映画『幼獣マメシバ』
可愛いマメシバ目当てで観始めたので、びっくりしてしまいました。
物語の主点は、そこではなかったのです。
半径3キロ以内で生活してきた35歳の引きこもり男が失踪した母を探して何と地球の裏側まで旅をしてしまうのですから。
マメシバとともに。
主役である佐藤二朗さんの怪演が面白すぎて、その一挙手一投足に何度も吹き出してしまいました。
そんな彼に関わってくる夢を捨てきれなかったり、失敗を繰り返してきたりした人たちがいい味を醸しています。
また、最後まで姿を見せないながらも、どこまでも諦めない意思を発信し続けるお母さんの存在が偉大です。
そんな様を見てたら、親にとって子どもとは何歳になっても子どもであるんだということを思い知り、客観的ながら子育ての大変さを感じずにはいられません。
劇中に出てくる「休憩ってクセになるって知ってた?一回休憩すると次動き出すのに、またすっごい力が必要なんだって。」という台詞には身に染みます。
私たちの日常の会話の中で頻繁に人生を山登りに例えられる訳が、この場面でよく分かります。
ただ、自身の希望としては、長い休憩のあとには大きな力が蓄えられていると、信じたいところです…。