鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

夏鳥の渡り2021

2021年10月30日 | 野鳥

秋は、日本で繁殖した夏鳥たちが、越冬のため南へ渡るため、地元の公園を通過していく時期だ。

サンコウチョウ・キビタキ・オオルリ、ムシクイ類、カッコウの仲間、エゾビタキやコサメビタキなど、今年も一通りが通過していったようだが、長居しないので、見逃して終わってしまったものも多い。なんとか写真に撮れた3種をピックアップしておく。

エゾビタキ

エゾビタキは、このような葉を落とした木の枝の高いところに止まって、飛んでいる虫などを捕食することが多い。

▲何やら赤い虫を捕まえた。カメムシの仲間だろうか。

▲水場に来たエゾビタキ

サンコウチョウ

毎日のように、次から次へと渡ってきたが、なかなか写真には写せなかった。これは、珍しく低い位置でガガンボを捕らえた瞬間。目の周りがぜんぜん青くないので、若鳥だろうか。

 

キビタキ

キビタキは、毎秋一番安定して見られる。むしろ、もう18年ぐらい同じ公園で見てきたし、写真も撮ってきたのに、同じような写真を今年も撮ってしまう。(今日もキビタキはまだ見られた。)

▲キビタキのオス

でも、ついに冬鳥もき始めたので、夏鳥に出会えるのはまた来春だろう。


カイツブリの子育て2021 後半③

2021年10月20日 | カイツブリ類

2番子の子育てに挑戦した3組目は、1番子と同じ抽水植物の根元に営巣。無事4羽の雛を孵した。この巣はとても見にくい位置になったので、写真は撮れなかった。

▲巣から出て親と一緒に泳ぎだす雛たち

4番目のペアは、1番子を桜の枝で育て、2番子も同様の方式の巣を作る。これも見えにくい位置だった。

▲3羽の雛が孵っている

▲別の角度から撮った巣の様子。最終的に4羽が孵った。

このペアは、3番子の子育てにも挑戦。例の弁天池のペアが巣の位置を変えたので、そのテリトリーだった抽水植物に営巣を始めた。この巣もピンポイントの位置からしか覗けないとても見にくい場所だったので、写真は撮っていない。

前の弁天池ペアが、仮の巣を作った場所に近い。

▲このときは、卵1個を産むも、抱卵せず最終的に放棄。写真では1番子が卵の上にいる。

子育て中の親が卵を産むと、雛が抱卵のまねのような行動を取ることがよくある。

3番子の巣を作った親は、卵を産んでもよく巣から離れていることが多く、暖める気があるのだろうかと噂されていた。そして、なぜか3個目の卵が他に比べて大きいのではないかとも取りざたされていた。「やけに大きい。」「そう見えるだけか。」「別な鳥の卵?」「托卵?」「親が巣を空けている間に、カルガモが産んだのか。」と。

▲雛が2羽孵る。隙間からなんとか撮った。卵が1つ残っている。

結局、最後の大きい卵は孵らなかった。

▲孵った2羽と、さっそく雛のためにイトトンボを狙う親

もしカルガモの卵だったとしても、そして、もし卵が孵ったとしても、その雛が育つことは難しいだろう。カイツブリの子育ては、カルガモとはかなり違っているからだ。(2年前にカイツブリの同種托卵はあったが。)

世界にはズグロガモのように托卵するカモがいるらしい。カモだけでなく、バン、カモメ、なんと猛禽にまで托卵するという。托卵が可能なのは、雛が完全な早熟性、つまり、卵から孵ったらすぐに独り立ちできるからということだ。カルガモの雛は無理だろうと思われる。でも、こんなこともあるのだ。

 

こうして、2番子・3番子は、合計19羽が孵ったが、そのすべてが無事に育っていったわけではない。

一番最後に浮巣で生まれた4羽のうち2羽は現在行方不明になってしまった。寒さのためだろうか。

残る2羽もはやく大きくならないと、寒い冬は越せないだろう。

▲10月20日の雛たち

カイツブリの雛は、自分で餌が捕れるようになったころも、しばらくピイピイと鳴いている。しかし、その声がだんだん濁ってきて、やがて大人の発声になる。私はこれを「声変わり」と勝手に呼んでいる。池には今、声変わりした、あるいはしつつある雛(若鳥というべきか。)が何羽かいる。

