記日きつい思れぐま気 from バンクーバー

2012年4月から妻の海外赴任に伴い主夫業と育児に励む30代男性の日常。バンクーバー関係ないことも多々あります。

イエローナイフでオーロラ観てきました(2)

2013-02-01 11:58:21 | 旅行
オーロラ探検隊出発!と意気高く、8:45PMにホテルを出発、目指すはオーロラビレッジというオーロラ見学施設。ここには待機場所としてティーピーという原住民の移動式住居を模した物と、ダイニングホールという食堂、土産物屋さんがあります。ダイニングホールでは毎晩、夜食として日替わりスープとパンが出されます。



味は、まあまあ美味しかったです。パンに塗るように用意されているハチミツとマーガリンを混ぜたやつが好きでした。

このオーロラビレッジまではホテルから約30分。道中にオーロラビレッジでの過ごし方や凍傷、フラッシュ撮影についての注意事項などをガイドさんが説明してくれます。道路がでこぼこなのでえらく揺れます。バスの前の方はそうでもないのですが、後ろの方は悲惨。乗り物酔いしやすい人は前の席を陣取るか、酔い止めが必要かもしれません。道路がでこぼこなのは永久凍土のせい、という説明がありました。土が基本的にずっと凍っているのだけど、たまに少し溶け、また凍るときに形が歪む、ということだそうです。なんでそんなところにみんな住み始めてしまったのかというと、イエローナイフはかつて金の採掘が盛んな街だったそうです。現在はダイヤモンドの採掘が主流のようです。

そんなこんなでオーロラビレッジに到着。初日は施設や観測できる場所などの案内をされます。気温は-25℃前後。外に数分もいると鼻の穴の中が少しずつ凍るのがわかります。施設を周り終えるとあとは自由行動なのですが、オーロラ出るまで基本的にやることありません。ボーっとオーロラを待って寒空の下で天を仰ぎ見続けるか、ティーピーの中でぼけーっとするかのどちらかです。寒いのは苦手なので基本的に後者でした。同じツアーの方々としゃべったり、本を読んだり。







時々、暖炉の薪をくべにおじいさんが来ます。



基本の滞在時間は9:00PM~1:00AMなんですが、12:00AMまでに延長申請(有料・$25)をすると2:30AMまでいられます。さらに$20で3:30AMまで再延長も可能。初日は雲が出ていたので可能性はかなり低いと判断し、延長はせず。2日目は雲は少しあったものの晴れ、翌日の天気予報も曇りだったのでここしかないと延長しました。

延長した人達はダイニングホールでオーロラの出現を待ちます。もちろん外で待ってもいいんだけど。本を読みながらうつらうつらしかけていた2:00AM頃、ガイドの方の
「いま、オーロラが出ています!」
という声で一気に目が覚めました。事件が発生したときの詰め所にいる記者のごとく、みんな一気に外に駆け出します(例えが分かりづらい?)。僕は慌ててジャンパーのチャックを上げるのに少し手間取りましたが、外に出て空を見上げれば、そこにはゆらゆらと揺れるオーロラがありました。それは写真やテレビで見るのとは違う、色のついた雲のような生き物のような何かが、常に形を変えて動きゆらめいていました。やっと見れたという喜びとその美しさにただただ感動し、しばらくカメラも構えず眺め続けました。後で聞いた所によると、その瞬間は最高レベルの明るさだったようです。本当に本当に綺麗でした。


Nikon D7000 SIGMA18-50mm F2.8-4.5 DC OS HSM/ISO1600/18mm/F2.8/1.6s

しばらく眺めて心を落ち着けてから、おもむろにカメラのセッティング。三脚のネジがどこかにいってしまい(おそらくバスの中で落としたんだと思う)、完璧に固定しきれないという状態でありましたが、まあそれっぽい写真を撮ることができました。


Nikon D7000 SIGMA18-50mm F2.8-4.5 DC OS HSM/ISO1250/18mm/F2.8/0.5s


Nikon D7000 SIGMA18-50mm F2.8-4.5 DC OS HSM/ISO1600/18mm/F2.8/3.0s


Nikon D7000 SIGMA18-50mm F2.8-4.5 DC OS HSM/ISO1600/18mm/F2.8/1.0s

オーロラは15分くらいみんなを楽しませて、見えなくなってしまいました。日によってはずっと出続けることもあるらしいのですが、まあ見れただけで十分とします(笑)しかし15分くらいずっと外にいましたが、興奮のせいか寒さをまったく感じませんでしたね。人体って面白いなと改めて思いました。逆にこれ以上長く出現し続けたら凍傷になる人が出ていたんじゃなかろうかと思うと、15分はちょうど良かったのかもしれません。

3日目は満月だったので満月とオーロラで撮りたかったのですが、残念ながら厚い雲に覆われてオーロラは全く見えませんでした。結局、トータルで13時間以上滞在して見られたのは15分だけ。見られたことはすごくラッキーだったんだなと思わずにはいられません。快く送り出してくれた奥さんに改めて感謝!今年も良い年になりそうだぜ!


