世態迷想・・抽斗の書き溜め

虫メガネのようであり、潜望鏡のようでも・・解も掴めず、整わず、抜け道も見つからず

灰色

2024-06-04 | 雑々と過って惑う
📌
 

骨格も内臓も 灰色なる老いを知りてか 歩み合わせよ

 

混み合った 医院の椅子の 素っ気なさ

 

混み合いで むしろ和らぐ 受診待ち

 

高齢と 呼ばれて久し また師走

 

誰もいぬ 病院廊下 我ひとり

 

📌

あの時、遺体の額に手を当てその冷たさに、母の生命の果てたことを実感した。

 

衰弱した病床の父との最後の目の会話も焼き付いている。

言いようのない寂しさと静かさを覚えた。

 

あれから40年は過ぎてしまった。

その私が80余歳となっている。

生命の限りを思う日々である。

 

そうではあるけど、親への想いに過ぎ去った時間は邪魔をしない。

写真と共に様々な親の顔、祖母の顔がすぐそこに浮かぶ。

疾うに存在しないのに情が重なって重なって過ぎっていく。

情感とは不思議なものである。

そして、また年が暮れる師走が来てしまった。

 

僕もいずれ、娘や孫にそういう想いを誘うのだろうと思う。

僕はそれを察知もしない、後の者だけに思い出す情感が過ぎる。

それが一番だ。

それで充分だ。

霊があるなんかと祈ったりしないでくれ。

 

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選良という言葉があるのは、間違いだ。

2023-12-22 | 政治家を選良と思うのはやめよう

📌

政治集団の不誠実。

彼らをそれを流儀としているのだろうか。

彼らは法を作るけれども、彼ら自身は遵法精神が乏しい。

常に法の抜け道を歩こうとする。

裏金とかキックバックとか、策謀丸出しである。

今回が特異なことでもない。それが国民を苛立たせる。

集団も構成員も、選良とは程遠い。

ただただ狡猾な手法に頭を捻り、平然と組織内正義としている。

暴力団もどきの結束で、それを実現させている。

政治家は、やはりどこかが信用できない。容易く変質してしまう。

露見すると、政治の信頼回復を政治家側が盛んに発信する。

国民には、それが力弱く虚しく響くばかりだ。

これまでも政治家の数々の不正、不祥事を知っているからである。

不審な金の動きのみならず、優越的な越権行為とか、選挙のためなら反社会勢力をも

与するなど、選良の欠片もない。ずるさ丸出しである。

 

 

 

 

 

 

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経営のいやらしさ

2023-12-22 | 組織が悪魔になる時

 

📌

ビックモーターズの反社会的な経営が紙面を賑わして、間もないのに、

今度は、ダイハツの会社ぐるみの不正検査が明るみに出た。

全工場の生産停止に追い込まれるほど、結果は重大で、愚かな経営だった。

社会の眼がこのことに気がついて良かった。

 

そこに購買者に対する安全意識はない。

何をもって完成車と思えたのだろう。

購買者に対する生産者の裏切りである。

 

こうした組織内正義が大メイカーで罷り通っていた事に、

全くうんざりする、またも、経営はすまし顔で反社会的になる。

企業経営は、時として安直なその場凌ぎ、言い訳を選ぶのだ。

 

“ごまかし“が、

会社に重大な損害をもたらした数々の先例を知らぬ筈が無いと思われるのにだ。

学習能力がない。大組織には腐敗菌が潜在している、という証明である。

今回の結果は、様々な協力会社にも大きな影響を及ぼしてしまう。

経営とは、時の幹部の社会不正義であっさり破壊されていくものなのか。

 

厳しい生産ノルマだという言い訳だろう。

それを逃げ場にしないのが、経営の知恵ではないのか。

でも、誰かが言い始めた、やり始めた、そして慣行になり、工程は変質されて、

断ち切る事ができてない。幹部の意思も社員の告発も発揮されなかった。

またぞろ経営陣が企業を潰す。

 

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耳障りな・・・

2023-10-15 | 雑々と過って惑う

📌

いつのころからか、

関係性とか空気感とかいう言い方をよく耳にする。

が、このいい方が僕は引っかかる。気持ち悪い。

いろんな単語に的を不用意に付けまくることと同じだ。

単語に安直に糊付けしても特殊な雰囲気は出ない。

前後の行間が生む感性に任せることだ。

とにかく、無駄な畳語みたいで聞き心地が悪い。

不要な装飾をやめてもらいたい。言葉の力が腑抜ける。

関係や空気でなぜいかんのか。

その方がよほど真っ直ぐ響く。

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心神喪失

2023-10-12 | 法の便宜

 

心神喪失で、多数の死傷者を出しても、無罪判決になる法は果たして、

社会の正義なのか、死者に対してそれは正義なのか。

一切の罪が問われないなら、

死傷者は不運な生命の敗残者に貶められるだけか?

生命の尊厳は、惨殺された者には無用のものなのか?

法は決して生命に対して平等ではない。

つくづく、法は何を求めているのだろうと思う。

法の正義とはなんなんだろう。

生きてる者だけに示される、便宜的な処方箋に過ぎないのか、

しかも、無理やり編み出した量刑という屁理屈で勘定されている。

その屁理屈が、偏った生命の尊厳を、根底から歪めていないか。

裁判官は法の終身牢人であるから、決して、

檻の外に出ようとしないし、出られない。

そして、現存社会の妥協点を割り出して、権威としてしまう

こういう判決に出会うたびに、居た堪れなくなってしまう。

 

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