Naoの誰でもわかる!英語の話

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「思いがけない単語たち」#2: Shy=シャイ(人見知り)?

2021-09-08 | 英語の学習
Shyという言葉を聴くと、誰しも、もちろん私も…人見知り、とか、内気な、とか、おとなしい、とかいう意味がすぐに頭に浮かびます。海外に派遣する学生のホストファミリーに対する自己紹介を用意するときに、学生がよく「私は人見知りするほうなので…、最初はすごくおとなしいと思われるかも知れませんが、慣れてくると、本当は明るく、社交的な方なんです〜…なので…、どう書いたらいいですか?」と聞いてくるんですが(「あ〜またか〜」という言葉を飲み込みつつ)「じゃあ、I am shy, but…とか、I may look shy, but…」とかで始める?」と言います。それだけ、私たちにとってのshyは、シャイ、とカタカナ英語として日本語になるくらいにその意味が頭に固定していますよね。人の性格、性質を表す言葉の1つですね。一応例文を挙げますね(分かっているとは思いますが…)。

She showed a shy smile.
(彼女ははにかんだ微笑みを見せた。)
Most children feel shy when interacting with strangers.
(多くの子供たちは見知らぬ人とかかわる時には引っ込み思案になるものだ。)
Don’t be shy of telling me the truth.
(ためらわずに私に本当のことを言ってください!)

では、それほどまでにシャイのイメージを強く持っている私たちが以下の言葉を聴いたら、どう思うでしょう?以下の文章をよ〜く読んで、shyの意味を考えてください。

1) I’m shy (of) 500 yen.
2) We are still 1 million yen shy of the target figure.
3) I’m shy of money.
(ちょっと時事英語系の文章を…)
4) According to CNN projections, Joe Biden now stands at 264 votes, six shy of the 270 votes to win presidency.

どうでしょう?shy or shy ofの意味、使い方、わかったでしょうか?分かった人は以下で確認してくださいね。分からなかった人は、答えは以下となります。

(ロングマン英英辞典より)
be shy (of something)
Especially American English to have less than a particular amount of something.
(特にアメリカ英語で、何かを特定の分量持っていないこと。)
つまり、「人が〜(数量等)足りない」あるいは、「(主語)は、〜に対して(数量を示す名詞)の分足りない」といった意味になるわけです。え?わかりにくい?ですよね〜(納得)。では、前述の例文を訳してみましょう。

1) I’m shy (of) 500 yen.
→僕は500円足りないな〜。
2) We are still 1 million yen shy of the target figure.
→私たちは、目標の金額にまだ100万円足りていない。
3) I’m shy of money.
→お金が足りない!
4) According to CNN projections, Joe Biden now stands at 264 votes, six shy of the 270 votes to win presidency.
→CNNの予測によると、ジョー・バイデンは現在のところ264票を獲得しているが、大統
領選挙に勝つためには、あと6票足りないとのことである。

どうでしょう?これでshyの思いがけない意味、その使い方、わかってもらえたでしょうか?(微笑)あ、そうそう、こういう使い方もありますよ。

Rio died on May 18. He was one month shy of his 33rd birthday.
*私のブログを読んでくださっている皆さんはなんとなくわかると思うので、日本語訳なしで〜す。(Sorry, Rio. I used your name and episode.)

シャイ(shy)の思いがけない意味は、他の言葉で言うと、lack or short(欠けている、足りない)です。ただ、その使い方にはちょっと注意が必要ですね。2つのパターンがあります。

1つは、[誰々・何々+ shy of+数量](例:I’m shy of 500 yen .)、そして、もう一つは、[数量+shy of+何々に対して]という風に、数字があって、その後にshy of が来るパターン(例: Joe Biden…six shy of the 270 votes to win presidency. We are still 1 million yen shy of the target figure.)です。ニュースでは、どちらかというと後者の使い方がよく聴かれます。アメリカのニュースを是非聴いてください。今は民主党と共和党の間で様々な政治的戦いがあり、票の行方が政策の方向性を決めるため、このshyと言う言葉はよく聴かれます。その時、このブログを思い出してくださいね(笑)。

でも、どうして同じ単語であるshyが、これほど異なった意味を持っているのか…。考えてみました。shyはそもそも「何かが欠けている、足りない」という意味を持っていて、それが人の性格とか態度に関して使われると、「他人と繋がるための気持ちや前向きの気持ち、積極性が足りない」という意味合いを持ち、一般的に「人見知りする、内気である、おとなしい、引っ込み思案」といった意味になる。そしてshyが物理的なものに言及する時には、そのもともと持っている「何かが欠けている、足りない」といった意味がそのまま現れる、というのが私なりの結論です。語源をちょっと調べてみましたが…わかりませんでしたので、とりあえずは、この解釈でこのshyの2つの意味を理解してもらえたらと思います。

では今回は、「人見知り」という意味が一般的に知れわたっている中、「不足」という意味を持つ、shyという「思いがけない単語」の話でした。皆さん…Don’t be shy of using “shy” to mean “lack” or “short” when you find the right time to use it. Good luck, guys. Please continue to stay safe and healthy, and have a good one for now, guys! See ya! Nao