2016年2月22日
その昔、道を求めて旅をする若者がいました。ある日、道に迷って谷間の細道で足を踏み外して崖から滑り落ちてしまいました。偶然、右手で木の枝をつかみ、ようやく崖の半ばに宙ぶらりんになりました。若者は『今日まで何年も、天を信じて苦しい求道の旅をしてきたのに、その結果が今日ここで死ぬことなのだろうか。いや、そんなはずはない、天はきっと見捨てないはずだ。どうか私に成道の機会を与えてください!』若者は声を上げて必死に天に懇願しました。
すると耳元で声が聞こえてきました。『もし、本当に助かりたければ、その右手を離しなさい。』 若者は一瞬『落ちてしまう。死ぬのは恐い。なぜ天はそんなことを言うのだろう!』と思いました。するとまた『その右手を離しなさい!』と言う声が聞こえてきました。このやり取りはほんの数秒でした。若者には片手で自分の重い体を支えることはできませんでした。力が抜けて意識がなくなって行く中で『その右手を離しなさい!』と言う声が神様の声だということが若者にはわかりました。『ありがとうございます、ありがとうございます…』微笑みさえ浮かべ若者は右手を離しました。
この短い物語は、これからお伝えする2016年からの核心のお話です。
そして次に貧困の本質ついて一例をお話したいと思います。人間とその周辺の命あるものにとって共通の課題は命を維持することです。野良猫と飼い猫の違いは、野良猫は常に餌を探し求め泥棒猫になってしまいます。飼い猫は飼い主が餌を用意してくれるので結構気ままにしています。でも飼い主が餌を与えなくなると、たちまち泥棒猫になってしまいます。そして縄張り(寝るところ・餌場)を争い用心深く気性も荒々しくなります。猫なで声も餌をものにするまでの自然な知恵です。
貧しい国の見捨てられた子ども達が、その日の寝床と一食のパンと水が得られるかどうか、近所の野良猫が必死にいきることとどれほどの違いがあるでしょうか。
子ども達ばかりでなく大人の世界も全く同じになってきました。毎月20~30万円の収入を得て、住まいと食費、そして少しの必需品を買う生活サイクルが、もし狂ってしまうとたちまち家庭が崩壊し社会で居場所がなくなってしまいます。
潜在的な恐怖感に苛まれながら毎日働きますが、説明するまでもなく世界中ではもっともっと多くの切実な問題を抱えています。
今見え始めた生活や経済には、さまざまな思惑が見え隠れしています。この世界的な変化が、市民がまだ準備ができていないもかわらず、全てがそこまで来ているような焦りが見えます。
マイナス金利は、日 本 -0.1、 ユーロ -0.3、 スウェ-デン -0.5、 デンマーク -0.65、 スイス -0.75
銀行の手数料負担が方々に影響を与え、金融機関や年金機関の収益に打撃を与えています。
個人にはいまのところ直接影響はありませんが、年金や医療、物価に及ぶのはやはり時間の問題です。
2017年の国会では、正規雇用と非正規雇用の賃金を同じにする政府見解が決まり2017年の国会に提案させる見通しです。
非課税世帯に5月に僅かながら3万円/年が決まりましたが、これはこの先見ものです。
アメリカの大学授業料をフリーにするサンダース氏が優勢です。もちろん医療や年金も改革します。
BRICs(ブリックス諸国連合)や社会主義の国に対して、マイナス金利施策は日本・スウェ-デン・デンマーク・スイスなどまだ出て来そうですが、マスコミで騒がれているのは、本来の生活のための実体経済ではなく株式相場や証券市場の話です。
見えていませんか? 市民に遠いマイナス金利の話題は混乱を広めています。その間に弱者を救済する施策は、党利党略を超えて進んでいるように見えます。べシックインカムも世界的視野に入っていますがすべては軽軽です。
まだ一合目にも満たない混乱の時、最低限の常識ですが、政治勢力も経済勢力も阿吽の呼吸で追従します。ただ本体はとても大きな船なのでこの港を出るのも大変です。小さいタックボートがたくさんでこの大きな船の向きを変えているところです。
天意を実現するためこれから3年間混乱が続きます。
慎重に方向を見定め、港を出たら風に向かって聖なる白い「公共の旗」を掲げます。