この子たちは、厳しい条件をクリアして生き残り、また次世代に命を繋げていくことだろう。

 

 

 

 


カイツブリの子育て2021 後半②

2021年10月18日 | カイツブリ類

弁天池と呼ばれる区域を縄張りにしているカイツブリのペアは、毎年営巣場所に苦労してきた。

今年一番子を岸辺近くの巣で育てたペアは、池に垂れ下がる枝に巣材を掛ける方式の巣で2番子の卵を抱卵し始めた。

▲枝かけ方式の巣

いよいよ雛が生まれるかという日、その巣は壊れてしまう。

▲水位が下がって、枝が浮いてしまった。

この区域では、昨年も同様の問題が起きている。

実は、この区域では、2018年、2019年とミズキの枝に作った巣で久しぶりに繁殖が成功した。

ミズキは、枝が混みあっていて、しかも枝先が上を向いているので、巣が安定する。

▲2018年のミズキの巣

しかし、その樹は冬に強剪定されてしまい、2020年の営巣場所探しはまた難航したのだ。

 

ペアは、再度別の場所に営巣して卵を産んだが、その場所は噴水の水がもろにかかるため、続かなかった。

三度目の正直で、浮巣を作る。

▲沈水植物(外来種のコカナダモのようだ)の上に切れ藻や葉を乗せた浮巣

浮巣はとても簡単に作れるが、やはり不安定なので、心配してみていた。

しかし、無事に雛が誕生する。

▲浮巣で4羽の雛が孵った。(9月24日)

かいぼり後、餌が豊富になり、カイツブリたちの繁殖の可否は、営巣場所に左右されることが目立ってきた。

地元のカイツブリたちの巣はだいたい、枝かけ方式・抽水植物方式・浮巣の3種があった。最近は、浅場の造成によって少しずつ抽水植物(ガマなど)の根元に作るものが増えてきている。巣としては一番安定しているかもしれない。

しかし、選択肢は多い方がいい。全部が抽水植物に頼る巣になってしまうと、その植物や場所に何か問題が起きたとき、営巣できなくなってしまうかもしれないからだ。

 

その昔、私が初めてこの池でカイツブリの子育てを観察した時の巣はこんなだった。

▲人が浮かせた板の上に営巣(2003年~2006年)

▲人工物の上(2003年)

つづく


カイツブリの子育て2021 後半

2021年10月17日 | カイツブリ類

2021年、地元の池のカイツブリの1番子の繁殖は5月15日までに7組のペアが営巣を試み、そのうち6組が雛を孵した。孵った雛の数は21羽(たぶん)、何羽かは孵って早いうちに死んでしまったと見られるが。

2番子の営巣は7月上旬から始まり、4組のペアが卵を産み、9月までに19羽の雛が孵る。(すぐに死んでしまった雛、少なくとも2羽は、死んでいるのが目撃されたが。)

先ず、一番よく観察できたペアの繁殖について

このペアは、1番子とは違う場所(ヒメガマの根元)に巣を作った。

▲7月12日の様子

▲卵は5個 7月23日

暑い日は、巣から離れて巣の周りで餌取りなどをして、余裕のある感じだった。

▲8月2日 4羽の雛が孵っている。卵はあと一つ。

▲1日間をおいて、最後の雛が無事孵ったが、泳ぎだすと頭しか出ていない状態になっていて、

ちょっと心配する。

▲しかし、親は二手に分かれて、上手に面倒を見ている様子。

心配は杞憂に終わり、5羽とも順調に成長していった。

餌が豊富で、親が捕ってきた餌を、雛が「いらない。」と拒否して、結局親が自分で食べてしまうような場面もあった。

▲雛が自分でトンボ(ギンヤンマ)を捕らえる。8月16日

▲自分で捕った餌はもちろん、独り占め。

このペアは、雛があるていど大きくなると、ヒメガマの巣は使わなくなり、1番子を育てたあたりで過ごすようになった。

そちらを縄張りと考えているのかもしれない。

今年も池にはイトトンボやギンヤンマがとてもたくさんいて、カイツブリの子育ての餌になっている。

しかし、トンボは冬場には飛んでいない。トンボばかりに頼って、潜って水底に潜む餌を捕る技を覚えないと、雛たちは無事に冬を越せないだろう。

潜って餌を捕ることも早く覚えないといけないのだ思う。

 

