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おせっちゃんの今日2

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五木寛之さんの記事

2022-04-13 14:39:07 | いろいろ

作家 五木寛之さんは好きな作家のお一人で、かなり読んでおります。日本の古寺を巡る旅は、お供をするような気持ちで楽しみましたし、長編の「青春の門」は欠かさず読んでいます。エッセイなどもちょっと斜めに世の中を見たような独特な視点が肯けて、読んでおります。

今朝の朝日新聞には、ウクライナの避難民に朝鮮半島から母国へ徒歩で引き揚げたご自分を重ねていると書いていらっしゃいます。無力な私はただ画像を見て気遣うだけですが、

私の思い違いでなければ、ある週刊誌で、食糧不足で食べるものがなくなった時、最後に食べたいものは?と有名人の多くに質問した結果が記事になったことがありました。印象に残っているのが五木さんの言葉でした。
「何が食べたいなどという段階ではありません。私は飢えた親を見たくありません」と答えていらっしゃったのです。
え?「飢えた子供」ではないの?親は我慢するでしょう。母親は、自分は食べなくても子供には食べさせるでしょう、とありきたりのことを感じた私でした。

五木さんの答えは、私を打ちのめしました。
「いよいよ飢えが極まった時には、親も餓鬼になるのです。生き物の生きようとする本能はすさまじいものなのです。飢えの窮まった親は、子どもの持っている食い物を奪って食べてしまうのです。この親を私は見たくありません」

そうです。今朝、戦火の中で赤ちゃんを授かった新しいママが言っていました。
この青い空に爆撃の音ではなく、平和の風がそよいでほしい、と。