練金術勝手連

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※ 練金術(ねりきんじゅつ)とは『週刊金曜日』練馬読者会的やり方という意味です。

大間原発★潜在的核保有願望とプルトニウム処分先確保のジレンマ

2015年06月30日 | ホントノデアイ
 日本一のマグロの産地大間で Jパワー(電源開発)が進めようとしいる原発の建設は、ウラン燃料に比べて中性子を吸収しやすく制御棒や熱のコントロールが難しいといわれ、その危険性からフクシマを経験してリスクとコストを考えるようになった世界の原発産業は、どこも手を出さない“禁断”のフルMOX原発だ。
 そんな中、めげずに2012年に工事再開を決断したさすがのJパワーも、ここへきて足踏み状態だという。
 
【大間原発 審査先行き不透明 細る工事量】
河北新報記事⇒http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201506/20150617_23017.html
 
 そこで、今あらためて下北と大間原発について考えるべく、本を紹介しよう。

《大間・新原発を止めろ 核燃サイクルのための専用炉》
  ★稲沢潤子/三浦協子著 大槻書店 1,800円 2014.7刊


 本書はたびたび現地を訪れて、作家の足と目と筆で書かれた誰にも理解しやすいルポ。石油備蓄基地にはじまり原子力船開発から中間貯蔵施設六ヶ所再処理、東通…。今日、下北半島が核半島とよばれるようになり、その間の国行政・電力事業者と、対する住民たちの闘いからあさこはうすや差し止め訴訟のいま…。

《大間原発と日本の未来》
  ★野村保子 著 寿郎社(札幌)1900円 2015.3刊


 こちらは、対岸に大間を望む函館の地で一貫して原発に反対しているルポライターの野村保子さんが、「世界一危険なフルMOX原発にあなたならどうむきあうか?」と問う情報満載の力作。小出裕章さん推薦解説の最新刊だ。

 さて、以上の本でも紹介されている《大MAGROCK》や《現地集会とデモ》も年々参加者増で、今年で8回目。7月18(土)19(日)の2日間に渡り大間原発に反対する1000人規模のイベントをめざしている。

 今年の夏は大間へ行こう!


 ★反核ロックフェス 大MAGROCK 2015.7.18(土) 11:30~ 
 ★大間で自由にみんなで語ろう学習会アーサービナードさんとフリートーク 7.18(土) 19:00~
 ★第8回大間原発反対現地集会/風船計画/大間町内デモ 7.19(日)11:30~
 ★主催/問い合わせ 大間原発反対現地集会実行委員会

  https://nonukesooma.wordpress.com/

(練金術師)        ページトップ  

■ 怒りをわすれた者に明日の希望はない !!!!! ■

2011年10月17日 | ホントノデアイ
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 ボクが東電前に立ったわけ
   =3.11原発事故に怒る若者たち

   三一書房/2011.9/1200円

 著者の園良太くんは本書出版から間をおかず不当弾圧を受けた。
 『差別・排外主義にNO!9・23行動』のデモ行進中狙い撃ち逮捕。不当逮捕の証拠映像がこちらに…。
(勾留理由開示公判前に釈放)

【紹介文】最悪の事態の中に見出した希望-。3.11以降、東京に住んでいる著者が何を考え、仲間とともにどう行動してきたか。脱原発をめざし、動き出した若者たちのドキュメント(新生復活した三一書房の新刊第1号/練馬区図書館 新着)

著者紹介(巻末より) : 園良太(その りょうた)
1981年生まれ、フリーター。2002年からイラク反戦運動やフリーター全般労組など に参加。2011年3月18日から東電前で仲間と抗議行動や申し入れを始める。現在は「東電前アクション」に発展。2008年「麻生邸リアリティーツ アー」を仲間と企画、不当逮捕される(国賠訴訟中)。他に「沖縄を踏みにじるな!新宿ど真ん中デモ」「ヘイトスピーチに反対する会」などに関わる。共著編 に『フリーター労組の生存ハンドブック-つながる、変える、世界をつくる-』(大月書店)。

リンク: 園良太の日記   三一書房労働組合  『差別・排外主義にNO!9・23行動』

(練金術師)

★ マスゴミはなぜマスゴミなのか ★

2009年06月15日 | ホントノデアイ
 権力の監視機能を果たせなくなっているマスメディア…。それははたして構造的なものなのか。「新聞社」と「放送局」で働くジャーナリストを名乗る方、第一線記者、制作者の皆さんにはゼヒ自覚的に読み取ってほしい一冊。

