胞だけであった地球上の生命は、細胞同士が接触しても争わない遺伝子を発現させることによって多細胞化を可能にしました。それから約15億年後、地球は何百万種もの動物が暮らす命の星になりました。接触阻止遺伝子を持ち続けた細胞たちは争わずグローバル化し、やがて奇跡の小宇宙とも呼ばれる人体を作り上げたのです。もし細胞が不戦の遺伝子を獲得していなければ、あるいはその遺伝子を放棄していたならば、地球は今でも微生物と単細胞しか生存しない寂しい星であったでしょう。私たちの祖先が生命進化のために獲得した不戦の遺伝子、それは、遺伝子の憲法第9条だったのです。
それでは憲法第9条でわが国の領土と安全は守れるのか?多くの人は憲法第9条の改正とわが国の防衛に矛盾を感じていると思います。結論を申し上げれば、現時点で日本が武力を放棄することはあってはなりません。それは、ロシア、中国、北朝鮮に限らず、すべての国家は「ガン化」し、日本を侵略する可能性があるからです。
日本が名実ともに憲法第9条を遵守することができるようになるには実現させなければならない課題があります。それは、多細胞化したすべての細胞が「接触遺伝子」を備え付けて個体というグローバルな世界を作り上げたように、世界中の国々が「憲法第9条」を取り入れて真にグローバル化することです。
もう一つは、国連の改革です。今の国連のように、大国の思惑で安全保障が左右される制度では公正に国際紛争を解決することはできません。将来の国連は独立した第3者機関として世界の安全保障に携わることになります。この国際的平和維持機関は、あとでお話ししますが、人体における「免疫組織」と同じと考えていただいて差し支えないと思います。人体のすべての細胞は戦争を放棄した代わりに、病原体などの外敵やガン細胞からは「免疫組織」が守ってくれます。国の武力放棄は確かな安全保障とセットになって初めて成り立つのです。
今から15億年以上前、戦争で瀕死のダメージを受けた細胞の一つが突然変異しました。二度と他の細胞と武力で争わない接触阻止という「不戦」の遺伝子を手に入れたのです。その細胞の名を「日本」と言ったのかどうかは定かではありません。この細胞は争わないがゆえに、最初は仲間からいじめられ、食いぶちに窮することもありました。他の細胞から侵略を受けそうになることもありました。しかし、不戦の遺伝子を獲得した細胞は巧みな外交戦略と専守防衛で危機を乗り越えました。武力で勝負をしないことが本当の強さだったのです。やがて、他の細胞が争いで滅びていく中、この細胞だけが生き残り、今日に至る生命の大躍進に繋がったのです。
生命進化の歴史は、ダーウィンが提唱した生命進化の法則「自然選択」が戦争を放棄した細胞に味方したことを証明しています。約20億年前には単細胞だけであった地球上の生命は、細胞同士が接触しても争わない遺伝子を発現させることによって多細胞化を可能にしました。それから約15億年後、地球は何百万種もの動物が暮らす命の星になりました。接触阻止遺伝子を持ち続けた細胞たちは争わずグローバル化し、やがて奇跡の小宇宙とも呼ばれる人体を作り上げたのです。もし細胞が不戦の遺伝子を獲得していなければ、あるいはその遺伝子を放棄していたならば、地球は今でも微生物と単細胞しか生存しない寂しい星であったでしょう。私たちの祖先が生命進化のために獲得した不戦の遺伝子、それは、遺伝子の憲法第9条だったのです。
それでは憲法第9条でわが国の領土と安全は守れるのか?多くの人は憲法第9条の改正とわが国の防衛に矛盾を感じていると思います。結論を申し上げれば、現時点で日本が武力を放棄することはあってはなりません。それは、ロシア、中国、北朝鮮に限らず、すべての国家は「ガン化」し、日本を侵略する可能性があるからです。
日本が名実ともに憲法第9条を遵守することができるようになるには実現させなければならない課題があります。それは、多細胞化したすべての細胞が「接触遺伝子」を備え付けて個体というグローバルな世界を作り上げたように、世界中の国々が「憲法第9条」を取り入れて真にグローバル化することです。
もう一つは、国連の改革です。今の国連のように、大国の思惑で安全保障が左右される制度では公正に国際紛争を解決することはできません。将来の国連は独立した第3者機関として世界の安全保障に携わることになります。この国際的平和維持機関は、あとでお話ししますが、人体における「免疫組織」と同じと考えていただいて差し支えないと思います。人体のすべての細胞は戦争を放棄した代わりに、病原体などの外敵やガン細胞からは「免疫組織」が守ってくれます。国の武力放棄は確かな安全保障とセットになって初めて成り立つのです。
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