はがきのおくりもの

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秋季学位授与式 式辞

2020年11月17日 | とうきび大学物語2019~

昨日、令和2年11月16日、とうきび大学にて、秋季学位記授与式があったそうです。

奥井から、式辞メモをもらいましたので、ご紹介します。

例のごとく、メモを見ないで話したので、メモ通りには話していないようですが、こんなことを話そうとしたことだけはわかります。

 

コロナ禍で大変な中、半年遅れの卒業式を迎えるまで、卒業生の皆さんは大変苦労をされたことと思います。

心よりお祝い申し上げます。

 

◆学位記授与式 式辞メモ
 
 ご卒業、おめでとうございます。
 本日、学位記を授与されるまでには様々な苦労や苦悩があったと思います。それらを乗り越え、本日を迎えた皆さんに心よりお祝い申し上げます。
 回り道は無駄ではありません。回り道をしたことで、回り道をする人たちの痛みがわかります。上手にやれない人たちの苦しみがわかります。この回り道は「人に優しい」人になるための回り道であったと前向きに捉えてみてください。

 卒業のはなむけに一つだけお話しします。
 「自分のよさを見つめ、そのよさを磨いていってください」という話です。

 皆さんが生きてくこれからの時代は、とてつもなく変化の激しい時代になります。人工知能(AI)やロボットが急速に進化し、人間の仕事がどんどんなくなっていきます。
 皆さんが本学で学んだことをAIやロボットができるようになっていくでしょう。
 人間にできることは何か、人間がやった方がいいことは何かと考え続けてください。その答えは、皆さん自身のよさにあります。

 「自分にはよさがない」とか「他の人と比べて特にいいところなんてない」と嘆く人がいます。私も若いころ、そうでした。
 私は、大学を卒業したのが他の人たちより2年遅れていました。浪人して大学に入り、大学は留年して5年間いました。
 高校の数学教師になりましたが、そのとき、順調に大学に入り、順調に卒業して教師になった人と違っても、留年して惨めだったり、苦しかったりしたことで、そういう思いをしている生徒たちの気持ちがわかる教師になれるのではないかと思いました。
 皆さんも、先生の言うとおりにできなかったり、やろうと思うけれどもうまくいかなかったりした経験があるのではないでしょうか。患者さんの中には、指示通りにできなかったり、忘れてしまったりする患者さんもいると思います。そういう患者さんに、何でもすーっとできてきてしまった人は「なぜ言うとおりにできないのか」「やる気がないのか」などと思いがちです。しかし、うまくできなかった経験がある人は、うまくできない人の気持ちがわかると思います。ですから、うまくできなかった経験がある人というのは、それがよさになるのです。

 他の人と比較する必要はありません。1年や2年、人より遅れていても大丈夫。逆に遅れたからこそ、人の痛みのわかる医療従事者になれると思います。

 自分のいいところを見つけてあげてください。そして、それを磨いて、他人に役立ててください。
 自分のよさを磨いて、他人に役立てていると、自分が成長していくのがわかります。同時に、同じようなところまで来ている人と出会うようになります。それが、あなたの人生を変えていきます。
 今まで見えていなかった世界が見えてきて、自分のやりたいことがわかってきます。

 どうぞ、自分のよさを磨いて、素敵な人生を歩んでいってください。
 皆さんの人生が愉快で生き生きとしたものになるよう、心から祈っています。


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