茶山守廣・隠岐三味線ブログ

名残尽きぬに 銅鑼が鳴る今宵

西郷港は 小雨も降らぬに 袖しぼる

        (隠岐民謡・しげさ節)

隠岐の風物詩 「百手的神事」(ももてまとしんじ)

2007年03月26日 | 気まぐれ日記
 隠岐に春を告げる百手的神事の紹介です。
隠岐の島町津戸地区に西暦1640年代中期から伝わる神事が今も残っている。
花生(はないけ)神社の例祭で毎年3月28日に行われる。
この神事の主役は役主と呼ばれる20歳~40歳の2名の男子であり、氏子の
中から選ばれる。
役主は祭日の10日前から弓引きの練習を行い、3日前になると参籠所から神社
下の広場に的を移し袴を着けて練習を行うが、この袴を着けている間はどんな事
があっても他の人と言葉を交わしてはいけないという厳しい仕来りがある。
この行事は悪魔祓いの神事でもあり、氏子全員の厄を背負って立った役主が弓を
引き、矢を放って悪魔退散を祈る意味を持つという。
役主二人のうち年長者を大前、他方を小前と呼んでいます。
これもまた隠岐の島に春を告げる神事の一つです。