記日きつい思れぐま気 from バンクーバー

2012年4月から妻の海外赴任に伴い主夫業と育児に励む30代男性の日常。バンクーバー関係ないことも多々あります。

簡単レシピ、りゅうきゅうの作り方

2012-03-31 12:26:22 | 料理
大分の郷土料理に「りゅうきゅう」というのがあります。別に僕は大分出身じゃないんですけど、簡単で美味しいのでご紹介。
ご飯のおともにはもちろんのこと、お酒のアテにも最高。ご飯にのせてお茶漬けにしても美味しいです。

用意するもの(1~2人前)
・お刺身1パック
・めんつゆ
・ショウガ2カケ(すりおろす)
・ごま(すりごま・粒ごまどちらでも可)
・ネギ
・お好みで卵黄・大葉など


作り方

1.お刺身を用意。
  スーパーの見切り品とかで大丈夫です。新鮮な方が美味しいでしょうけど、見切り品でも充分美味しいです。

2.ボウルとか器にお刺身を入れる。
  このあと漬け込むので底が深いものを使ってください。

3.ひたひたか少し少ないくらいにめんつゆを入れる。
  公式には醤油+みりんのようですが、混ぜるのめんどくさいし、
  みりんのお酒の匂いが僕はあまり好きではなかったのでめんつゆを推奨いたします。簡単でいいでしょ。

4.すりおろしたショウガをたっぷり入れる。
  かなりたっぷりいっちゃってください。めんつゆでまろやかになります。
  2カケ分くらいいっちゃっても平気。

5.ゴマを入れる。
  すりごまと粒ごま、両方入れると、より一層美味しい気がします。
  公式ではすりごまのようですが。

6.一晩漬け込む。
  すぐ食べてもいいですが、漬け込むことでねっとりとした味わいが出てより美味しくなります。

7.ネギを散らす。
  小口切りにしたネギとお好みで卵黄や大葉の千切りをのせて、ぐちゃぐちゃに混ぜて召し上がれ!

映画の感想「マネーボール」

2012-03-31 04:30:16 | Weblog

マネーボール公式サイト

DVDでレンタル解禁してたので久々に映画を観ました。

あらすじとしては、貧乏球団アスレチックスのGMである主人公ビリーが、ヤンキースなどの金満球団に看板選手を引き抜かれながらも勝てるチームを作ろうとしていくというお話。日本の貧乏球団で選手を育てては引き抜かれる広島カープファンとしてたっぷり感情移入しながら観ました。ビリーはスター選手に頼らず、各種データを分析して他球団であまり評価が高くないが秀でたものがある選手を引き抜きチームを新たに作り直します。そして一大旋風を巻き起こしていくのですが、、、。

野球ファンとして面白いのはもちろん、ビジネスマンにとっても見どころが多い映画だなあと観ていました。
例えば、看板選手をとられ、誰を後釜に据えるかという会議をスカウト達が繰り広げますが、その内容がすごく不毛。そしてそれにイライラしたビリーは「問題はなんだ!?」と問います。しかしみんな「問題はわかっているさ」と言いながらも答えられない。
「大切なのは勝つことだ、勝つためにはどうしたらいいんだ?」というビリーの考えに対し、「抜けた選手の代わりを探す」という返事しかできないのです。でも、看板選手の穴埋めをできるくらいの選手がいたら、とっくに芽を出してるんですよね。。。他球団から引っ張ってくるお金もないのですが、それを2軍から引っ張ってこようとしてるわけですから、ビリーのイライラもわかろうというものです。

そしてスカウト達の反対を押し切ってデータ中心で選手を選びチームを構成したにも関わらず、それを理解せず今まで通りの選手起用を続ける監督。本部の考えってなかなか現場に伝わらないんだよなあとビリーと一緒に嘆いてみたり。

また、相棒となったピーターに、GMとしての職務、トレード・解雇通告の仕方を教えるシーンがあります。最近、ちきりんさんのブログ(ちきりんさんからの引用ばっかしでごめんなさいw)でもあったのですが、これってすごく嫌な役割ですよね。言われる方が嫌なのは当たり前なのですが、長年一緒にやってきた仲間に伝える側も相当辛いものがあるでしょう。
現在、日本の企業は労働基準法によって簡単には解雇することができません。一方、外資はわりとサクサクと解雇しています。では、日本企業も労基法改正により解雇が簡単にできるようになったとき、じゃあ実際に解雇通告する人ってどれくらいいるのかな、って言われるとなかなか厳しいよなあ、と人事の人間として考え込んでしまいました。もう人事じゃないけど。
Chikirinの日記:解雇するスキル

なんだか重たい話になってしまいましたが、映画としての完成度は評判通り高いと思います。
ビリーの娘がビリーのために歌う曲がビリーの心情にマッチしていて、これがまたすごくいいんです。調べたらLenkaという方の"The Show" という曲だそうです。そのまま聴いても素敵な曲ですが、映画を観たあとだとよりジンワリときますよ。

ということで、とても面白い映画なのでまだの方は是非ご鑑賞を。オススメです。


海外赴任前の雑感(5)夫はすごいが妻はすごくない?