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マスコミはなぜ「マスゴミ」と呼ばれるのか
  -権力に縛られたメディアのシステムを俯瞰する-


  日隅一雄 著/現代人文社(発売大学図書)/2008.4/1800円

  ※もっと詳しく
   もどる


★★ 侵略と支配の民営(私利私欲)化 ★ 究極のアウトソーシング ★★

2009年04月18日 | ホントノデアイ
 「本とのであい」を「本当のであい」とするため《侵略と支配の民営(私利私欲)化》に関する本をまとめて3冊紹介します。(練金術師さん参考にしてください)
 
 その1の著者は英国のジャーナリスト。80年代に始まる“規制緩和”や“民営化”“小さな政府”の流れ(サッチャリズム)が行き着いた究極のアウトソーシング《ハードパワーの民営(私利私欲)化》が進行してゆく過程を追い、英米の政財界の動きを詳述しています。
 その2の著者はドイツ人。進行する軍事の民間委託化の問題点を、冷戦終結後の一極支配下で生じた構造変化のなかに読み解き、今後どうすべきかに言及しています。 
 その3の著者は日本人。東京財団(日本財団が設立)の資金による研究・本書取材執筆後英国PMCの日本法人設立に参加し、業界人(インサイダー)となってしまいました!?戦闘地域での物流サービスに始まり、捕虜の尋問、メディア対策、諜報活動、軍隊の訓練から実際の戦闘行動まで、戦争のあらゆる場面がおいしい“新ビジネス”と化している実態をビジネスマンの視点で描いていて、興味深い。
 この3冊はいずれも練馬区図書館に複数所蔵しています。
(イトヤン)
その1
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対テロ戦争株式会社-「不安の政治」から営利をむさぼる企業-

ソロモン・ヒューズ(英) 松本剛史訳/河出書房新社/2008.10/2400円

【紹介文】
民間軍事産業と軍や政府との癒着がうみだした怪物=「国防‐産業複合体」の腐敗はとまらない。そのすさまじい実態を生々しく描く、気鋭のジャーナリストによる渾身の力編。国家建設の破産、基地民営化の悲惨、民間刑務所の役割、プロパガンダ戦争の深化、傭兵のクーデター、下請けスパイ会社の成長など悪夢のような最新の事例を多角的にレポート。
【もくじ】
まえがき 「一九八四年」株式会社
第1章 出稼ぎ労働者
第2章 基地の誘惑
第3章 力の投射
第4章 ダインコープ流の国家建設
第5章 富を求める軍人たち
第6章 プロパガンダ戦争
第7章 ミステリー・トレイン
第8章 雇われスパイ
第9章 データベース国家
あとがき 蛮人を待ちながら

その2
images戦争サービス業-民間軍事会社が民主主義を蝕む-
ロルフ・ユッセラー(独) 下村由一訳/日本経済評論社/2008.10/800円

【紹介文】
新しいタイプの傭兵は世界中に数十万人が活動する。
本来、軍や警察が担うはずの任務を遂行するのは、会社職員で、
敏腕マネージャーやコンピュータ、衛星放送の専門家までいる。
軍事関連業務の多くはサービス業になったのだ。
重大な罪を犯しても、彼らを裁く法はない。
内外の安全保障を、利潤を追求する民間軍事会社(PMC)に任せてよいのか。
【もくじ】
はじめに
第3版への序文
第1章 ビジネスとしての戦争
 1 世界中で暗躍する「新しいタイプの傭兵」
 2 民間軍事会社──新しいサービス業種
 3 多彩な発注者──「強い国家」、ビッグビジネスから反乱軍まで
 4 武力の世界市場で暗躍する民間軍事会社──四つのケーススタディ
第2章 グローバル化と「新しい戦争」
 1 戦争業、その小史
 2 東西紛争の終結──軍事サービス業の枠組みの変化
 3 パトロン・クライアント体制と闇経済──安全保障を求める新しい需要の展開
第3章 危険な結果 
 1 戦闘的な協力関係──経済と民間軍事会社
 2 管理不可能──西欧諸国での武力の民営化
 3 見せかけの安全──「弱い国家」での国民総売出し
 4 人道支援団体──軍の陰で  
第4章 民間軍事会社抜きの紛争解決は?
 1 暴力市場か暴力独占か
 2 危機の防止と平和の確保
終わりに──民主主義をまもるためにはなにが必要か

