9.11について

2001年の9.11事件や、その他色々な感想、思い、などを書いていけたらなと、思っています。

9.11について  教科書のどこがまちがっているか その3

2017年05月10日 | 日記
とあるスナックで

コー
ヴェルナーの本、<謎解き! 平成大不況>の P-97


古典派、ケインズ派、マネタリスト、フィスカリストいずれの理論も、このような相関関係があると仮定し、それぞれが提唱する政策を導き出しています。ということは、もし万一、流通速度が安定的でないとしたら、これらすべての理論を根底から考え直さなければならないことになります。あるいは、流通速度が安定的でない現実があった場合に、なぜ安定的でなくなったのか、その説明ができなければなりません。

「交換方程式」が破綻した80年代の謎

1950年から60年代においては、お金の流通速度は安定していて、お金の量と物価の間にも安定的な関係が確認されていました。それまで「経済学という分野は、不変の定数を見つけ出すことは不可能であり、根本的な規則性をほとんど確立していない」といわれていたのですが、ついに多様な状況下でも一貫して起こる関係を見つけた。並外れた安定性と規則性が実証された、とマネタリズムの信奉者は確信しました。

こうしたことから、70年代末までには、お金の供給量をどのくらいにするかの目標を設定することにより、名目GDPの成長率をコントロールできるという考え方が広まりました。80年代初頭までは、この考え方が各国中央銀行の政策決定の根幹だったといえます。
ところが、それ以降になると、この「安定的な関係」が崩れはじめました。とくに、アメリカ、イギリス、スカンジナビア諸国、日本、それにいくつかのアジア諸国において顕著で、「流通速度」が急速に低下しはじめたのです。それまで、お金の流通速度やあるいは「貨幣需要関数」が非常に重要視されていただけに、自然発生したかに見えるこの現象は、大きな関心をあつめました。

流通速度が低下するということは、お金の量(M)は増えているのに、その増加率に見合うほど名目GDP(PY)が伸びないことを意味します。



小林
この本は、2003年に出版されましたが、この部分はまるで今の日本のことを言っているみたいですね。
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9.11について  教科書のどこが間違っているか その2

2017年05月10日 | 日記
とあるスナックで

コー
ヴェルナーは、<謎解き! 平成大不況>の本の中の、<第3章 経済学理論のここが間違っている>で詳しく書いているんだ。

その前に、P-94を読んでみよう。

(6) だから経済学は役にたたない!  どの理論もじつは一つの考え方を基本としている

(流通速度がもし安定的でないとしたら)

伝統的で、かつ経済政策の主流となっているマクロ経済学の四つの理論を紹介しましたが、いずれもが90年代の日本経済を説明できないという現実を踏まえると、もしかすると、これらの理論がただしくないのかもしれない、と疑ってみる必要があるかもしれません。
では、これらの理論が正しいのか、正しくないのか。それを検証する非常に簡単な方法があります。この四つの理論に共通する考え方を一つだけ見つけて、それが現実にあっているのかを調べるという方法です。

そこで改めて四つの理論を見てみると、どの理論にも登場した考え方があることに、みなさんはすでに気がついているかもしれません。そうです。名目GDP(または名目所得)と流通したお金の合計量が等しいという<交換方程式>です。四つの理論は貨幣の役割をどう考えるか、価格は完全に伸縮的なのか、あるいは、通貨供給量の変動が実物経済にどう影響をあたえるかのメカニズムについての考え方には違いがあります。また、お金に対する需要と経済活動の因果関係についても異なる捉え方をしていて、その結果として提唱する政策もことなるのですが、いずれにしても、<交換方程式>を根拠としていることは確かです。
今一度、<交換方程式>をあげておきましょう。

お金の供給量 × 流通速度 = 価格 × 実質所得(または生産量)
   M   ×  V    =  P  ×  Y
 



小林
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