2012-03-19 01:13:09 | 赴任前雑感
今回、仕事を辞めて妻の海外赴任についていくにあたり、周囲の反応とそれに対して思ったことを少し。

妻はよく「旦那さんどうするの?」と聞かれるらしく、ついていくことを話すとみんな口を揃えて「旦那さんすごい」と褒められる、旦那くんはずるい、と僕に言います(もちろん冗談でですけどね)。たしかに僕自身も周りに「すごい決断」とよくお褒めいただきます。

夫の海外赴任に妻が仕事を辞めてついていくことはよくあることだし、多分「いいな」とは言われても「すごいね」とは言われないでしょう。うちの場合、夫婦が完全にフラットな立場と考えているのでこうなったわけですが(今までも保育園に迎えに行って夕飯を作るのは主に僕の役目でした)、世間一般は全然違うんだなあと改めて感じた次第です。

いやね、もちろん仕事を辞めてついていくってのは結構な決断なんだと思うんですけどね、なんで女性がついていく場合はあまり褒められないんでしょうかね。やっぱりまだ「女性は家に入るもの」という考えが根強いんでしょうか。

ちきりんさんがブログ(※)でふれられていましたが、女性の社会進出が当たり前となった昨今、男性と同じようにキャリアアップの中で国内海外問わず転勤を迫られることも増えるでしょう。そのとき、夫は今までと同じような考え方をするわけにはいかず、今回の僕のような決断を迫られる人は増えてくるんでしょうね。
「イクメン」どころの騒ぎじゃない時代が来ます

と思う一方で、やっぱりまだまだ男性>女性な社会なんですよね。僕は人事で仕事をしていましたが、出産で休まなければならない女性は男性に比べてものすごく不利だなあと改めて思いました。彼女達が産休に入ることでいない間の仕事を誰かに引き継ぐわけですが、じゃあ戻るときに元いた部署に戻ろうにも引き継いだ人はどうするの?という問題もあり、なかなか難しいんですよね。男性ならまずありえない(育休だって1年とかとらないでしょ?)わけで、これだけでも大きな不利益です。さらに昇格考課だって1年くらい休むとその前までの仕事ってなかなか評価してもらいづらいです(僕の会社の話ですが、他社もそんなもんじゃないでしょうか)。そりゃあキャリアのために「子供を作らない」という選択をするのもいたしかたなしと思いますよね。

そういうことを考えたとき、「女性が働きやすい職場」って育児支援とかだけでなく、評価の面でもしっかり考えないといけないんだなあと思いました。実は在職中にその辺も変えようとしたのですが、最近人事制度改革をしたばかりでさらに急激に変更するのは良くないというよくわからない理由で却下されてしまいました。悔しいなあ。

男女のつまんない格差がなくなってみんなが持てる能力をきっちり発揮できる会社が増えるといいなあと願い、今後はなんかそういう働きかけをしていきたいなあと漠然と思っている次第。

海外赴任前の雑感(4)住まい選びは学校選び

2012-03-12 01:05:42 | 赴任前雑感
引っ越すときに重視するポイントはなんでしょうか。

駅は近いか、近所にスーパーがあるか、通勤距離はどうか、騒音はないか等々、人によってこだわりがあるかと思います。我が家はまだ子供が小さいので日本の事情にも疎いのですが、引っ越し先がどこの学区に所属していて、どこの学校に通うことになるかについてどの程度気にされているでしょうか。個人的感覚で恐縮ですが、おそらく日本の公立の小学校・中学校は同じ市内・区内であればそこまでレベルに差がなく、親御さんもあまり気になさらないことが多いのではないでしょうか。

カナダやアメリカも日本と同じように公立の学校は学区制をとっていて、基本的には住んでいる場所でどの学校に通うかが決まります。ただし、日本と違うのは、学校がレーティング、つまりランク付けされている、ということです。そしてそのランク付けは一般に公開されていて、どの学校の教育水準が高いかなどがわかるようになっています。当然、高ランクの学校ほど人気があり、学区内に住んでいても入れない場合すらあります。情報が公開されていなければせいぜいネットも含めた口コミをチェックして酷い噂でもなければまあいいか、となりそうなものですが、数値化されてしまうと人気も上位順になってきます。