その3
 外注される戦争-民間軍事会社の正体-
菅原出/草思社/2007.3/1600円

【紹介文】いまや米軍でさえ民間軍事会社なしでは戦えない。補給、捕虜の尋問、軍隊の訓練、戦闘、すべてはお金で買える「商品」になった。イラク戦争以降注目されている新ビジネスの実態を、企業、米軍関係者への取材をもとに描く。


“公共事業”から“民営化“へ ★ 究極のアウトソーシングとは
を読む。

  ★★ 反リストラ産経労の松沢さんに話を聞いた ★★

2008年12月27日 | ホントノデアイ
 08冬の拡大読者会では、94年以来14年間にわたってフジ・サンケイグループを相手に闘い抜いている反リストラ産経労(労働組合・反リストラ・マスコミ労働者会議・産経委員会)松沢委員長の参加を得て、“勝つまで負けない闘い”にまつわる話を、つぶさにお聞きすることができました。
 
 産経新聞といえば、歴史改竄自慰史観人士参考にバックボーンを提供し、「美しい国、日本」を掲げた阿倍政権下で鼻息が荒かった事実は記憶に新しいことでした。しかしその一方、購読数の減少で存続の危機だとか、視聴率稼ぎに“低レベル放射脳”をまき散らすフジテレビに依存するしか脳がない状態とも言われてきました。
 そうしたなかにあって、反リストラ産経労の闘いについては『週刊金曜日』も要所要所でレポートを載せています。『週金』バックナンバーは図書館でリクエストすれば読めますし、所蔵館(練馬区では光が丘図書館)へでむけば直接手にすることはできます。

08年11月28日号
《金曜アンテナ》不当労働行為の救済申立棄却 反リストラ産経労が 国を提訴
《連載コラム「人権とメディア」》反リストラ産経労 労働委の存在意義を問う提訴


08年9月12日号
《シリーズ 生きている労働組合》一度掲げた旗は絶対降ろさない=働く者の権利求め、フジサンケイグループに挑む


 フジテレビ株主総会暴行弾圧事件は興味深いので、レポートをそのままを引用します。
08年7月11日号
《金曜アンテナ》フジテレビ株主総会直前の会場外情宣活動を暴力で弾圧
 「フジテレビ株主総会の直前に、会場外での株主らの情宣活動を暴力で弾圧する事件が起こった。フジテレビ首脳は総会の答弁で同社側が弾圧をしかけたと事実上認めた。
 御用組合しかなかった産経新聞グループ内で、1994年に反リストラ産経労を結成したことで不当解雇された松沢弘委員長らは98年以来、フジテレビの株主総会当日、支援する労組や、報道被害者らと共に、株主に対するアピール、情宣活動を展開してきたが、フジテレビ側はこれまで、大がかりな妨害を加えることはなかった。
 ところが今年6月27日の株主総会開始1時間前、新交通『ゆりかもめ』の腕章を付けた職員ら十数名が、台場駅改札から会場のホテルグランパシフィックメリディアンに向かう通路を狭くした上、情宣活動参加者たちに体当たりし突き倒すなど暴行。転倒させられた松沢さんは全治5日間の打撲傷を負った。湾岸警察の署員約20名も出動し、『退去』を求める警告を発するなどして活動を物理的に妨害した。『フジテレビ・スタッフ』の名札をつけた男らや、ホテル職員もこれに加わった。
 松沢さんら産経労の株主は連名で事前に、(1)フジテレビの全額出資子会社・扶桑社の歴史教科書作りを引き継ぐ育鵬社の資本金3億円は、安倍晋三前首相が日枝久・フジテレビ会長に働きかけ出させたという金額と符合するが真相を明らかにせよ、(2)フジテレビを10月に認定放送持株会社に移行させる議案は、新設分割する会社の経営陣が全員現役員と同一で、日枝氏独裁体制の永久化が狙いであり、撤回を求める等の質問状を提出していた。
 しかし総会で日枝会長は質問状への回答を拒否し、他の役員に答えさせた案件でも、おざなりな答弁に終始。「業績悪化の対策に経費や人件費を削減して社員や下請け会社をいじめるのではなく、ライブドア株での345億円もの巨額損失をまず日枝氏ら役員が返済するべきだ」との松沢さんの追及に会場から大きな拍手が起こったが、日枝氏はこれも他の役員に振り当て、まともな回答もさせなかった。
 松沢さんが株主総会前の暴行の責任を追及すると、太田英昭専務は「総会は経営方針を承認してもらう大事な場だ。会場内のみならず、外でも混乱や違法行為が生じれば必要な措置を講ずる」と開き直った。この答弁でフジテレビは、暴力弾圧事件の責任が自社にあることを明らかにしたのである。
(永野厚男・教育ライター)」


