「ちょっと」は百面相
「ちょっとない」=打ち消し+「枕ことば」の「ちょっと」
断定的な言い方が避けられ表現が柔らかくなり、
丁寧度が増し、会話の潤滑油の役割を果たす。
「ない」だけだと救いのない、思いやりの気持ち
に欠けた、無愛想で商売気のない表現になる。
「ちょっとない」=複合語として使われるとき。
「こんな機会はちょっとないから、頑張ってください」
この場合の「ちょっと」は強調の役割。
「わからない」「ちょっとわからない」
前者は直截的な表現でそっけなく威張っているような感じ。
後者は人の心を穏やかにさせ、直接的な断定を和らげる効果。
この場合の「ちょっと」は「すみません」と解釈。
「あの人はちょっと」
マイナス的価値評価(良くない状態)の意が強い。
何か言いにくい場合によく使用される、都合のいい言葉。
「ちょっと」+「ネェ」または「ナァ」
全面的否定の意味(マイナス評価がさらに強い)。
「ちょっとお先に」「ちょっと失礼」
自分の行為を示す場合に「ちょっと」を添えると、
お詫びの気持ちを持たせたり、
相手の行為を誇張しない効果をあげることがある。
「ちょっと~してくる」「ちょっとそこまで」
時間・距離の長さを示すものではなく労力が
大したものではないことを伝えている。特に
話し手自身のことをはっきり伝えたくない場合にぼかす。
「ちょっとお茶でも」「ちょっと一杯、いかがですか」
「ちょっと~でもしませんか」の慣用的な形は、
日本的な勧誘表現のひとつといえる。
「ちょっと」「でも」を併用することにより、
勧誘をだいぶ和らげることになる。
「ちょっとかして」「ちょっとお願い」
要件を依頼する場合。
「ちょっと」を使わないと、唐突で、相手の
何かを要求する意思がむき出しの印象を与える。
「これはちょっとしたもの」「外国人にはちょっと難しい」
「少し」の意味を 示すよりも
話し手自身の判断を和らげ、場合によっては
「相当」の意味を持っていることがある。
「ちょっと冗談じゃあない!」
「ちょっと!ちょっと!(強い口調に)」
人を非難する場合にも、
相手の行動を制止する場合にも、使用可能。
相手の言ったことを否定しつつ、
さらに注意を喚起させる力を持つ。
凄んでみても何事によらず、「ちょっと」を使う日本語の
表現では、怒りの気持ちも減量されてしまう。
これでは喧嘩にもならないわけだと、
来日して感心したことの一つだと
中国から来られた、彭飛(ポンフェイ)氏が書かれています。
『「ちょっと」はちょっと・・・』彭飛:著
「ちょっと」って前にもコメントで言われたこともありますが、
私の口癖でもあります。改めて考えてみると
本当にいろんな使い方してるなあと、驚きますね。
大阪にいる私など普通に良く使っています。
外国ではない表現の仕方だと感心されています。
【小鳥遊(たかなし)】
小鳥遊という苗字は現在もある。姓氏の発祥は中世で本性は高梨。
清和源氏井上氏流の名族。「尊卑分脈」によれば「頼信(よりのぶ)ー
頼季(よりすえ)〈井上〉ー満実(みつざね)ー盛光(もりみつ)〈高梨〉」とあり、
信濃国高井郡高梨邑(むら)〈現:須坂市〉を領したことによる。
盛光は長男に高梨、次男に鳥遊、三男に小鳥遊、四男に仁梨の姓
を与えた(中興系図)。みな、よみはタカナシ。「鷹がいないので鳥ども
が楽しんで遊ぶ」の意。珍姓の横綱。
2009-04-19 12:16:00(記)
【追記】
『日本家系・系図大辞典』(奥富敬之著)によると、
「①清和源氏頼季流井上満実の子盛光が、信濃国
高井郡高梨(長野県須坂市高梨)を領して高梨氏を呼称。
元歴元年(1184)正月二十日、木曽義仲が戦死したとき、
その麾下にあった忠直は京都六条河原で戦死。
寿永二年(1183)閏十月一日、高信は備中国水島(岡山県
倉敷市水島)で能登守平教経に射殺された。
室町期に越後守護上杉氏の家臣。戦国期に小笠原家家臣から
徳川家康に仕え、政盛以降は江戸幕臣。(②~④省略)
⑤盛光の次男盛高が鳥楽氏を呼称、三男盛基が小鳥遊氏を呼称。」
とありました。また、ネットでは下記のようなHPも見つけました。
日本の苗字7000傑 【姓氏類別大観】
http://www.myj7000.jp-biz.net/clan/01/010/01009a.htm#003
≪豆知識≫
小鳥はか弱いため、ゆっくり遊ぶことができない。
しかし、鷹のように強い鳥がいなければ、ゆっくり遊ぶことができる
だろう、ということで、「たかなし」と読む。
江戸時代の後家人や旗本を記録した資料にも残っている
歴史の深い姓。
『分布とルーツがわかる 名字の地図』 盛岡浩著
(2009.5.8 追記)
いろいろと記述が出てきましたが、
真相というのがよくつかめないので、
諸説あるということでひとまず、追記のみしておきます。
その都度、資料を見れた時点で
訂正・修正していきたいと思います。
何か情報があれば、またお知らせ頂きたく願います。
宜しくお願いします。情報をありがとうございました。