ふうちゃん本舗

のんびりおじさんの社会科見学

また高速道路無料化? 夢物語

2019-03-10 08:23:10 | 街を徘徊して

(春の訪れ 上写真メジロ、下写真ウグイス)

安倍総理が国会答弁で
「あの民主党時代の悪夢」と言ったことから、余計なことを思い出してしまいました。

2009年の衆議院選挙で、
民主党がマニフェストに掲げた選挙公約の1つ、
「高速道路無料化」。

結局、中途半端の尻切れトンボで終わりました。
タダということで車が集中し大渋滞、
無料が即刻中止になった路線もありましたね。

この無料化に、(また国民民主党が)もう一度挑戦したいと言っています。
選挙受けを狙ったものでしょう。

「日本の高速料金は世界一高い。
これを安くすれば流通コストが下がり国民生活が豊かになる」
確かにその通りでしょう。
料金がタダになったり安くなるなら誰もが喜びます。

では、通行料の収入がなくなってしまったら、
例えば高速道路のメンテナンス1つ考えても、
費用は何処から出るのでしょうか。
税金から出すしかありません。

しかし今ある国道の補修費用も出せないところもあるのに、
これ以上の道路予算は付かないと思います。

日本の高速料金が高いのは、
複雑な地形と災害経験から建設費が高くなっているからです。
ドイツとかタイのような地震がないところの高速道路とは比較できません。

更に神戸・淡路大震災の時の教訓から更に安全面が強化されました。
これもコストアップ原因に。

タダより良いことはありませんが、何かやれば費用が発生します。
それを埋め合わせできないと自滅してしまいます。

九州ではNEXCO西日本が「
高速道路リニューアルに伴う通行止めのお知らせ」をテレビで連日流しています。
劣化した橋梁の補修工事(取替)だそうです。
期間は1か月半要します。

こんなことを九州だけではなく、
毎日全国の何処かでやっている訳ですが、
無料化したいなら、このようなメンテナンス費用の財源を
どこで賄うのかを具体的に示してみて下さい。

それと、何のための「道路公団民営化」だったのか。
民営化によって赤字が10兆円解消されましたが、
無料化は税金での補てんに頼らざるを得ず、
折角の民営化を元に戻すことにもなります。

夢を持たせての詐欺みたいなのが多い中、せめて夢のない話でも。