ニヒル牛 石川あるの紹介日誌

『ニヒル牛』の店番石川あるの、作品紹介を中心にした日誌です。レンタルボックスと言われる事も多い昨今です。

ニヒル牛への手紙

2010年06月28日 | Weblog
もうすぐ、終わってしまいます。
くす美というのは、ニヒル牛の創設の要で、たくさんの人に、敬愛されている作家です。
本人は決して認めないし、好きでは無い表現でしょうが。
今回ほど、優しい展示は、もう無いでしょう。
作品の内容、それにつける手紙、封筒、切手・・・。
信じられなくきれいで、切なくて、おかしくて、哲学的で。
そして、それはすべて、手紙として、届けられて来たのです。
「こんな展示、始めてです」
当然、たくさんの人が魅了されました。
99%が完売してしまったのは、作品の魅力はもちろんですが、みんなが、くす美の世界を自分も一つ、持っていたかったんだろうと。
厳しすぎるほどの価値観を抱えて、決して、人と関わる事が好きなんかじゃない。
人とあわせる事なんて出来ない。
愛想笑いは出来ない。
心に無い事を言えない。

だけど私は、くす美ほど優しい人間を知らないのです。
それはほとんど、殉教に近いほどに。

そして、今回の展示は、くす美本人はほとんど来店していなかったのに、ニヒル牛全体を、くす美の色で満たしました。
それはほんとに、本人は、嫌がる言葉ですが、愛に満ちていたという事だと。
ニヒル牛を10年続けて来たのは、もうこれだけでも、よかったんだ。

7/2で、終わります。
見逃さないで欲しいです。

コメント
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