縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

「縄文人になる」待望の文庫本化!

2014年03月07日 21時36分50秒 | 日本海縄文カヌープロジェクト

 







俺の縄文文化の師匠と言える関根秀樹先生の名著、「縄文人になる」が待望の文庫本化!

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この本は絶版となって久しく、中古本市場でとても高価に取引されているだけに喜ばしい限り。

 


先生は原始技術研究家として著名であり、縄文式のキリモミ式発火法のギネス保持者である。

   

 

 

本の内容は、縄文文化の衣食住を写真と図解入りで詳細に紹介するハウツー本で、縄文初心者から考古学者まで幅広く読まれている名著なのだ。

 

先生はこの本の改訂版を新しく作りたいという希望を持っておられるようだけど、出版業界不況とのことで具体的な話にはなっていないのが残念。 

しかしその時には・・・なんと俺と共著にしましょう!というお話しも頂いているのだ。

   


そのメールを頂いた時には魂消て煙草のフィルターに火を付けてしまったくらい。

 

その代りといってはなんだけど、文庫本の後書きには恐れ多いことに俺のことを「友人」扱いして頂いたばかりでなく、このブログも人気ブログと紹介して頂けた。

 


先生は、ことあるごとに俺の紹介記事を書いておられるが、実に光栄でR







 


縄文人(見習い)号誕生!・・・いざ海へ

2014年03月03日 23時57分53秒 | こんなモノ作った!




シーカヤックのハッチカバーが無かったので、中村造船さんに相談したらサービスでFRPで蓋を作って頂けた。
FRPの素地そのままだったので、この機会にシーカヤックの全塗装をすることにした。

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以前はデッキの黄色とボトムの白が劣化してみすぼらしかったのだ。



どうせ塗装するなら、海で目立つ赤系が好ましいし、縄文人(見習い)としては縄文カラーである赤・黒・白の三色に拘りたい。


塗装のことなら男気溢れる赤野塗装板金さんに相談するのが一番。
色々教えて貰って何とか完成したのがこの写真。

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船尾から見たところ。

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楕円形の蓋が中村造船さんから作って頂いたハッチカバーで、描かれているのは縄文土器によく施文されている二重反転螺旋文。
ベース色の赤は明るいオレンジレッドにして正解だった。

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船首には西洋帆船のフィギュアヘッド、あるいは中国福建省~エジプトに掛けて分布する伝統船の龍眼と同じく魔除けの意味で、縄文中期(五千~四千年前)の信州地方の土器に施文されている蛟文文を描いた。
蛟文(ミズチ)とは水の精霊のことで、海の魔除けに相応しいと思ったのだ。

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船首ハッチカバーの後ろには、台湾の海洋民族であるダーウー族(Dawu族)が好んで漁船に描く魔除けを簡易にして描いた。
この文様も手が蕨状に巻いている所なんかが、信州の縄文土器に見られる亀の文様に似ている。

彼らはタタラ(大型の舟はチヌリクランと呼ぶ)というゴンドラ型の手作り漁船で飛び魚漁をする人たちで、祖先はフィリピンのバタン諸島からやってきたと伝承されている。

民俗学や台湾国内での彼らの民族名はタオ族とされているが、これはピン韻で本来はダーウー族といい、彼らに名の由来を聞いたら「人間」という意味だと教えて貰った・・・アイヌ、イヌイット、アボリジニと同じ。

面白いことに彼らのデザインも赤・黒・白の三色で、シーカヤックに描いた二重反転螺旋やギザギザの鋸歯状文といった縄文デザインとそっくり同じ伝統文様であるということ。

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台湾本島の東に浮かぶ孤島、蘭嶼島は高校生の頃からの憧れの島で、念願かなって15年くらい前に行って撮影した大型のチヌリクラン。


日本の古代と同じで、ダーウー族も赤はベンガラ、黒は煤、白は焼いた貝殻の粉末(胡粉)から作っていたようだが、現在は油性ペンキが使われていた。

古墳時代には九州で発達した装飾古墳、奈良時代には「隼人の盾」にそっくりなじデザインが残っているが、興味深い符合だ。

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平城京跡から出土した隼人の盾(左)とレプリカ(右)
日本の美術5「まじないの世界I」より転載


海があるからこそ遠くにも人が移動できたし、文化も伝わったんだよなあ・・・海は古代からハイウエーだったんだよなあ、と実感する。

船首・船尾とコックピット両サイドには「mont-bell」のステッカー。

アウトドアウエアーの国内最大手、モンベルさんの「チャレンジ支援事業」に応募したら、ウエアーや機材類の割引をして貰ったので、せめてもの恩返しのつもり。
と言いたい所だが、傷隠しに丁度いい大きさで助かったのだ。

因みにシーカヤックに描いた文様は下書き無しのフリーハンド!
多少の歪みはあっても、大雑把な感じがいいと思う。

シーカヤックの名前も付けた。
縄文人(見習い)号!
諧謔精神があって悪くない名前だと思うけど、どうだろうか?













糸魚川人よ、もっと海で遊べ!・・・海洋高校のカヌー

2014年03月02日 08時53分30秒 | 日本海縄文カヌープロジェクト






今年の夏に計画している海洋高校とB&G,日本海縄文カヌープロジェクトが連携した海の遊び企画を模索するため、県立海洋高校の松本先生に学校で保有するシーカヤックを見せて貰った。

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海洋高校の艇庫を案内する松本先生。
カヌーはシットオンタイプという不沈構造のシーカヤックで、 釣りなどの遊びに向くレジャー用のカヌーである。

カヌーはバブル期に購入して以降、松本先生が赴任してくるまで20年近く休眠資材となっていたそうだが、松本先生の目下の悩みはカヌーの絶対数が足りない事と、カヌーに詳しい指導者がいない事。
松本先生は山岳部の顧問で、海の遊びには詳しくないとの事だ。


海洋高校の艇庫は能生町の海水浴場にあり、俺が所属するB&Gの艇庫も歩いてすぐ近くにあるので、こちで保有するカヌー、ヨット類、それに縄文カヌーも見て貰ってどんな企画ができるかの可能性を協議。


B&Gとは、青い海と緑の大地という意味を籠めたブルーアンドグリーンの頭文字を冠した海洋スポーツ普及を目的とした市民団体だ。
日本財団(旧日本船舶振興会)が競艇の売上金から助成して全国展開している活動である。


B&Gの艇庫には、カヌーが10隻前後、OPディンギーなどの小型ヨットもあるし、会員の多くは市の職員だから平日でも有給休暇を取って指導できる有資格者だっている。
海で遊ぶ企画なら、お互いが協力しない手は無いというのが俺のアイデア。
これから事務局に掛け合う必要はあるが、地域活性化の一環だからひと肌脱いでくれると思う。


情けないことに、糸魚川市の海でカヌーに乗ったり海に潜って遊んでいるのは信州の人ばかり。
糸魚川の人にとって、海は近くて遠い存在なのだ。
糸魚川人よ、地元の海でもっと遊んではどうか?
糸魚川の海は生き物が豊富で、首都圏から遊びに来た友人たちは海水が綺麗なのでびっくりしているのだぞ。
もったいない!