いいもの見ぃ~つけた!

「いいもの」は探せばいっぱいあります。独断と偏見による個人的「いいもの」情報発信所です。

< 郷土料理 > 岩手 きりせんしょ

2023-12-29 07:47:39 | 郷土料理

 「きりせんしょ」

 主な伝承地域 県央地域(盛岡市、花巻市、紫波町、遠野市など)

 主な使用食材 米粉、くるみ、ゴマ、砂糖、醤油

 歴史・由来・関連行事
 「きりせんしょ」の名前の由来は、昔は山椒を刻んで浸した汁で粉を練ったことから「きりさんしょう」と呼ばれ、それが転じて「きりせんしょ」となったという説があるが、昭和初期にはすでに山椒は全く使われなくなった。
県央部の水田地帯を中心に昔から食されており、行事食として大切にされてきた。祝い事(特に桃の節句)で仏壇やひな壇に供えられ、昔は桃の節句のときに、女の子と母親が一緒に作ることも多かった。また、この地域では、昼食と夕食の間のおやつのことを「こびり(小昼)」と言い、農作業の合間に腹持ちのよい米粉、小麦粉、雑穀、豆類などの食材で作られたおやつがよく食べられていた。「きりせんしょ」もそのひとつ。
 盛岡市、花巻市、紫波町、遠野市などで作られており、それぞれ地域により作り方が異なるが、米粉、くるみ、ゴマを使い、味つけが砂糖と醤油であることは共通している。砂糖は黒砂糖を使うことも多い。素朴な味が特徴。

 食習の機会や時季
 祝い事(特に3月3日の桃の節句)で仏壇やひな壇に供えたり、農作業の合間のおやつ(小昼)として食されたりするほか、結婚式で振る舞われることもある。

 飲食方法
 地域や家庭により細かい作り方や味つけの仕方、形状に違いがみられるが、米粉を蒸すこと、くるみとゴマを入れること、醤油、砂糖などで味をつけることは共通している。形状は、箸で模様をつけた小判形や木の葉形、また木型を使って花や舟の形にしたものなどいくつかのバリエーションがある。その中でも特に遠野市では、生地でくるみと黒砂糖を包んでと蜜入りにすることや、黒砂糖と醤油で味をつけたとろみのあるあんをからませるという特徴がある。きりせんしょの型がない時は、俵形の状態のものを手の平で押しつぶし、スプーンの柄の部分で模様をつけるとよい。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 家庭で作られる機会は減っているが、スーパーや菓子店、産地直売所でも販売され、根強い人気がある。花巻市では、学生の体験学習のひとつとして郷土料理を作って学ぶ機会があり、「きりせんしょ」もメニューのひとつとして含まれている。岩手県は郷土料理を伝承する人や団体を「岩手県食の匠」として認定しており、遠野市では小中学校や地域活動において、「岩手県食の匠」が「きりせんしょ」の作り方を教える伝承活動が行われている。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/28_2_iwate.html より


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« <おせち> 埼玉 うどん | トップ | <大阪-観光> 滝畑四十八滝 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

郷土料理」カテゴリの最新記事