釋守成の転居物語(旧タイトル・GONTAの東京散歩)

またまた転居を目論んでいます。
5年間で5回の転居。
6回目の転居の経緯を書いていきます。

観世宗家展

2013年01月22日 12時26分52秒 | 美術館・博物館めぐり
昨日は銀座松屋で開催されていた「観世宗家展」の最終日に行ってきました。



観阿弥生誕680年、世阿弥生誕650年って、世阿弥の生誕はわかるけど、観阿弥生誕は付足しっぽいですね。

観世宗家の所蔵する能装束や能面がたくさん展示されていました。

そのなかで特に目を引いたのが、「風姿花伝」(昨日展示されていたのは風姿花伝本物ではなかったと思います。「花伝・・・・・」と書いてあったような。)と「申楽談儀」。
両方とも室町時代に火事にあって焦げ跡が残っていました。

私が興味ほ惹かれたのが、光悦本以前の謡本。
今の節付のある謡本と違うので「うたいぼん」と言っていいのかどうか?
簡単にいうと能の台本なのですが、それが巻物でびっくりしました。
昔から今のような謡本を使っていたと思ったからね。

装束や面はずらりと並べている感じでした。
能の展覧会の場合、装束、面、鬘帯や中啓(扇)など別々に展示する場合と、ひとつの演目のそれらを一緒に展示する場合がありますが、今回は品物ごとでした。
多少でも能を知っている者には、演目ごとの展示も有意義なのですが、デパート内の展覧会で、やはりご存知ない方が多いのが、初心者向けなのは否めませんね。

ここ二・三年、サントリー美術館、根津美術館、三井記念美術館で能関連の展覧会を見ましたが、それぞれ工夫を凝らしておられました。
圧巻は三井家所蔵のものだけで展覧会を開催した三井記念美術館かな、面の多さは別格でした。
根津美術館も演目ごとの展示をして工夫を凝らしていました。
装束ではサントリー美術館、装束の着付けの実演が楽しめました。

今回は、やはりご存知のない方が多いのか、能をダイジェストで紹介するビデオの前は黒山の人だかり、別室でも設けたらいいのに…。

展示品のリストが印刷されているのではなく、パネルなのもちょっと不親切。
展示会最終日だったのでなくなったのか、図録を購入させるためなのかもしれませんが…。

面(能面)の種類は古いものから現代のものまで多彩で楽しめました。
一面ずつ並べて展示してあったので、角度を変えて楽しめました。
面はやはり「テラス・クモラス」ということで角度を変えて見ないと表情が変わりませんものね。
真正面から見ると少しクモった状態(悲しい感じ)で、下から見るとテラした状態(明るい感じ)と変わるのです。

観世宗家の系図も面白かった。
いろいろ紆余曲折があって今の観世宗家があるんですね。

今年は機会を作って生の能を見に行きたいと思うのでした。





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