書籍とHP
フジサンケイ帝国の内乱-企業ジャーナリズム現場からの蜂起-
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    松沢弘著/社会評論社/2005.6/1800円

 本書は、ホリエモン騒動の意味から、 フジサンケイグループの支配システム、産経労組の超御用組合ぶり、新聞経営不振と極右路線、暴力株主総会の実態、企業ジャーナリズム批判の原理(マスゴミ)などについて詳述するほか都労委、東京地裁(全面勝訴)から最高裁へと続く闘いの中間報告です。
(練馬区=石神井図書館所蔵)

 ホームページ《フジテレビ・産経新聞の真相》では、映像レポートや抗議先、カンパの送り先その他を含むさらに詳しい情報が…。

(イトヤン)


    ●●● みえなかったものが見えてきた ●●●

2008年10月20日 | ホントノデアイ
 目を開ければ…すぐそこに「貧困」がせまる。
 いま、「貧困」であることはけっして“自己責任”ではない。そして、ほとんどの人にとって「貧困」は“人ごと”では~ないはずだ。家族・仕事・社会保障のセフティネットが穴だらけに“構造改革”されたニッポン。この国はいまや世界第2の“格差-貧困大国”。だから、年齢や意見や立場の垣根をこえ、人間らしく生きることを取り戻すたたかいが必要だ。
 …合言葉は《反-貧困(バナーをクリック!)

 自立生活サポートセンター《もやい》を中心に活躍する湯浅誠さんが、生活困窮者支援活動の現場からの報告と考察(『貧困襲来』)、そしていちど転んだらはい上がるのが難しい「すべり台社会」から脱出する展望と希望(『反貧困-「すべり台社会」からの脱出-』)を語る。
(練金術師)

images貧困襲来

湯浅誠著/山吹書店/1500円/2007.7




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反貧困-「すべり台社会」からの脱出-

湯浅誠著/岩波書店(岩波新書)/740円/2008.4



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  ★★★ 気づきと自覚から ★ 脱・ネオリベ生活 ★★★

2008年10月18日 | ホントノデアイ
 たとえば車から家電・衣・食・住、お得な買い物や激安商品を求めることの意味は“激安労働”(国内外)を買うこと…。
 たとえば便利さ手軽さを手に入れようとすれば、その裏側には“騙し”(浪費のすすめ~先入観~「偽装」)が貼り付いていること…。
 市場原理に順応し包摂されつくした日常生活を送っている私たち?は、自身の感性から思考回路まで“ネオリベ(ネオリベラリズム)化”してしまうことに、麻痺し無自覚になりがちなのではないでしょうか。

 本書は、労働/消費-心理/主体-運動/政治-大学/文化-学費無償化/ベーシックインカムなどをキーワードに、インタビュー(入江公康氏、樫村愛子氏、矢部史郎氏、岡山茂氏、堅田香緒里氏…)を交えながら、“「生の統治」へと亢進する”ネオリベラリズム(新自由主義)とは何か?、ネオリベ的生活とは何かについて考察しています。
(イトヤン)
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ネオリベ現代生活批判序説(増補)

白石嘉治(上智大学他非常勤講師)・大野英士(埼玉大学他非常勤講師)編/新評論/2400円/2008.4
(練馬区図書館所蔵:2005年版)

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   ★★ ナショナリズムはコンビニエント(安直)な自己肯定か ★★

2008年07月02日 | ホントノデアイ
 働くことを通して自己実現したい!人間の尊厳を失わずに生きたい!身も心も労働も搾取され続けているフリーターはコンビニエント(安直)に自己肯定するためナショナリズムに向かうしかないのか?
 国を超えて、貧しい者同士の連帯を!人間らしく生きるために、いま、世界をつくりかえよう。
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貧困と愛国

 雨宮処凛著 佐高信著
 毎日新聞社/2008.3/1500円
 練馬区図書館所蔵(平和台、関町、光が丘)

  第1章 廃墟に閉じ込められたフリーター
  第2章 学校は戦場だった
  第3章 「生きさせろ!」という生存運動
  第4章 サラリーマン社会のなかでの闘い
  第5章 生存の為の共同性
  第6章 右翼と左翼を超えて
  第7章 フリーター国際主義


