『二度寝で番茶』木皿泉
僕は、作品を観たり読んだりしている中で「はっとする言葉」に出会うとメモする癖がついているのですが、この本と向き合っていると「読んではメモして」の繰り返しで大忙しでした。
おかげで優にメモ帳の半分は使ってしまいました。
この収穫量の多さに、素直に「買って良かったな~」って思える一冊でした。
本書は、「木皿泉」というペンネームで脚本家をされている熟年夫婦(大福さんとカッパさん)のエッセイです。
日常のこと、社会のこと、シナリオ作りのことなど、あらゆる事象をどこまでも真摯にユーモアに解析され、痒いところに手が届くような見事な筆致で表現してくれています。
特にお二人の仕事現場を漫画にしている「今日のつづきは また明日」が面白い。
普段は意味のない断片を集めているとのこと。
その飽くなき探求心が素敵なドラマを生み出しているんだな~と、納得。
読後は、どこからともなく自分の中の創作意欲がふつふつと湧いてくる感覚を覚えた次第です。