私の人生の中での忘れられないことを、「思い出語り」として書いています。
今は、 『看病記3☆4』 高校1年生、冬休み前~春休みの時の話・・
第3部_4話 ≪再生不良性貧血≫
ある日、私が病室へ行くと看護婦さんが輸血の注射を刺している
ところでした。たぶん全血輸血だと思いますが、ビニールパックに
なっていて、上はつりさげられるようになっていて、
下の部分には、2ヵ所注射針を刺せる管が付いていました。
そのひとつの管から母の腕へと輸血されていました。
もうひとつの管には針だけ刺さっていました。
看護婦さんは、血液が入っていくのを確認すると、
声をかけて病室を出ました。
「しばらくしたら、拒否反応の発熱とか震えとかが現れる
かもしれないけど、あまりひどい時は呼んで下さいね。」
この日、何人かの人たちが病院へと集まってくれていました。
当時輸血は、枕元輸血はほとんど行われていなくて、
今の献血制度になりつつありました。
ボランティアで血を集めて、献血した人を優先に血液をくれる
(=献血手帳を見せて、代わりに血液をもらう)というものでした。
母の病気は、再生不良性貧血 というものでした。
当時、私への説明は、自分で血液が再生できなくて、
ーーつまり自分で作れなくて、貧血状態になるとのことでした。
治療で血液を自分で作るようになる場合もあるらしく、
少しづつ輸血しては、増えるか減るか試してだめだったら
輸血しなければならないらしいとのことでした。
このとき、私の頭によぎった不安がありました。
ーーーじゃあ、ずっと血を作らなければ、ずっと輸血するの
つづく。。。