 ★★ 坂の上のクモと坂の下のクモ ★★

2008年05月09日 | ホントノデアイ
 公的資金とゼロ金利でバブル後の破綻を乗り切った?金融機関は、いま空前の利益を上げている。バブル崩壊から現在まで続くゼロ金利政策によって庶民の懐から銀行へ所得移転された金額は300兆円をゆうに上回っている。にもかかわらず、預金金利は限りなくゼロ近くに張り付いたままだ。
 庶民のなけなしの貯蓄にはゼロ金利のムチ(鞭)がはいり続け、金融機関(銀行・証券・保険・金貸し)は庶民のムチ(無知)につけ込む。
 そして、声をあわせて“貯蓄から投資へ”と誘う。庶民のなけなしをリスクマネーに誘い込むことで、金融機関やプロの投資家にとっての利益最大化をねらうとしか思えない。
 いったい金融とは何だ?…。かつては産業の潤滑油といわれた「金融」だが、いまやバブルマネー(グローバル投機資本)と一体化。IT(情報技術)を駆使し、FT(金融技術)という錬金術により、人々が汗して働くことによって支える“実体経済”という屋台骨をむさぼり、飲み込む勢いだ。言い換えれば、米国追従の規制緩和(金融・会社法制)が促進する“経済の金融化”。これが「グローバル化」の本体だ。ガソリン石油・穀物、食料の相次ぐ値上げも、投機マネーの蠢き次第…。
 
 世界は「帝国化」・「金融化」・「二極化」し、「1国単位ではもう何も見えない!」 「1995年から、大航海時代にも匹敵する『世界経済システムの変革』が始まった」という声が、そんな金融界の真ん中から聞こえる。声の主は、三菱UFJ証券チーフエコノミスト水野和夫さん。
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人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか
水野和夫著/日本経済新聞出版社/2007.3/2200円


もくじ
第1章 覆される戦後経済の常識 分水嶺となった1995年
第2章 重層的に二極化する世界経済 再来する帝国の時代
第3章 長期循環の「超」長期化と短期循環の「超」短期化 不安定さ増す世界経済
第4章 「大きな物語」の終わりと「バブルの物語」の始まり ストックがフローを振り回す時代
第5章 資本の反革命における2つの選択 成長か定常状態か


 そのようなグローバル化の結果、なにが起きつつあるのか。ここへきてはっきりしたことは、一億総中流といわれたこの国の庶民(若者・老人・非正規・正規)を、次々と貧困化の坂を転げ落とす仕組みがつくられたこと。それは小泉政権以来の新自由主義路線をみれば一目瞭然。…規制緩和(労働法制)がもたらす《労働者の奴隷化》と《人権無用の負担の付け替え=“役立たず”(弱者)の切り捨て》という格差拡大政策であった。
 自殺者年間3万人といっている間にも、文字通りの餓死者が年間100人を突破する勢いといわれる信じがたいこの国の現実。おにぎりが食べたいと言い残した餓死者の近所にもコンビニはある。そう、コンビニでは毎日おにぎりを廃棄処分しているのだ。

 こんな歪んだ格差社会の現状と問題点を掘り起こし、流れを変えていこうという実践的な取り組みや提言をまとめるのはご存じ社民党党首の福島みずほさん。本書では、このほかひとりでも入れる非正規労働者運動から“連合”の会長選をあらそった鴨桃代さん、タクシーの規制緩和とたたかう待鳥康博さんとの対談を収録するほか、資料として労働関係法制の流れを掲載。

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格差社会を変える-あたりまえに働きたい!安心して暮らしたい!

福島みずほ著/明石書店/2007.12/1200円

目 次
まえがき
1.社会から格差をなくすために
 はじめに
 1 格差は隅々にまで広がっている
 2 格差はなぜ生じたのか
  地域格差―地域から、鉄道が、病院が、学校が、郵便局が消えていく
  所得格差―富める者はますます豊かに、そうでない者は……
  福祉格差―「自立支援」という名の弱者切り捨て
  健康格差―医療の沙汰も金次第
  教育格差―親の財布の中身で教育の機会が決められる
 3 格差を是正するために
  税制を変える
  働くための法律を変える
  ●わたしが提案する解決策
  1.正社員化への道をつくる
  2.均等待遇の実現
  3.パート派遣・契約労働者とフルタイム労働者との間の非差別原則の実現
  4.労働者派遣法の改正
  5.有期契約の規制
  6.割増賃金のアップ
  7.残業の規制
  8.最低賃金の引き上げ
2.チャレンジすらできない労働構造―非正規雇用の現実(鴨桃代×福島みずほ)
  「やりがい」という名の過剰労働
  変わらない「フルタイムのパート」という矛盾
  「社員その二」と呼ばれて
  仕事の現場で、「できること」の積み上げを
  どこの家にも非正規労働者がいる
  労使関係をごまかす偽装請負
  生活する権利を踏みにじる非正規労働
  「もの言わぬ人」を強いる仕組みをどうするか
  自分を大切に生きるための知識を伝えたい
 〈コラム〉若者就労支援の現場から(綿引幸代)
3.仕事への誇りも安全も奪う規制緩和―タクシードライバーの現実(待鳥康博×福島みずほ)
  始まりは規制緩和
  過剰労働を生む基盤がつくられている
  仕事への誇りも安全も奪う規制緩和
  決して諦めない。それが、流れを変えていく
  格差社会の構造が隅々にまで広がっている
資料 労働関係法制の流れ