つづく


小鳥たちの巣立ち

2021年08月08日 | 野鳥

初夏の楽しみは、小鳥たちの巣立ち雛が見られること。

今年は見守っていた猛禽類や大型のキツツキの繁殖は失敗に終わった。

エナガの巣は何か所か把握していたが、気づかないうちに巣立ってしまったのか、それとも失敗したのか確かめられないものもあった。巣立ちを見ることができたのは1例のみ。

▲順調に巣だった兄弟たちの最後の3羽が地面に落ちてしまった。

▲でも、親の誘導でどの子も無事に親元に集合できたようだ。

▲5羽のエナガ団子

▲ちょうだい、ちょうだいと口を開ける雛たち

夕方見た人の話では、16羽の雛が集まっていたという。

近所の雛と合流したのかもしれない。

エナガは巣立ちのころが一番危険だ。カラスに狙われることが多い。

このペアが営巣した場所は、猛禽が営巣していた場所に近かったので、カラスに襲われる被害をまぬかれたのだろうか。

▲作成中のエナガの巣。この後樹の葉が茂ってきて、巣はとてもうまく隠れた。

シジュウカラやヤマガラの巣も何か所か見守っているところがあったが、ある日そろそろかなと見ると、巣穴から大きなアオダイショウの釜首が出てきた。やはりアオダイショウも小鳥たちにとっては恐ろしい天敵だ。(そのペアは、別の場所でせっせと巣作りを始めたが。)

シジュウカラの巣立ち雛は見られなかったが、若鳥たちはそこかしこに飛び回っていたので、どこかの巣では無事に巣だったのだろう。

▲まだあどけないシジュウカラの若鳥

▲水場に来た若鳥

▲水浴びも羽繕いもできたね。

▲兄弟や仲間とともに飛び回って餌取りができるようになった若鳥

あと、最近はヤマガラも営巣するようになっている。見守っていた巣から巣だったのかどうかはわからないが、その近くて、巣立ち雛も見た。

▲ヤマガラの巣立ち雛

▲餌を運んできた親鳥

大人になるまでにはまだまだ試練がたくさん待ち構えていると思われるが、いつまでも巣立ち雛が見られる公園であってほしい。

 

 


カワウの繁殖、ちょこっとアオサギ

2021年08月06日 | 野鳥

昨年、地元で初めてカワウが繁殖した。(私が観察を始めて以来)

今年はどうだったか。

▲昨年の11月中旬、カワウが巣を作り交尾行動が見られた。

野鳥は、時々季節外れの営巣行動をすることがあり、戸惑う。(カイツブリもそうだ)

この後、巣は放棄され、実際の繁殖には至らなかった。

そして、今年の4月入り、いよいよ本当の繁殖が始まった。

▲4月2日のカワウ。少なくとも巣が2つあった。

▲4月19日。抱卵しているようだ。巣は4つになった。

ちょっとした事件が起こる。

カワウが営巣している樹の剪定が始まった。

抱卵していたカワウたちは、もちろん、みな驚いて巣を離れる。

業者の人に尋ねてみたが、カワウの巣のことや剪定の理由はわからなかった。

次の日。様子を見に行くと、カワウたちは、なんとか巣に戻っていた。

▲剪定後の様子。巣は4つあるはずだが、写真ではよくわからない。

この様子からわかったことは、人が通る頭上にある枝を伐ったらしいということだ。

つまり、この位置にカワウが営巣したり、とまったりしないようにしたのだろう。

この時期に、こういう作業をすることは、カワウにとって、樹木にとって、通行人にとって、どれだけ意味があるかわからないが、結局は、頭上にテントも張らなくてはならなかった。

5月上旬、通りかかると雛の声が聞こえた。

 

雛の姿は見えないが、親が餌を吐き戻して雛にやっている動きがわかる。

雛の成長は早い。

▲5月中旬、雛の頭がかろうじて見える。

▲別の巣の2羽の頭

 

▲5月下旬。こんなに大きくなっている。

▲6月中旬。もう親と同じぐらいの大きさだ。

カワウの巣がある場所は、公園内でも人が多く集まる場所なので、あまり足繫くは通わなかったが、人づてに聞いたところでは、4つの巣のなかで、4羽の雛が落下死してしまったらしい。