そんなわけで、それなりの学校に通えるところに引っ越したいなと思うのですが、世の中うまく(?)できているもんで、そういうところというのは住環境も良く、子供がいなくても人気物件となってしまい、勢い家賃相場も高めなんですよね。。。
(これは本当のところは【住環境が良く、家賃相場が高い→高収入の方が住む→教育水準が高い】という逆の流れかもしれませんね)

ただでさえバンクーバーの家賃相場はカナダでいちばん高いというのに、さらにその中でも高いところに住むなんて、、、と庶民といたしましては苦しいところですが、会社が一部負担してくれるのでまあよしとしましょう。
、、、とえらそうに言っても、まだ不動産屋さんに打診して探してもらっている段階なので希望のところに住めると決まったわけではありません。運を天に任せて良物件に出会えることを祈るのみです。

それにしても、公立の学校をレーティングしちゃう、ってさすがというカンジですよね。大阪市で橋下さんが近いことをやろうとしているようですが、どうなることやら。これで教師が奮起して全体レベルの底上げになるといいのですが、雰囲気的にあまりそうはならなそうですねえw

参考サイト
School Report Cards
カナダの学校レーティングサイト。公立や私立などの絞り込みもできます。各学校の指標値をチェックすると、学力の他に親の平均収入まで出ている下世話さw
ちなみに上位は私立が独占しているのは日本の都心部と同じ。

簡単で美味しい煮卵の作り方

2012-03-07 19:51:44 | 料理



ずいぶん前に、テレビでグッチさんが紹介してた煮卵レシピ。簡単なのに美味しいので気が向いたときに作るんですが、その都度レシピをネットで探す(間隔が空いて忘れることが多い)自分に気づき、ブログに記録しておきます。(2008年のエントリーを書き直しました)


1.漬け汁を作ります。
  醤油・みりん・水を1:1:3で混ぜて沸騰させ、冷まします。
  冷めたら清潔なタッパーに移します。

2.ゆで卵を作ります。※下に別の簡単な方法を追記しました
  圧力鍋を持っている場合は、鍋に蒸し器と水を入れ、
  沸騰したら卵を入れて蓋をし、2~3分加圧します。
  (加圧時間は圧力鍋の種類や好みの硬さに合わせて調整してください)
  加圧後は急冷して蓋を開け、卵をボウルなどにとって
  冷たい水の中で剥くと、ツルンと簡単にきれいに剥けます。
  殻を割る時は、さいばしで卵を叩くとほどよくヒビが入ります。
  参考:lifehacker「圧力鍋を使えば簡単! 新鮮たまごでもツルンとむけるゆで卵の作り方」

3.漬け込みます。
  漬け汁にゆで卵を投入、丸2日冷蔵庫に放置プレイで完成!


何日か日持ちするらしいですが、だいたい出来上がった端から食べちゃいます。ウマーなのでお試しあれ。

めんつゆを使う方法もあります。
All About「冷蔵庫で低温クッキング 煮玉子の作り方」
めんつゆの味しかしなくて、僕はいまいちでした。

【2013/9/24追記】
お友達のmarieさんが紹介していた半熟ゆで卵の作り方が超簡単手間要らずだったのでこの方法をオススメします。
"絶対に失敗しないトロトロ半熟ゆで卵の作り方"を試してみました
以下、引用
1. 下準備:卵の殻に小さな穴をあけてから茹でると殻がむきやすくなる
2. 水:水の量はお玉一杯分のみ
3. 調理:フタをして中火で6分加熱
4. 余熱:とろとろの半熟3分、中くらいの半熟4分半、固ゆで6分
5. 冷却:流水であら熱をとって殻をむく

海外赴任前の雑感(3)バンクーバーのイメージ

2012-03-03 22:13:33 | 赴任前雑感
4月から始まる新生活に色々と思いを馳せている今日この頃でありますが、さて、バンクーバーとはどんなところなのかということをおさらいしてみたいと思います。

僕を含め、行ったことがない人の第一印象としては「寒そう」。これに尽きます。
「海外に引っ越すことになったよ」
「どこ行くの?」
「バンクーバー。」
「寒そうだねw」
この会話を何度繰り返したことかw