おまけ1)
オーロラを撮影するにあたって、事前に色々と調べてきましたので、その内容と結果のご報告。
1)とにかく寒いので、バッテリー消費が激しくなりがち。そのため、いかにカメラを冷やさないかということに執心しなければいけません。僕がカメラに施した防寒対策は下記の通り。
・フリースのネックウォーマーをダラーショップ(日本の100均)で購入し、レンズ部分などを出してカメラを覆う。
・貼るカイロをバッテリー部分に貼付ける。
あまり外にずっといなかったこともあって、上記対策でまったく問題ありませんでした。

2)キンキンに冷やされたカメラを暖かい室内に持って入ると、一瞬で結露します。ダイニングホールで眺めてたら、ダメにしちゃってる方が何人かいらっしゃいました。一眼レフで、レンズと本体で結構するだろうに、、、。対策としては大きなジップロックを用意し、部屋に入る前にジップロックに入れ、しっかりチャックしておくことです。気密性の高いカメラバッグなどでも大丈夫です。とにかく急に暖かいところに生で出さないことが肝要です。

3)オーロラの明るさにもよりますが、設定をISO3200、F2.8以下、シャッター15秒くらいを目安と聞いていたのでそのままやったら明る過ぎてしまいました。満月の前日だったので月明かりが強過ぎたみたいです。最終的には写真の下にある数値に設定しました。カメラって難しいですねえ。そこが面白いのですが。

4)オーロラを撮るにはピントを∞に合わせる必要がありますが、暗いとAFが効きませんので手動設定する必要があります。ただ、簡単にずれてしまうのでセロテープなどを持参し、明るいところで∞に合わせたあとテープで固定してしまうのがいいでしょう。暗いのでとにかくできる限りの設定は明るいところであらかじめやっておくことが良いと思われます。

5)参考にしたサイトはこちら。
オーロラ情報館
ナヌックオーロラツアーズ
イエローナイフ オーロラ情報局

これからオーロラを撮りに行こうという方の参考に少しでもなれば幸いです。


おまけ2)
深夜にホテルに戻り、泥のように眠るわけですが、"Don't Disturb" の札を掛け忘れると朝8時過ぎにタオル交換で起こされるので忘れずにかけないといけません。(結局、隣の部屋の人を起こしにきた音で起きてしまいました。)



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5 コメント

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Unknown (paprica)
2013-02-02 10:16:51
うわぁ~、行っちゃったのですねっ。イエローナイフっ!見事ですねっ。ちゃんときれいなのが見れて良かった!!雪景色の中のティピーの風景も神秘的で素敵です。私はビクトリアに来る前にFort St. Johnっていうかなり北に住んでいたのですが、緑のオーロラは良く見えました。でもうまく写真にはとれなかった。。。
ジップロックにカメラを入れる。いつかの時のために覚えておきます!
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ひぇー! (かずぼん)
2013-02-02 21:50:01
写真見て鳥肌が(≧∇≦)
すごい!これしか言葉に出ないです。
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とにかくキレイだった!! (おがた)
2013-02-03 03:46:23
>papricaさん
行っちゃいましたよー。結構いい金額払ってわざわざクソ寒いところに見られるかわからないものを見に行く、というのは勇気がいりましたが、妻が背中を押してくれました。
しかしそんなクソ寒いところに住んでいたのですねえ。なぜ?w

>かずぽんさん
ふひひ、ホントに凄かったんですよ!
機会あれば見に行ってほしいです!
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オーロラ観賞の記事を楽しく拝読させていただきました。 (宍戸 政見)
2013-02-14 20:43:58
貴方の記事を拝読して、改めてオーロラヴィレッジでの光景が、楽しく昨日の様に思い出されました。
文章も表現力も優れておられ、記事に吸い込まれていきました。
オーロラヴィレッジの写真も、イマイチと謙遜されていられましたが、上手に情景も捉えていて素晴らしい写真でした。
つきましては、自分の写真はピンボケばかりでしたので、誠に恐縮ですが、貴方のオーロラとオーロラヴィレッジの写真を
譲っていただけないでしょうか。 勝手なお願いで申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
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ありがとうございます! (おがた)
2013-02-15 04:24:09
>宍戸さん
こんなブログをお読みいただき、挙げ句お褒めの言葉を頂戴し恐縮至極であります!
写真、喜んで!詳細はメールでお送りします(^^)
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