巣の中で死んでしまって、親が落としたものと、雛が落ちて死んだらしいものとがあったとか。

2年目のカワウの繁殖は、課題も見えてきた。来年はどうしたらいいのか、考えていく必要があるだろう。

 

一方、一昨々年初めて繁殖したが、去年は失敗したアオサギ。

今年も2月には、営巣を始めていた。

▲一昨年と同じ樹に作り始められたアオサギの巣

しかし、その後アオサギの営巣木とあたり一帯の木々がすべて強剪定(枝のほとんどを伐り落とす)され、今年もアオサギは園内では営巣しなかったようだ。

それでも、アオサギの姿は毎日のように園内で見られる。

▲スッポンを捕食するアオサギ

▲池で泳ぐアオサギ

来年はまた繁殖に挑戦してほしい。

 

 


カイツブリの子育て 一番子たち その3

2021年07月31日 | カイツブリ類

ヒメガマの根元に巣を作ったペア

ここも、最近必ず営巣するペアがいる場所だ。観察者にとっては、とても見辛く、卵がいくつあるとか、雛が何羽孵ったとかは、粘り強く観察している方に聞き取った結果である。

▲隙間から覗いた巣の様子。卵がかろうじて見える。

▲遠くから見た巣の様子。詳細は見えない。

雛は4羽孵ったらしいが、すぐに3羽になってしまった。

▲橋の傍にお目見えする3羽の雛

▲可愛い姿に通りがかる人もメロメロ

その後、1羽は事故死したようで、浮いている姿を見てしまった。

(報告して回収をお願いした業者さんからは、何の報告も聞いていないが。)

 

浮島ペア

人工的に作られた浮島は、かいぼり前からカイツブリのお気に入りの営巣場所になっていて、何代ものカイツブリが子育てしてきた。

昨年と今年は、コロナ禍のため立ち入り禁止地域になってしまい、詳細を観察することができなかったので、スコープなどで観察した方々からの聞き取りの結果である。

▲浮島の巣

▲雛がかろうじて見える。

初めの巣は何か異変があり、作り替えられた。その後雛は3羽孵り、一羽は他のカイツブリとの縄張り争いで攻撃され、命を落としたのではないかと聞いている。

また、巣の辺りでは、たびたびヘビが泳いでいるのが見えた。

▲2羽の雛を乗せて、巣から避難している様子の親

▲それでも残りの2羽は元気に育ったようだ。

▲すっかり縞模様がなくなり、独り立ちしている若鳥

残る1組は、岸辺の樹が伐採された区域で営巣

以来、営巣場所を見つけるのに苦労しているが、結局昨年と同様の場所に決めたようだ。

▲レンギョウが垂れ下がる岸辺の巣

▲3羽の雛が誕生

▲すくすく育っていたように思えたが、その後1羽減ってしまう。

▲親は新しい巣を作って卵を一つ産むが、結局放棄。雛が卵を抱くまねをしていた。

このように、かいぼり後のカイツブリたちは、だいたい6組ぐらいのペアが営巣・子育てするように定着してきた。

今年の特徴は、2番子の営巣を焦らず、1番子たちをじっくり育てているように見えたことだ。

雛たちがわりと大きくなるまで、親たちはよく世話をしていたように思う。

すくすく育つ雛たち

2番子の子育てについては、いずれまたレポートしたい。

 

 


カイツブリの子育て 一番子たち その2

2021年07月29日 | カイツブリ類

同じ池の反対側のサクラの枝に営巣したペア

初めの巣では、オオバンが巣に乗って、卵が蹴落とされてしまった。

ペアはやむな隣の枝で再挑戦。

無事に4羽の雛が孵った。

▲4月12日1羽目が孵る。

▲4月30日 4羽の雛

4羽はすくすくと育った。

▲5月10日の雛

▲親に追い出しをかけられてもぐって逃げる雛

同じ池でもう一組が営巣開始

適切な営巣場所が見つけられないためか、奇妙な巣をつくる。

▲とても不安定そうな巣に卵がある。

▲ボートから保護するためにロープが張られた。

しかし、この巣の卵はカラスに食べられてしまったそうだ。

こんな巣から卵を採ることができるからすもすごい。

このペアは、その後もあちこちで営巣を試みるが、うまくいかない。

▲水草で作った新しい巣に卵。でも抱卵しなかった。

今年度、ただ一組子育てできなかったペアになる。

よい営巣場所があれば、子育てできたのだろうか。

つづく

 

