「東京電力福島第一原発でたまり続ける汚染水について、経済産業省は(8月)30日、処分方法に関する公聴会を福島県富岡町で」開催しました。原発汚染水とは「炉心溶融を起こした原子炉を冷やすために使った」モノです。「原発事故から約7年半でたまり続けた汚染水は92万トン。処理前の汚染水と合わせ、敷地内のタンクは約900基」になるそうです。約900基!すごい数です。ニュースなどで見る福島原発敷地内のタンクの様子はぞーっとする多さです。これが台風や大雨、地震などで揺れたりぶっつかったり~で汚染水が漏れ出したりしたらどうなるのでしょうか?
ところで「経産省は、タンクの増設は2020年末までが限界と判断。準備の時間を考えれば年内にも処分法を決める必要に迫られていた」ということです。今回の公聴会で経産省作業部会の「浄化処理した汚染水を水で薄めた上で<海洋放出>する手法を」「費用、期間ともに最少の34億円、7年4カ月で処分できると評価した」そうです。さらには「原子力規制委委員会の更田豊志委員長も『実現可能な唯一の選択肢』として海洋放出を勧めてきた」とのことです。しかし、会場で出された意見は大半が反対を表明されたそうです。「いわき市在住で、原発問題住民運動全国連絡センターの伊東達也さんは『水産業のみならず、観光業や飲食業など影響は広範囲に及ぶ』」、「(福島)県漁連の野崎哲会長も『大規模放出となれば国内外で混乱をきたし、風評被害を惹起するのは必至。福島の漁業に壊滅的打撃を与える』と反発」されたそうです。さらに「汚染水の中にトリチウム以外の放射性物質が入っていたことが」明らかとなり、これに対する批判も相次だそうです。「いわき市議の佐藤和良三は『世論をミスリードするもので広範な情報公開と公正な提供に重大な瑕疵(かし)がある』と指摘」されています。「処分方法を議論してきた小委員会の山本一良会長(名古屋大学名誉教授)は公聴会後、『トリチウム以外の核種が含まれていたことは説明不足だった。再浄化が必要になると思う』との考えを示」されたそうです。提起される<情報>が信用できないものでは、<公聴会>は情報操作の場になります。
海は福島だけのものではありません。海洋といわれるように流れ流れ広がってゆきます。福島の海だけの問題ではありません。こうした不誠実なやり方では地域だけでなく全国、世界的にも信用されません。「アンダー・コントロール」という言葉とは全く違う現在が、何か突如出現したようで、目が離せませんね。
(下:2018年8月31日朝日新聞・杉村和将/川原千夏子「原発汚染水定まらぬ処分法 福島で公聴会 <海へ放出>反対意見続出 敷地タンク900基に」より)
ところで「経産省は、タンクの増設は2020年末までが限界と判断。準備の時間を考えれば年内にも処分法を決める必要に迫られていた」ということです。今回の公聴会で経産省作業部会の「浄化処理した汚染水を水で薄めた上で<海洋放出>する手法を」「費用、期間ともに最少の34億円、7年4カ月で処分できると評価した」そうです。さらには「原子力規制委委員会の更田豊志委員長も『実現可能な唯一の選択肢』として海洋放出を勧めてきた」とのことです。しかし、会場で出された意見は大半が反対を表明されたそうです。「いわき市在住で、原発問題住民運動全国連絡センターの伊東達也さんは『水産業のみならず、観光業や飲食業など影響は広範囲に及ぶ』」、「(福島)県漁連の野崎哲会長も『大規模放出となれば国内外で混乱をきたし、風評被害を惹起するのは必至。福島の漁業に壊滅的打撃を与える』と反発」されたそうです。さらに「汚染水の中にトリチウム以外の放射性物質が入っていたことが」明らかとなり、これに対する批判も相次だそうです。「いわき市議の佐藤和良三は『世論をミスリードするもので広範な情報公開と公正な提供に重大な瑕疵(かし)がある』と指摘」されています。「処分方法を議論してきた小委員会の山本一良会長(名古屋大学名誉教授)は公聴会後、『トリチウム以外の核種が含まれていたことは説明不足だった。再浄化が必要になると思う』との考えを示」されたそうです。提起される<情報>が信用できないものでは、<公聴会>は情報操作の場になります。
海は福島だけのものではありません。海洋といわれるように流れ流れ広がってゆきます。福島の海だけの問題ではありません。こうした不誠実なやり方では地域だけでなく全国、世界的にも信用されません。「アンダー・コントロール」という言葉とは全く違う現在が、何か突如出現したようで、目が離せませんね。
(下:2018年8月31日朝日新聞・杉村和将/川原千夏子「原発汚染水定まらぬ処分法 福島で公聴会 <海へ放出>反対意見続出 敷地タンク900基に」より)