たしかに2010年の冬期オリンピックが開催されたのは記憶に新しいところですし、そもそもバンクーバーの緯度は北緯49度、これは択捉島の真ん中と同じくらいで稚内より北にあります。こう書くだけでもすっごく寒そう。
しかし実際には冬でも東京と同じくらいの気温で、雪もほとんど降らないそうです。その理由はこの都市が面する太平洋沿岸に流れ込む暖流の影響によります。この暖流が「西岸海洋性気候」と呼ばれる「夏は涼しく冬は寒くない」気候の要因であり、バンクーバーが「暮らしやすい」とされる一因となっています。
事実、行ったことがある人はもちろん、住んだことがある人もみんな口を揃えて「いい街だよ」と言ってくださるので、とても楽しみというか安心できるポイントです。「冬は毎日、雪に埋もれた車を発掘する作業から始まる」とかそんな雪国な日々は寒がりの僕には辛すぎますからね。ただ、僕は暑いのはむしろ好きで、夏はいつもTシャツやアロハで過ごしているので、あまり涼しいのもそれはそれで寂しいような、複雑な気持ちだったりもします。平均40℃とかめちゃくちゃ暑いよりはいいですけど。

バンクーバーが「世界で最も住みやすい街」の一つとして挙げられる理由のもう一つがその治安です。犯罪件数がとても少ないことで有名だそうです。ただしかし、それを真に受けていいのは日本人以外の国民だけで、日本の治安の良さは世界的に見て異常です。「治安がいい」と言われるバンクーバーでさえ犯罪件数は日本の3倍ということです。まあ、夜中にふらふら出歩いたり、変なところや人気がないところをうろうろしたりしなければ大丈夫、ということでしょう。それだけでも安心ですね。

さらに、自然がすぐそばにあります。雄大なロッキー山脈が車で1、2時間のところにあり、トレッキングにもってこいです。したことないけどトレッキングシューズは持ってるので、活躍のチャンスです。市内にも自然いっぱいの大きな公園がありそうだし、自然大好きっ子の僕としてはワクワクが止まらないのであります。きっと娘の情操教育にもいいよね!よーし、探検するぞ、写真撮るぞ!

住みやすいのはいいのですが物価はどうでしょう。
残念なことにバンクーバーの物価はカナダでいちばん高いそうです。特に日本食は(海外だから当たり前だけど)高いとのこと。むーん、和食系お惣菜は頑張って自分で作るしかなさそうだな。。。せっかく世界でもトップクラスに物価が高い東京を出るのに、やっぱり物価が高いというのもなんだかなあという感じですがまあ仕方ない。
ただ、海産物は美味しいともっぱらの評判です。海近いし。「カナダ、魚」と言われるとなんとなく熊がシャケをとってる映像がイメージされますが、シャケだけじゃなく、ウニや牡蠣なども美味しいそうで、しかも安いとのこと。漁師さんが直売してたりするそうなので、これは絶対にチェックです。

実際に肌で感じてみると異なってくるかもしれませんので、とりあえずメモ的に今もっている情報と受け取り方を書いてみました。また現地での感じ方などもレポートしていけたらなあと思ってます。ほどほどに乞うご期待。


(参考記事:世界一住みやすい都市はバンクーバー、大阪12位=調査・ロイター

感想文「スパイス、爆薬、医薬品」

2012-03-03 20:47:48 | 本の感想
めっちゃくちゃ面白かった。僕の中で今年のNo.1候補。まだ2ヶ月だけど、それくらい面白い。

内容は、スパイスに始まりDDTなどの有機塩素化合物にいたるまで色々な化学物質がどのように世界史に影響を与えたか、という化学と歴史の両方の面から迫るというもの。解説のために化学の構造式が随所に出てきますが、わかりやすく解説してくれているし、わからなくても問題はありません。でもわかった方が面白いと思います、当たり前ですけど。

そしてこの本を面白くしているのは、17つの章立て1つ1つが関連性を持って結びつけられているということ。第1章で扱われるスパイス(胡椒、ナツメグ、クローブ)はその貴重さ故に大航海時代の幕開けを担いました。大西洋を通るという別ルートでインドへ行こうとし、アメリカ大陸を発見したコロンブスの話は有名ですね。しかし大航海は壊血病というビタミン欠乏症による恐ろしい病気を呼び、そしてそれはアスコルビン酸(ビタミンC)の発見へとつながります。ここではバスコ・ダ・ガマやジェームズ・クックが登場します。そこからさらにグルコース(砂糖)、セルロース(綿繊維→サトウキビと綿は奴隷制度の象徴と言ってもいいかもしれません)、ニトロ化合物(爆薬→戦争)、、、と連想ゲームのように化学物質と歴史が複雑に絡まり合いながら紹介されるのです。それらはときに奴隷制度と密接に絡み合い、あるいは戦争、あるいはビジネスとつながりながら進化・発展を遂げていきます。これらをきれいにまとめあげたこの本は、知的好奇心を存分に満足させる珠玉の一冊といえましょう。オススメです。

スパイス、爆薬、医薬品 - 世界史を変えた17の化学物質
クリエーター情報なし
中央公論新社