想像力を働かす

気候をつかさどる神様、今秋はどうかなさいましたか。真夏の暑さが10月になっても続くと思っていたら、一晩で冬になってしまいましたね。老いの身に応えます。昨日午後、汗をかきながら夏物をしまい、冬物を出してドタバタ。洋服だけではありませんよ。布団も羽根布団を引っ張り出して寝ましたよ。冬布団では暑いかしら、という心配も杞憂でした。冬布団でよしよし。

夫が老いが進み、今は転寝が多いのです。運動不足で食べたものが燃えないのか、下半身が冷える冷えると申します。少し早すぎるかと思いつつ、おこたを出しましたよ。我が家は冬はテーブルでご飯を頂く時以外はほとんどおこたで過ごします。これが一番くつろぐ家族のだんらん場所です。と言っても今は会話の少ない夫婦二人ですが。

今朝の朝日新聞「声」に、こんな投書が出ていました。53歳の女性、保育士の方です。
36年前に消化器の病にかかり、12年前にストーマを増設しています。外から見ても分かりませんが、傷ついて悩むことが度々です。

「多機能トイレ」から出ると、待っていた人から「普通の人は普通のトイレを使ってよ」と言われたり、睨まれたりします。
「言ってくだされば」とおっしゃる方もありますが、難しいです。

みんなが、相手の行動から「ああこの人もこのトイレを利用する必要があるなのだな」と想像力を働かせる寛容さが広まって欲しいです。

私（おせっちゃん）も脊柱圧迫骨折に見舞われ、骨と骨の間のクッションが飛び出し、狭窄症を発してしまいました。この痛さは、やってみないと分からない痛みです。
救急車で運び込まれ、救急病院で少し良くなるとベッドを空けなくてはならないと5週間で追い出されました。その後は介護保険の方に助けられながら、泣き泣き台所をやり、3年リハビリに通い、今もどうにか主婦をやっていますが、急に体力気力落ちてしまいました。

使わなければ筋肉は落ちます。ほとんど近所だけの生活になりますが、どうしても出かけなければならないこともあります。電車にも乗ることがあります。
それまでは、元気印でしたし、意地っ張りでもありました。電車に乗っても、優先席は使わない、座れなければ立つ、という主義でやっていました。それが急に足元のおぼつかない老人になったのです。白髪頭で、見ても分かる婆さんですが、そうそう席を譲ってももらえません。弱った筋肉では、電車の揺れに抗して、立っているのがあやういし、いたいし、だるいし、・・・。
そんな時、席を譲られた時のうれしさ有難さ。想像力を働かせる必要もない白髪婆さんですが、多くの人から労わっていただきました。

この暖かな、人の情け、忘れません。