日本チームが二次予選を一位で通過しアメリカでの準決勝進出を果たした。
前回のブログでふれた二次予選2勝目をかけたオランダ戦における投手のコントロールについて、
一位通過を決めたオランダとの一戦でも、やはり、
投手のコントロールが勝敗の行方を左右する大きな決め手となった局面が試合後半の随所で見られたので、
また取り上げてみたい。
日本は先発の大隣が初回にホームランを浴びて1点を失ったものの、
その後のリリーバーが後半まできっちりとオランダ打線を抑えていた。
4回の沢村はヒット一本。5回の田中は無安打2三振。6回の今村は1四球の1三振。
3投手とも球を低めの集め、ノビのある速球でオランダ打線を封じ込めた。
審判が際どいコースでを取ってくれなくても、辛抱強く、丁寧にコースを攻めた。
阿部の1イニング2ホーマーなどを含む打線の繫がりで、日本が2回に8点を奪い、
中盤までは完全に日本のペースで試合は続いていた。
しかし、7回からマウンドに上がったリリーバーの投球が流れを変えてしまった。
それがコントロールの甘さだった。
前回、コールド勝ちしたオランダ相手に、この試合も前半で7点もの差をつけ、
2回以降、やや攻撃に雑味が出ていたのが徐々に守りのリズムを狂わせていったのではないかと解説者は指摘した。
もちろん、なめていたわけではないだろう。
強力なオランダ打線である。前の試合同様 、打線に勢いがついたらやはり怖い。
それがわかっていたからだろうか、それまでの試合であまり投げる機会がなかったからか、
森福も山口もマウンドに上がった時点で顔を少しこわばって見えた。
その結果、コントロールが定まらず、両投手とも四球がからんで連打を浴び、ともに2失点。
打たれた球はみな高く甘かった。
その後の涌井も失点こそしなかったものの2本のヒットを打たれ、これも球が高かった。
結局、9回を締めた牧田もふたつ三振を奪って抑えたとはいえヒットを2本浴びた。
牧田の場合は内野安打ともう一本は打ったほうがうまかったのかもしれない。
後半、8対5と3点差まで詰め寄られ、その裏、長野の2点タイムリーで再び5点差をつけたが、
この後のアメリカでの戦いを考えると、相手投手のレベルは当然、上がってくる。
オランダ戦のような大量得点はまず考えにくい。
その前の台湾戦やキューバとの戦いのようにギリギリの展開か、
あるいは追いかける流れも当然、想定内だろう。
そうなると、やはり日本の野球の真髄、守りの野球。
粘り強い、辛抱強い、丁寧な野球。
これを貫かなくては勝機は見えてこない。
とにかく、投手が丁寧に、粘り強く、低め低めにボールを集める。
当たり前だが獲った点数以上の得点を与えない、これに尽きる。
この大会、安定している前田健太。
ストレートもキレ、変化球もギリギリのコースに決っている。
田中は決勝まで行けば先発で投げるだろう。
徐々に本来の投球に戻りつつあるのか。
いずれにしても、力だけで抑えられるような相手ではないから、
先発ピッチャーの調子しだいで早め早めの交代が必要になってくるのだろう。
能見、杉内をどの段階で投入するかもカギになる。
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