(練金術師)

    ★★★ ことしの憲法“記念日” は ★★★

2008年05月01日 | ホントノデアイ
 伊藤塾・塾長が日本国憲法を逐条解説する本書(長倉洋海・写真)。まだ手にしてはいませんが、『週金』連載中から話題となり、単行本化が待たれていた本です。
(イトヤン)
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『伊藤真・長倉洋海の日本国憲法』

  伊藤真・長倉洋海 著/金曜日/2008.5/ 1890円


あとがきより―
●人は理想や志を掲げてそれに向かって進み現実を変える力を持っています。
その力をどう使うかは私たちの自由であると同時に、この憲法の下で一定の利益を享受しながら今を生きる者の責任です。
私も微力ながらその責任を果たしていきたいと思っています。伊藤真
●単行本用にレイアウトされた1ページ1ページのコピーを編集部の大机にずらりと並べてみると、それはまさに地球曼荼羅。
その上で、人間が、人を支える自然が、そして、共に生きる動物が、その上で踊っていました。
こうした存在こそを、日本国憲法は守ろうとしてきたのだと思います。長倉洋海
〔内 容〕
  前 文
  第1章  天皇 1~8条
  第2章  戦争の放棄 9条
  第3章  国民の権利及び義務 10~40条
  第4章  国会 41~64条
  第5章  内閣 65~75条
  第6章  司法 76~82条
  第7章  財政 83~91条
  第8章  地方自治 92~95条
  第9章  改正 96条
  第10章 最高法規 97~99条
  第11章 補則 100~103条
  まとめ

   ★★★ がんばる人がむくわれない! ★★★

2008年02月14日 | ホントノデアイ

雇用融解=これが新しい「日本型雇用」なのか=
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風間 直樹 著/東洋経済新報社/2007.5/1,680円 


練馬区図書館:あり
      (練馬・石神井・大泉・貫井・稲荷山・小竹)


 “がんばる人が報われない!”……この国の労働者がいかに過酷な労働実態にあるか?日本を代表するような企業が「にんげん」をどのように扱っているのか?…現代の雇用実態について『東洋経済』らしい徹底取材で説得力があります。
 “負け組・勝ち組”の多くは、「低収入で不安定な立場の非正規社員」対「無制限に働かされ続けて過労死寸前に至っても報われない正社員」のこと。いずれも100年前に小林多喜二の描いた世界に似てきました。これが、この10年財界が唱導してきた雇用改革が生み出した日本人の姿だ、ということがよくわかる一冊です。
(イトヤン)

《目 次》
 序 章 ニッポン製造業復活の象徴「亀山」の“逆説”
第I部 製造業復活の裏側で
 第1章 異形の帝国「クリスタル」の“実像”
 第2章 若き「請負」労働者たちの“喪失”
 第3章 「外国人研修性」という名の“奴隷”
第II部「働き方の多様化」という“欺瞞”
 第4章 「フリーター」の描けない“未来予想図“
 第5章 「パートタイマー」の“憂鬱“
 第6章 「個人請負」の悲惨―労働法“番外地”の実態
第III部 雇用融解
 第7章 「正社員」を襲う“ホワイトカラー・エグゼンプション”の衝撃
 第8章 「医師・教師・介護師」を蝕む“聖職”意識の呪縛
 終 章 「雇用融解」がもたらすもの

  ★★ 医者、用水路を拓く ★★

2008年02月12日 | ホントノデアイ
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『医者、用水路を拓く-アフガンの大地から世界の虚構に挑む-


