釋守成の転居物語(旧タイトル・GONTAの東京散歩)

またまた転居を目論んでいます。
5年間で5回の転居。
6回目の転居の経緯を書いていきます。

変化朝顔

2009年08月24日 18時11分37秒 | 四季の花
前回ご紹介した花は「朝顔」でした。
朝顔の中でも「変化朝顔」です。

「桜」「花菖蒲」など江戸時代の花の変種改良の話は今までにも取り上げてきました。「朝顔」も江戸時代に改良されたそんな花なのです。

朝顔の種は「牽牛子(けんごし)」と呼ばれる下剤や利尿剤の薬草で、奈良時代末期に遣唐使が持ち帰ったものだといわれています。ですから最初は花を愛でるものではなく、薬草園で育てられていました。万葉集の登場する「朝貌」はキキョウだといわれています。

「朝顔」という名前は、10世紀の『本草和名』に「牽牛子 和名 阿佐加保」と著されていることから、平安時代に定着したと思われます。『源氏物語』や『枕草子』に登場し、和歌にも詠まれるようになっています。

江戸時代、17世紀半ばに白い花が発見されるまでは、青紫の花のみだったようです。その後、いろいろな花色が発見されて大園芸ブームにが巻き起こったようです。

品種改良によって、花形まで変化するように作られましたが、雄しべや雌しべが花弁に変化した花は種子が取れません。簡単にいうと突然変異しなかった兄弟の種子から次代の突然変異を待つことで、品種を維持しているのです。恐ろしいほどの江戸時代の園芸技術です。

幕末に二度目のブームが起こったあと、明治期には大輪の朝顔が好んで作られるようになって、変化朝顔は廃れてしまいます。

近年九州大学で研究復活され、東では佐倉の歴史民俗博物館が研究栽培に当たっています。
毎年、夏には変化朝顔の展示が付属の「くらしの植物苑」で開かれています。


くらしの植物苑(京成佐倉駅・JR佐倉駅から徒歩またはバス)

それではさまざまな変化朝顔をご覧に入れます。


信じられないような形です。これでも朝顔です。


優雅な花です。葉っぱはまさしく朝顔なんですが・・・。


これも朝顔には程遠い花です。


なかには蔓を上に伸ばさない枝垂朝顔も・・・。


同時期に「向島百花園」(東武・東向島駅下車)でも変化朝顔展が開かれます。
これは朝顔花壇。


これとTOP画像は向島の朝顔です。このくらいならまだ朝顔だと判断できますね。

今週末、28日~30日まで、日比谷公園でも変化朝顔展があるようです。
興味がある方は是非お出かけください。


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