表現130)He is nowhere to be found.(彼はどこにも見つからないわ。)
「彼はどこにも見つからない」という思いが出たら、皆さんならどう英語でいいます?僕なら、I cannot find him anywhere.かな。彼を主語にするなら、He cannot be found anywhere.ですね。どうしても、「どこにも」(anywhere)、「見つける」(find)、「ない」(not)→「ことができない」(cannot)、で文を組み立てようとするためにそうなってしまいます。もちろん、それでも問題ないのですが、今回はネイティブの感覚を理解して、ちょっと英語らしい言い方を見てみたいと思います。実はこの間ケーブルテレビでアメリカのドラマを見ていた時にこの表現が耳に入り、「あ~そうも言えるよな~」と一人で関心し、直後、「書こう!」と思った次第です。ま、そんな経緯はともかく…。
今回の表現の発想は極めてシンプルです。まず、「彼はどこにもいないのよ」(あ、ドラマでこの言葉を発したのは若い女性でしたので…)と事実を述べる。それが、He is nowhereになります。nowhere は、「どこにも~ない」という否定を表す言葉ですよね(肯定はsomewhere)。その後に「彼は見つけられる」(he is found)を表す文(主語+動詞で構成される文型)が続きます。え?見つけられないんでしょう、ってですか?その通りです。でも、その二つの文が一つになることで文全体が否定になるので、問題はありません。これを整理すると以下のようになります。
he is nowhere+he is found
↓*heが先にあり、後出のheはそれと同じため省略される(見えなくなる)。
he is nowhere (he→0) is found
↓*二つの文を繋げるためto不定詞が挿入される。
he is nowhere to is found
↓*to不定詞の後の動詞は原形でなければならない。
He is nowhere to be found.
ということで「彼はどこにも見つからないわ。」を表す言葉として、He is nowhere to be found.ができることになります。これはあくまで理論上の説明ですので、人の頭の中ではこのようなことが起こっているであろうと考えられるということです。ここで、he is nowhere to be foundと同じ意味を表すであろう以下の文を見てください。
1) He cannot be found anywhere.
2) He has not been found anywhere.
3) He is not to be found anywhere.
4) He is not found anywhere.
5) He is not yet found.
さて、上の5つの文章のうち、どれが○、△で、どれが?、あるいは×でしょう。もう一度上の5つの文を読んで考えてください。どうぞ!
では、答えです。以下をご覧ください。
1)○He cannot be found anywhere.
2)○He has not been found anywhere.
3)△He is not to be found anywhere.
4)?He is not found anywhere.
5)×He is not yet found anywhere.
△は状況、文脈によっては「言える」かもしれない、?はかなり不自然、×はダメという意味です。こう見ると、単なるbe動詞(状態を表す)を使う文は「彼はどこにも見つからない」という意味を表したい時にはそぐわないと考える方が自然みたいですね。be動詞を使うのであれば、今回の表現、He is nowhere to be found.がbestのようです。また、人にもよりますが、口語的にスラっと言う時には自然な気がします。一度使ってみてくださいね。ではここで、nowhere to beを使った別の表現も紹介しておきます。以下をご覧ください。
1) The first edition of this book is nowhere to be had.
(この本の初版はどこにも手に入らない。)
2) Such a beautiful mountain is nowhere to be seen in Japan.
