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日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

紅河州石扉豆腐の不思議

2017年05月21日 | 雲南省

ネットで検索すると石扉豆腐についての記述や映像等もアップされていますが、余り多くは無い様です。圧倒的に、建水県の小豆腐に関する映像や記述が多く、改めてテレビの影響力の大きさに驚かされます。

石扉豆腐の映像も少しはyouku等にアップされていますが、再生回数は精々3,4千回程度なのに引き換え、「舌尖上的中国」の再生回数は、それぞれの集が約4000万回前後と正しく桁違いです。今年になっても中国中央テレビでも再放送がされましたが、改めてこの番組の人気のすごさを感じた次第です。

youkuに石扉県の北門豆腐工場を取り上げた20分程の映像が上げられています。この番組の中で、この北門豆腐工場の歴史や北門豆腐の豆腐の製造過程も取り上げており、石扉豆腐に興味のある人には、云わば必見の物と云えると思います。

また、別の石扉県を紹介した別の映像の中では、石扉県には、石扉豆腐を作る豆腐工場や豆腐屋が数十軒あるが、石扉北門豆腐工場は、昔ながらの伝統をキチンと守り、正宗(本物)の石扉豆腐を作ってる数少ない豆腐工場として取り上げてられています。

今でも昔ながらの製法で、石扉豆腐を作り続けていると云う石扉北門豆腐工場。但し、その昔は石臼を手で挽いて豆腐を擂り潰していたのが、今では機械になった点は違うとの事。

 

大豆の皮を剥いて、その後水に浸す。昔の四合院を作業場として使用しているとの事。

 

この竹で編んだ道具の上に、型枠をのせ、布を敷いた後、井戸水で固めたおぼろ豆腐を流しいれる。従って石扉豆腐には。この網目が付いています。

 

また、この中で豆腐作りの最後の工程で、塩を振りかけるのは、日持ちをさせる為と更に水分を取り除く為との事です。この様にして作られた豆腐は常温で5日程は大丈夫の事で、その後は、自然発酵して、あの様に変化するとの事です。

 

この太い梁の片方に重しを乗せ、豆腐から水を抜く。従って水ぽっくないです。石扉豆腐には、水分は殆どない。


工場の中にあった塩。最後に塩を振りかけるとの事。ですから石扉豆腐は、ややしょっぱいです。この点も石扉豆腐の特徴の一つと云えます。

 

常温でも5日は持つとの事。その後は自然発酵をするとの事で、その時間の経過と共に色も変わっていきます。

 

自然発酵の時間により、色も様々です。一番下の物が一番古い。

 

石扉豆腐は、この様に焼いて食べるのが一般的。

 

もう一点、大変興味深かったのは、石扉北門豆腐店等で豆腐を凝固させる為に使われる井戸水は、他の土地に運んで、その運んだ井戸水を使って豆腐を作ろと思っても豆腐が出来ないとの事です。

石扉県の近くに 以前巨大な錫鉱山があり繁栄を誇った个旧 と云う古い町がありますが、その鉱山で多くの石扉県人が働いており、故郷の石扉豆腐を是非とも食べたいとの要望に応えるべく、鉱山の責任者が、石扉の井戸水を車で運んで、豆腐を作ろと思った所、豆腐は出来なかったとの事。何でも井戸水を汲んで、3,4時間もすると水が変質して、豆腐が固まらないとの事です。

 

北門豆腐工場の中にある井戸で、この井戸水を使う事で、美味しい豆腐が出来る。やや酸っぱく、苦みもあるとの事。飲料用には向かないとの事。

従って石扉県以外で、石扉豆腐と称して売られてる石扉豆腐は、出来上がった豆腐を、ここ石扉県から運んでこない限りは偽物と云う事になります。

また、この井戸水は飲料用には適さないとの事で、地元では、野菜を洗ったり、洗濯等使われるとの事です。豆腐作りに使われる井戸水は、やや酸っぱく、渋みがあるとの事。石扉県古城内には、かなりの数の井戸があるが、その井戸の水の全てで豆腐が出来る訳でもないとの事。現在では石扉県古城内には、北門、西門、南門、東門にそれぞれ大きな井戸があるとの事でが、全部が豆腐作りに適している訳でも無いとの事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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