Life in Tokuyo 95_QC

2009-08-03 | Care Work



 今、私たちの職場では職員が最低限の人数で稼動しています。
この人数では充分な介護を行なえないことも起こり得ます。
 介護の中心となるものには、「食事」・「入浴」・「排泄」の各介助が挙げられますが、それらに付随する様々な業務があります。
また、余暇活動など、三本柱以外の業務もやるべきでしょう。
 しかし、現状では付随業務や余暇活動まで時間を割くことができなくなっています。

 私たちの施設が出来て20年余りが経過しています。この間、入所者の変化に合わせて、日々の業務を細かく改定してきましたが、それも限界に来ている様に感じています。同様な思いは、他の多くの職員からも聞きます。
 そろそろ大きな改革を行なわなければ施設運営が立ち行かなくなってしまう。そんな危機感さえ感じます。
 
 具体的にどこから手をつければ良いのか?手探りな状況ですが、この数ヶ月、職員個別に話し合っている中では、「浴室業務の時間割を変える」ということに興味があります。

 今は、要介護度の高い入所者(=大半の入所者)の入浴である「特殊機械浴」を、午前10~12人、午後6~8人という入浴者数で稼動しています。一日あたり16~20人となりますが、入所者の皆さんに週2回の入浴をしていただくとなると、この入浴者数では、50人弱居る対象者に週4回の「特浴」稼動では間に合わなくなっています。もう半日だけ稼動日を追加せざるを得ません。追加のためには最低3人の職員を配置しなければならず、その結果、何かを削らなければなりません。例えば清掃業務を削ってしまう。それが蓄積されると置き去りにされる業務は雪だるま式に増えていってしまいます。
 
 この現状を変えるために、他の同規模の施設で実施している「特浴業務を午後に集中して行なう」これはシミュレーションしてみるのに好例だと思いました。半日ずつ分けているデメリットは中断時の清掃や再準備です。この時間(約20分くらい)のムダを省くことになります。
 そのためには現在の「早番」・「日勤」・「夜勤」という三種のシフトを組みなおす必要もあります。ということは浴室業務を端緒に全ての業務の流れを一新することにもなります。

 そんな大きな改善には、一人だけで考えていても良い案がでるはずもありません。
 そこで、今考えているのは「QC」です。
 「Quality Control」の頭文字ですが、JIS(日本工業規格)では、「品質保証行為の一部をなすもので、部品やシステムが決められた要求を満たしていることを、前もって確認するための行為」と定義されています。
 「モノづくり」の現場では古くから導入されていることですが、私の前職である不動産業界でも導入されていました。もちろん介護の現場でも導入されています。トヨタのお家芸である「カイゼン」も近いものでしょう。
 多くの業界で実施されているQCの手法に倣いながら、私たちの現場の「カイゼン」に活かしたいと思っています。  


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