感じるままに

ポーランド ボレスワヴィエツ、クラクフ各都市と産品の紹介。欧州現地事情やニュース、隠れたスポットの紹介。

ポーランドの憂鬱とウクライナの影

2016年12月30日 14時54分45秒 | 気分で
自分でログインパスを思い出せないほどアップしていませんでした。
昨年の夏はクロアチアで過ごし今年はスペイン・アンダルシア地方と回りましたがポーランドは仕事もあって外せず毎年訪問するクラクフへ行きました。
知人宅を定宿としクラクフを拠点にして近隣へ出かけます。今回は知人宅や現地の取引先で聞いて驚いた話を少しですが書き残しておこうかと思います。
今ポーランドは労働力で賃金が上昇中との事、確かに私の皮膚感覚でも毎年すこしづつ物価が上がっているのが感じられます。
なぜそうなるのかの答えは隣国ドイツに関係があります。 ドイツも労働力として難民を分別無く受け入れているように労働力不足です。
今ポーランドから大量の出稼ぎ労働者がドイツへ入国しています。 ポーランドもEUの一員ですので困難な労働ビザを取得する事も必要なく仕事さえあれば簡単にドイツで働くことが出来、給料もポーランドよりずいぶん高額なため特にドイツ国境近辺に住む人々は仕事を探しにドイツへ渡ります。 
まずはご主人が家族をポーランドへ残しドイツで仕事を見つけ近未来の目途が立ったところで家族を呼び寄せる人が多いようです。
そのためポーランド側ドイツ国境付近の町では労働者不足となり賃金の上昇が続いています。 人がいなくなる事は特に製造業にとって大きな
打撃となります。ポーリッシュポタリーを製造するボレスワヴィエツの街でも大きな問題になっています。
ただ労働人口の流出を許すのみかと思いきや今度は東側からポーランドへ流れ込んでくる人たちがいます。
ポーランド東側の隣国ウクライナの人々が仕事を求めてポーランドへやって来ています。
ウクライナはロシアのクリミア半島強奪事件以来混乱状態が続き多くの国民が希望を失っている状態で仕事も多くありません。
そこでポーランドに移ろうとする人達が現れます。
ウクライナはEU加盟国ではないので簡単にポーランドで働く事は出来ませんがポーランド側の雇用主が申請すれば案外すんなりとビザが発給されるとの事でした。
特に多いのが期間限定住み込み家政婦のようでポーランドに比べ半分以下の賃金で雇えるウクライナ人の家政婦はポーランドの富裕層の間で需要が多いようです。
知人宅にもウクライナ人の家政婦が住み込みでいましたがよく働きます。もともと良く働くのか解雇されて収入が途絶えるのを恐れているのかはわかりませんでしたが。家政婦間の競争は激しいようです。
彼女に話を聞くとご主人と娘さんのために出稼ぎに来ているとの事でした。
私が日本人である事がわかると「夢の国から来たんですね」と言っていましたのでなぜそう言ったのか訊ねるとウクライナでは日本は夢の国なんだそうです。 何でも揃っていて安全で医療技術も高く安心して暮らせる裕福な国との印象があると言っていました。
私からはポーランドはあなたにとって良い国なのかと聞いたら「どんな国もウクライナよりはいい」と返事をしたので驚きました。
国民にそこまで言わせる状態なのかと正直驚き少し鬱になりながら翌日ボレスワヴィエツの街へ入りました。

ポーリッシュポタリーの郊外店舗はこちらから

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