 


カイツブリの子育て2021 一番子たち その1

2021年07月27日 | カイツブリ類

今、地元の池ではカイツブリの2番子たちが生まれてきている。

一番子の子育ては、7組のペアが挑戦し、6組のペアが雛を孵した。

経過を簡単に記録しておく。

 

Aペアは、かいぼり以来毎年営巣している場所で、桜の枝に巣材をひっかけるタイプの巣をつくった。昨年は(同じペアかどうかはわからないが)、ここで営巣したペアは、産んだ卵をことごとくヘビに食べられてしまい、1羽も孵せなかった場所だ。

しかし、幸い今年は無事に4羽の雛を孵すことができた。

▲4月上旬、抱卵中

▲4月中旬、雛が孵る。

▲4羽の雛が無事に生まれた。

▲すくすく育って巣からあふれ出る雛たち

今年は、親鳥たちは、雛がかなり大きくなるまで世話をし続けていた。

▲ピィピィ、後飯ちょうだい。

▲自分で撮った餌はアメンボかな。

▲6月の雛。もう飛べるのかな。

このペアの子たちは、特に事件にも合わず、独り立ちしていったのではないかと思う。

つづく。


キビタキのさえずり

2021年05月23日 | キビタキ

今年のキビタキは、ことのほかよくさえずった。

朝だけでなく、昼も夕方も、天気の悪い日もさえずっていたので、もしかして地元で繁殖するのではないかと妄想させるほどだった。

(妄想だったが。)

写真を撮っていて、やはりさえずりのキビタキの魅力が伝わらないと思い、動画を撮ってみたが、望遠手持ちでぶれずに撮るのはちょっと無理だった。

さえずりの声をバックグラウンドにして、さえずり場面を見てほしい。

 

 

 

 


ヒレンジャクとマヒワ

2021年04月28日 | 野鳥

3月上旬、1週間ぐらいヒレンジャクが1羽、地元の公園に逗留した。

ヒヨドリの群れと行動をともにし、1本のラクウショウの花芽をひたすら食べていた。

高い樹の花房の陰に見え隠れしていて、なかなか姿を捉えにくかった。

今年はヒレンジャクが多く見られると風の便りに聞きつつも、どこへも行かれなかったので、向こうからやってきて見られただけでも幸いだった。

 

マヒワは、3月中旬にいきなり水場に、これも1羽現れた。

群れからはぐれた個体かなと思っていたら、やがて公園内の他所に群れがいるという知らせが入った。

マヒワの好物のアキニレの種がわずかに残っている。その種をひたすら食べていた。

 

 

アキニレを食べつくすと、クヌギの花芽へ

マヒワはつい最近まで見られたようだ。

この訪問もうれしかった。


春のメジロたち

2021年04月21日 | 野鳥

今年の春はことのほか早かった。

昔野鳥の写真を撮り始めたころ、「ウメジロ」と呼ばれる写真がはやったことがある。

春一番に咲き始めるウメの花と、その花の蜜を吸いに現れるメジロの写真のことだ。

花の色とメジロの色のコラボがきれいで、長い冬の終わりを告げる明るい写真になるからだろう。

▲2月9日のウメジロ

ウメジロに先立ち、もっと早くから咲いているツバキの花もメジロのお気に入りだ。

メジロは頭のほとんどを花の中に突っ込んで蜜を吸うので、この写真はなかなかうまく撮れない。

▲2月10日のメジロ

▲1月27日

そして、いよいよ桜の季節になる。

早咲きの桜、河津桜はなんと2月2日にはほころび始めた。

▲ほころび始めた河津桜にいち早く吸蜜に来たメジロ

公園には開花時期の違ういろいろな品種の桜が植えられている。メジロたちは、季節の移り変わりと共の、それらの桜にも次々の訪れる。

▲寒緋桜に。3月11日 光の当たり方で変な色になっている。

▲大寒桜に。3月11日

▲ソメイヨシノに。3月18日

サクラばかりではない。小さな黄色い花を咲かせるヒイラギナンテンにもやってきた。

▲2月2日には咲き始めたヒイラギナンテンに

蜜を吸いながら、「チィー、チィー」と鳴くメジロが「オイチィー」と言っているように聞こえる。

見ているこちらも春の訪れがうれしくなる一時だ。

 