中村哲著/福岡 石風社/2007.11/1800円

 百の診療所より一本の用水路を! パキスタン・アフガニスタンで1984年から診療を続ける医者が、戦乱と大旱魃の中、1500本の井戸を掘り、13キロの用水路を拓く。真に世界の実相を読み解くために記された渾身の報告。
著者紹介 〈中村哲〉1946年福岡市生まれ。九州大学医学部卒業。ペシャワール会現地代表、PMS(ペシャワール会医療サービス)総院長。著書に「アフガニスタンの診療所から」など。
国際社会」という虚構に惑わされず、真に世界の実相を読み解くために記した渾身の現地報告。

《目 次》
  序 章 9・11事件とアフガン空爆
  第1章 爆弾よりパンを
  第2章 復興支援ブームの中で-医療活動の後退
  第3章 沙漠を緑に-緑の大地計画と用水路建設の開始
  第4章 取水口と沈砂池の完成-04年3月から05年4月
  第5章 第一次灌漑の実現へ
  第6章 沙漠が緑野に
  第7章 人災と天災
  第8章 第一次工事13キロの完成


近所の書店で注文しよう。間違ってもアマゾンなどに注文しないことを勧める。お金の無い人は図書館へ。
  練馬区図書館:1冊のみ(南大泉図書館)
さらにこちらも必読。
(練金術師)



    ★★★ ポイント オブ ノーリターン ★★★

2008年02月02日 | ホントノデアイ
 政府自身が“チーム・マイナス6%”などと言ってお茶を濁している間に温室効果ガスの排出は増加し続け、京都議定書の削減義務を達成するには90年比15%を削減しなければならなくなってしまいました。
 そんな状況下で、意識するしないにかかわらず…、好むと好まざるを問うまでもなく…《コンビニエントな生活(便利・快適・早い・安い・“地球にやさしい?”)》を享受する私たち。 

 そんな私たちにとって、1年前(07年2)に発表されたIPCC(国連の「気候変動に関する政府間パネル」)の第4次報告をまともに受け止めるのは、果たしてできるのでしょうか?
 最近の報道でも、北極の海氷縮小による熱吸収の増加や永久凍土の融解によるメタンガスの解放など、《温暖化=気候変動のブースター》が始動(加速・暴走)しはじめていることが解ります。
 “ポイント・オブ・ノーリターン”(温暖化ガスの排出を一切止めても温暖化が加速するポイント)が迫っているといわれます。

 さて、どうしたらよいのでしょうか。

『温暖化地獄 脱出のシナリオ』で山本良一さんは、最先端科学技術の立場から、わかりやすく説明されているので、各章の目次細目まで紹介します。

『人類滅亡のシナリオは回避できるか』では、 「未来バンク」や「ap bank」、「揚水発電問題全国ネットワーク」、「足温ネット(足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ)」などさまざまな市民活動の起業にかかわり、『戦争って、環境問題と関係ないと思ってた』、『戦争をやめさせ環境破壊をくいとめる新しい社会のつくり方 エコとピースのオルタナティブ』、『環境破壊のメカニズム 地球に暮らす地域の知恵』、『おカネで世界を変える30の方法』(最新刊)などを著してきた 田中優さんは、近づく“ポイントオブノーリターン”を「試合終了までのロスタイム」と表現し、生活者としての選択肢も示します。
(イトヤン)


『温暖化地獄 脱出のシナリオ』


山本良一著/ダイヤモンド社/2007.10/1429円
※区内図書館:あり(練馬・大泉・稲荷山)
著者:山本良一
東京大学生産技術研究所教授。工学博士(専門:材料科学)。文部科学省科学官、エコマテリアル研究会名誉会長、日本ライフサイクルアセスメント学会会長など