(こんな美しい山は日本のどこにも見当たらない。)
文の作り方は同じですよね。でも、1)のto be hadは日本語の発想からはちょっと出てこないですね。「持つ」が受け身になって「持たれる」、本が自分によって「持たれる」ということなので、自分が「持つ」、「手に入れる」と言う意味になるわけです。この[something/someone is nowhere to be X(過去分詞)]というパターンはその状況によっていろいろ使えますますので、「~がどこにもなくて(いなくて)~(され)ない」という気持ちが出たときには、「あ、そうだ!あのパターンだ…」と思い出して使ってみてください。使える表現の幅が広がりますよ。
では今回はこの辺で。皆さんからNaoki's new story is nowhere to be seen.と言われないように、また頑張って新しい記事を書いていきたいと思います。In the meantime, I hope you will have a wonderful day or night. (^ ^) nao
「彼はどこにも見つからない」という思いが出たら、皆さんならどう英語でいいます?僕なら、I cannot find him anywhere.かな。彼を主語にするなら、He cannot be found anywhere.ですね。どうしても、「どこにも」(anywhere)、「見つける」(find)、「ない」(not)→「ことができない」(cannot)、で文を組み立てようとするためにそうなってしまいます。もちろん、それでも問題ないのですが、今回はネイティブの感覚を理解して、ちょっと英語らしい言い方を見てみたいと思います。実はこの間ケーブルテレビでアメリカのドラマを見ていた時にこの表現が耳に入り、「あ~そうも言えるよな~」と一人で関心し、直後、「書こう!」と思った次第です。ま、そんな経緯はともかく…。
今回の表現の発想は極めてシンプルです。まず、「彼はどこにもいないのよ」(あ、ドラマでこの言葉を発したのは若い女性でしたので…)と事実を述べる。それが、He is nowhereになります。nowhere は、「どこにも~ない」という否定を表す言葉ですよね(肯定はsomewhere)。その後に「彼は見つけられる」(he is found)を表す文(主語+動詞で構成される文型)が続きます。え?見つけられないんでしょう、ってですか?その通りです。でも、その二つの文が一つになることで文全体が否定になるので、問題はありません。これを整理すると以下のようになります。
he is nowhere+he is found
↓*heが先にあり、後出のheはそれと同じため省略される(見えなくなる)。
he is nowhere (he→0) is found
↓*二つの文を繋げるためto不定詞が挿入される。
he is nowhere to is found
↓*to不定詞の後の動詞は原形でなければならない。
He is nowhere to be found.
ということで「彼はどこにも見つからないわ。」を表す言葉として、He is nowhere to be found.ができることになります。これはあくまで理論上の説明ですので、人の頭の中ではこのようなことが起こっているであろうと考えられるということです。ここで、he is nowhere to be foundと同じ意味を表すであろう以下の文を見てください。
1) He cannot be found anywhere.
2) He has not been found anywhere.
3) He is not to be found anywhere.
4) He is not found anywhere.
5) He is not yet found.
さて、上の5つの文章のうち、どれが○、△で、どれが?、あるいは×でしょう。もう一度上の5つの文を読んで考えてください。どうぞ!
では、答えです。以下をご覧ください。
1)○He cannot be found anywhere.
2)○He has not been found anywhere.
3)△He is not to be found anywhere.
4)?He is not found anywhere.
5)×He is not yet found anywhere.
△は状況、文脈によっては「言える」かもしれない、?はかなり不自然、×はダメという意味です。こう見ると、単なるbe動詞(状態を表す)を使う文は「彼はどこにも見つからない」という意味を表したい時にはそぐわないと考える方が自然みたいですね。be動詞を使うのであれば、今回の表現、He is nowhere to be found.がbestのようです。また、人にもよりますが、口語的にスラっと言う時には自然な気がします。一度使ってみてくださいね。ではここで、nowhere to beを使った別の表現も紹介しておきます。以下をご覧ください。
1) The first edition of this book is nowhere to be had.
(この本の初版はどこにも手に入らない。)
2) Such a beautiful mountain is nowhere to be seen in Japan.
(こんな美しい山は日本のどこにも見当たらない。)
文の作り方は同じですよね。でも、1)のto be hadは日本語の発想からはちょっと出てこないですね。「持つ」が受け身になって「持たれる」、本が自分によって「持たれる」ということなので、自分が「持つ」、「手に入れる」と言う意味になるわけです。この[something/someone is nowhere to be X(過去分詞)]というパターンはその状況によっていろいろ使えますますので、「~がどこにもなくて(いなくて)~(され)ない」という気持ちが出たときには、「あ、そうだ!あのパターンだ…」と思い出して使ってみてください。使える表現の幅が広がりますよ。
では今回はこの辺で。皆さんからNaoki's new story is nowhere to be seen.と言われないように、また頑張って新しい記事を書いていきたいと思います。In the meantime, I hope you will have a wonderful day or night. (^ ^) nao