歴史と経済と医療の未来予測・歴史経済波動学

フラクタルと歴史経済波動学で予測
 未来の世界と経済と医療の行方
貴方はいくつの真実を見つけられるか!

利上げで起こる2000年からの最終暴落の前兆

2017年06月12日 20時54分27秒 | 経済戦争
★ http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL12HT0_S7A610C1000000/?n_cid=NMAIL001

アマゾン時価総額、一瞬で4兆円消失 米IT株に試練
日経QUICKニュース(NQN) 編集委員 永井洋一
2017/6/12 10:08

 米連邦準備理事会(FRB)の再利上げが確実視されるなか、アマゾン・ドット・コムや旧グーグル(アルファベット)といった時価総額が巨大な米IT(情報技術)株に試練が近づいている。

■米IT8社の時価総額340兆円
 9日の米株式市場でアマゾンの時価総額が前日に比べ一瞬で4兆4000億円吹き飛んだ。8日時点の時価総額の8%、武田薬品工業1社分に相当する。すぐに半分以上を取り戻したが、「フラッシュ・クラッシュ(瞬間急落)」と大騒ぎになった。

 証券会社のリポートを発端としたアップルの新型スマートフォンの発売延期観測がきっかけとされるが、「水鳥の羽音」にコンピューターの自動取引(アルゴリズム)が反応し、IT株やハイテク株全般に売りが出たのが真相のようだ。

 QUICK・ファクトセットによると、フェイスブックやアマゾン、ネットフリックス、旧グーグルといったいわゆる「FANG(各社の頭文字をつないだ合成語)」にマイクロソフト、アップル、エヌビディア、テスラの「MANT」を加えたITの巨人8社の時価総額は合計3兆1000億ドル(約342兆円)。世界全体の時価総額の約4%を占めるまでになっている。うまみのある投資先が少なくなり、世界中のファンドマネジャーが殺到した結果だ。

 似たような投資環境は40年以上前にもあった。成長株50銘柄にマネーが集中した1970年代初頭のニフティ・フィフティ(素敵な50銘柄)相場だ。コカ・コーラやIBM、ファイザー、ポラロイドなどは人気の裏返しでPER(株価収益率)が跳ね上がった。ジェレミー・シーゲル著「株式投資」によれば、「ニフティ・フィフティ銘柄の平均PERは41.9倍でS&P500種の倍以上」だったという。

■群集心理の裏に運用競争
 金利上昇とともにニフティ銘柄は暴落した。短期金利(フェデラル・ファンド金利)は72年2月の3.29%を底に、73年7月には10.4%まで上昇した。売りは全般に広がり、その後、米国では株式投資を敬遠する時代が80年まで続いた。

 ニフティ相場の原因を群集心理の一言では片づけられない。背景には年金マネーの膨張と運用競争の激化、そして証券分析が高度化し、市場のゆがみが少なくなった結果、ファンドマネジャーが市場平均には勝てないという「効率的市場仮説」の登場がある。だから誰もが上がった銘柄を買う、買うから上がるというバブルを生んだ。現代と通じる点だ。

 70年代との違いはある。低成長で新市場の芽が少なくなり、一部の企業がテクノロジーや利益を独占する寡占化が「FANG・MANT」人気を演出しているという側面だ。そうであれば、潜在成長率の回復がみられない限り、フラッシュ・クラッシュは買いの好機と考える投資家も少なくないだろう。

 ただし選別眼は必要だ。ニフティバブル崩壊以降、ファイザーは米製薬最大手に成長したのに対し、ポラロイドは市場から撤退した。過去1年以上に渡り、ナスダック総合指数が100ポイント以上下落した日は、ほぼ確実に米長期金利が上昇した日だった。予想PERはアマゾンが147倍、ネットフリックスは151倍だ。近づくFRBの利上げは、IT株をふるいにかける儀式になるかもしれない。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 期待は大きければ大きいほど... | トップ | 安物買いの銭失い//貧すれば... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

経済戦争」カテゴリの最新記事