 


ジョウビタキ 2021

2021年04月03日 | ジョウビタキ

もう1種の冬鳥のアイドルは、ジョウビタキ。

今季はジョウビタキとの出会いもあまりなく、寂しかった。

▲毎年ジョウビタキがよく見られるポイントに、今年はメスが飛来(ここは逆光)

 

ルリビタキと同様に、単独で行動し、テリトリーを持つので、個体認識がし易く、親しみが持てるのがアイドルの要素なのだが、ルリビタキより一層開けたところに堂々と姿を現すのも特徴だ。人工物にもお構いなしに止まる。

オスはさらにきれいな色をしている。しかし、今季はほとんど見られなかった。

▲遠くの遠くのジョウビタキのオス

こちらは、別のメス

▲人家の庭先からひょこっと現れた。

▲空き地に咲く早春のお花畑にて。もうすぐ旅立ちか。

無事に繁殖地まで渡っていってほしい。また晩秋まで、See You Again!


やっぱりアイドル、ルリビタキ

2021年03月22日 | ルリビタキ

冬の小鳥で人気があるのは、なんといってもルリビタキやジョウビタキだ。

色がきれいでかわいいこともさることながら、単独行動をしているので、個体識別ができるからだと思う。

そして、縄張りをもって行動するので、だいたいその場所に行けば出会える。

きれいな鳥はほかにもいろいろいるが、たいてい群れで移動しているので、個体としては捉えにくい。

 

今年はしかし、公園内に数個体逗留しているのだが、遭遇率が低かったし、特に成熟したきれいなオスには出会えなかった。

 

そんななかで、なんとかじっくり観察できたのが、この個体。

近いにもかかわらず、ちょんちょんと石の上を飛び移りながら、かわいい姿をおしげなく見せてくれた。

写真を撮っていると、通りがかりの人が気づいて、「なんという鳥ですか。」と尋ねてきたので、「ルリビタキといいます。オスがきれいな瑠璃色をしているんです。」と説明。ほんとうは、この個体は微妙に青いので、若オスの可能性が高いが、説明が面倒なので、省いた。すると、「じゃあ、オスはカワセミですか。」と言われて、びっくり。「カワセミは別の鳥で、オスもメスも青いです。」としどろもどろに返事した(汗)。

また、別の人も、「カワセミがいるのですか。」と聞いてきた。

カワセミは認知度が高い。でも、ルリビタキもかわいいですよと言いたい。

こちらは、別の個体。メスに見える。(背景が網なのがちょっと)

こちらは、オスだが、遥か彼方の豆粒映像で、画質も悪い。

つい最近、そろそろお別れかなと思っているとき現れたこれも別の個体。

なんとなくファインダーで覗いたとき、青っぽく見えた。若オスかもしれない。

というわけで、きれいなオスとの出会いはほとんどなかったが、ルリビタキはやっぱり冬の小鳥のアイドルだ。


水場に来た冬鳥たち

2021年03月02日 | 野鳥

冬場に水場に来た冬の鳥たちは、もちろんトラツグミだけではない。

珍しいところでは、クロジが来た。私が見たのは一度だけだったが。

もちろんアオジも。アオジは何度か来たし、他所でもよく見られた。

トラツグミ以外に人気だったのは、カケス。

カケスは年によって冬場に居つくこともあれば、通過するだけの時もあるが、今年は2~3羽常連になった。

シロハラは、毎年一番の常連で、複数個体が来るが、アカハラはあまり来ない。

▲11月には時々姿を現したが、今は他所でしか見られない。

ツグミ

▲ツグミも常連だったが、今は来ない。ツグミたちは、今は落ち葉をひっくり返すのに忙しそうだ。

シメ

▲シメもときどき現れたが、全体の個体数も少なく、今は現れない。

ミソサザイ、ルリビタキなども現れたようだが、私は水場では見ていない。

冬鳥ではないが、この冬は、オナガの群れが全体的に多く、水場にも複数個体現れた。

それにしても、全体的に冬鳥が少ないし、(アトリもマヒワも来なかった)水場を訪れる鳥たちも種類が限られて、寂しい冬だった。