石器作りや火打石作りなど、今年の夏は知人の子供達の自由研究課題の相談に乗っている。
糸魚川市は石材が豊富なので、石にスポットを当てると色んな遊びや研究課題ができるのだが、忘れて貰っちゃ困るのが海の存在!
海は泳いだり魚を釣ったりするだけが遊びじゃないぜ。
そこで海岸の漂着物の研究は如何?
「海のヒスイ・ロード」検証実験航海で訪れた男鹿半島には、ウクライナ、韓国、ベトナム、天津、台湾、福建省と、産地がバラバラなペットボトルが散乱!もちろん日本製が一番多かった。
去年の夏は「海のヒスイ・ロード」検証実験航海で、新潟から青森までのシーカヤック航海をしたが、休憩やテント泊などで上陸した際に、漂着物を観て歩くのも愉しみの一つだった。
今回の写真は、全てその時のもの。
新潟県寺泊で見つけた椰子の実。なんと新潟でも椰子の実が漂着する事があるのだ。何処からやって来たのだろう?何海里を旅してきたのだろう?貝殻や海藻が付着していないので比較的新しい??漂着物との対話が面白い。以下の写真は全て寺泊漁港のもの。
子供の頃から、そして今でも海岸に漂着した漂流物は私にとってお宝で、保育園の頃はオモチャ箱が拾ってきた戦利品で一杯になっていた事があった。
ピストルの形の流木、プラスチックのオモチャ、鳥や魚の骨、漁網の切れ端、浮き・・・大人にとってゴミでも、好奇心旺盛な子供にはお宝になる。
ある時、母から「茶の間に磯の匂いが漂ってきたので捨ててきなさいね。」と諭されて捨てることになるのだが・・・(笑)
新潟から青森の海岸まで分布していた「ダケカンバ」の樹皮。油を含んでおり、濡れていてもジュクジュクと黒い煙を出しながらよく燃えるので、山間地では樹皮を四角く切り採って筒状に巻いた物を「ガンビ」と呼び、、必要な分だけ切って薪ストーブ等の焚付けに使用する。山奥で作られて天日干ししてあったガンビが、大雨で海まで流されてきたものか、富山湾から東の日本海の海岸ではよく目にする。海に漂着したガンビでも油が抜けていないものもあり、海旅の焚火で活躍した。信州ではお盆の迎え火に使用されるので、8月になるとコンビニでも売っている。因みに結婚式の事を「華燭の典」と表現するが、華とは樺の事であり、樺の火は途中で消えず景気よく燃えるので縁起が良いという中国の故事に由来するという説もある。
コカコーラの1リットルガラス瓶。年代不詳ながら、ネットオークションで取引される昭和レトロ商品。幼馴染のKは、中学生の頃、毎日こいつを1リットル飲み干す事を日課にしていたっけ。
漂着物は無言のうちに物語りする。
何処から?何時の頃から?どんなモノ?・・・耳を澄ませば漂着物は実に多弁。
高校生の時には、糸魚川の海岸で17世紀頃の清朝の古銭「康熙通宝」を拾った事もある。
想像力と好奇心がなければただのゴミだが、私にとっては宝の山だ。
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