6月の練馬読者会は、通常の例会は中止して「温泉読者会」に行った。
福島県奥会津の木賊(とくさ)温泉は、小じんまりとした温泉(秘湯の宿)で、川沿いの露天風呂がとても気持ち良く、食事もイワナや山菜中心のおいしさが印象的だった。 《写真:河原の浴場から見る雨模様の川面(西根川)》
木賊温泉での話題はまず、裁判員制度や死刑など日本の司法の現状や犯罪報道についての意見が多く出された。とりわけ、光市事件については、無罪推定原則、罪刑均衡、情状酌量の前提に「犯罪事実」があること、という刑事裁判の基本原則を無視して、被害者遺族の主張を過大に取り上げたり、通常の被告人弁護をしたに過ぎない安田弁護士をはじめとする弁護人団を中傷したマスメディアや“識者”について批判が相次いだ。
裁判員制度については、光市事件でも見られたように国民の大半が刑事裁判について基本的な理解がない現状では、さらに冤罪が増えるのではないかとの危惧が複数の参加者から指摘された。
イラク自衛隊派遣違憲判決についても、判決を「傍論」だとして無視する福田内閣を咎められなかったメディアや世論。そして、「そんなの関係ねえ」発言をした田母神航空幕僚長。1978年の栗栖発言より悪質といえるにもかかわらず、解任を迫れないのは護憲派の弱さの現れではないかとする意見が出た。
この他、オリンピック問題から“スポーツの在り方”、ワーキングプア問題と関連して仕事をすること、働くことの意味について活発に意見交換、議論がされた。
いつもの女性陣が欠席となって参加人数が少なかったこともあり、これまでの温泉読者会と比べて比較的静かではあったが、実り多い会になった。と同時に、現実の世論を正したり、批判を喚起していくことの難しさを改めて感じた。
次回の読者会は7月26日(土)19時から、場所は西武池袋線大泉学園駅北口前の喫茶店ノヴェル。予約不要。問い合せは、nerikinjyutu@mail.goo.ne.jp または 03-3925-6039近藤まで。
今月29日(火)、野党が過半数を奪った参議院選挙から早いもので1年が経ちます。この間、首相は安倍から福田に代わりましたが、自民党の政権担当能力の欠如、国民無視体質はますます明らかになってきました。次回総選挙での政権交代の可能性はこれまでになく高まっております。是非とも自民・公明両党の政権からの引きずり下ろし、そして改憲策動の完全消滅への決意を語り合いたいと思っているところです。日本に憲法を取り戻したいと思っている方、練馬周辺にお住まいに限らず、どなたでも大歓迎です。せっかく好転してきた今の状況を無にしないように、みんなで憲法を守り、そして、活かす決意を新たにしましょう。
(kdak)