第1章 “暴走”の兆しを見せ始めた温暖化

 地球温暖化地獄からの脱出/紛れもない事実/地球の大気はどのようにして温暖化するのか大気中に放出された二酸化炭素は三〇〇年とどまる/温暖化の加速がさらなる加速を呼ぶ正のフィードバックが始まっている/陸海で二酸化炭素の吸収能力が半減する恐ろしさ/海温上昇にともない海底からメタンガスが噴き出す/八〇%以上削減しなければ気候の安定はあり得ない/IPCC第四次報告書の結論/いま、行動すれば子どもたちと人類の未来を守ることができる/消えた?「気候ターゲット2℃」/地球温暖化の「現実」と二一〇〇年までの「予測」
第2章 巨大な“気候崩壊”を引き起こす温暖化
 J・ラブロックの警告/世の中には「地球温暖化など起きていない」という人がいる/残されている時間はあと一〇年もない/トルコ一国の面積に相当する北極海氷が半年で消えた/この三〇年間で地球温暖化は三倍に加速/北極で暮らす動物たちが絶滅の危機に直面/どのように科学的知見を入手するか/科学的知見に基づいた社会的意思決定/科学コミュニケーションに基づく意思決定/「不都合な真実」としての無視は許されない/アジアの巨人の影響はきわめて大きい/温暖化で生物種の絶滅が加速している/温暖化を放置すれば世界GDPの二〇%が失われる/温暖化対策のコストは世界GDPの一%で済む
第3章 ポイント・オブ・ノーリターン──手遅れになる「時点」
 続々と出される地球温暖化を憂慮する声明/二〇二八年、気候ターゲット2℃を突破/シミュレーションの「予測」を超える「現実」/気温上昇1・5℃で一〇〇万種の生物が絶滅/ある時点を過ぎると温度上昇の抑制は不可能になる
第4章 “温暖化地獄”──脱出のシナリオ
 温室効果ガス排出量の削減目標を明確にする/「イノベーション25」と環境立国宣言/二〇五〇年までに温室効果ガス八〇%削減を政策目標とする/気候安定化のために必要な削減率の考え方/環境経済を成立させ環境情報プラットフォームを構築する/世界の環境政策をリードするEUと英国の意気込み/軌道修正をする米国の環境政策と先行する州政府/排出量取引で攻勢を強めるEU、立ち遅れる日本/急がれる日本国内での排出量取引市場の開設/地球温暖化対策を選別基準にする投資市場/欧米企業の先進的取り組みとトップのリーダーシップ/二酸化炭素排出を相殺するカーボンオフセット/低炭素・脱化石燃料依存・水循環の社会を目標とする
第5章 解決の〝鍵〟となるエコイノベーション
 京都議定書は焼け石に水か/気候リスクを回避するために為すべきことは何か/北欧の環境政策とオランダの「3Cプロジェクト」/ヨーロッパのエコイノベーション戦略/経済、経営、技術が一体となって革新を引き起こす/トップダウンでエコイノベーションを推進/空前絶後の政策転換を図らなければ間に合わない/エコイノベーションとサステナブル社会/エコイノベーションの推進方策/「ものづくりエコデザイン」運動とエコプロダクツ展/世界に広がる〝日本発〟のグリーン購入ネットワーク/サステナブルなビジネスモデルでの“新しい競争”/サステナブル・マニュファクチャリングを実現する/環境先進企業のエコプロダクツとエコサービス/ドイツ・ハイリゲンダムにおけるG8サミットの意味


『地球温暖化/人類滅亡のシナリオは回避できるか』


田中優著/扶桑社/2007.6/700円
※区内図書館:あり(南大泉図書館)


   第1章 現在は“試合終了”までのロスタイム
   第2章 地球温暖化の現実とメカニズム
   第3章 石油と戦争と温暖化
   第4章 社会の仕組みを変えて、二酸化炭素排出量を減らす
   第5章 家庭から二酸化炭素を減らす
   第6章 熱の省エネとトクする仕組みの作り方
   第7章 自然エネルギー社会のイメージ
   第8章 もっと自由に考えよう



   ★★★ コンビニはInconvenient! ★★★

2008年01月26日 | ホントノデアイ
 “コンビニ依存症”さんも御用達のセブン-イレブン。

 セブンイレブンFC本部と加盟店間の会計処理の理不尽な実態から、“地獄経営”を強いられているコンビニ・オーナーも、実はワーキングプアの仲間ではないか…。と考えていたら、そのものズバリの本を見つけたので、一気に読んだ。
(練金術師)

 なぜ本部だけが儲かってオーナーは儲からないのか。豊田商事より悪質というのは本当か。なぜ本部を訴えるオーナーが増えているのか。裁判の争点は何か、裁判の行方はどうなるのか。マスゴミは「コンビニ問題」を報道しない。本書で初めて明かされる「コンビニ会計」のカラクリ!! とは?
 これが、鈴木某が確立したという日本型コンビニの錬金術=“ビジネスモデル?”なのか。

 
『コンビニ不都合な真実=笑うFC本部、泣く加盟店オーナー』

月刊VERDAD編集部著/KKベストブック/2007.12/1500円
 ※区内図書館:あり(練馬図書館)


《目次》
 第1章 こんなにも儲からないコンビニオーナー
 第2章 なぜ、ロスからチャージをとられるのか
 第3章 東京高裁で敗訴したセブン-イレブン
 第4章 スーパーより高いコンビニの仕入れ価格
 第5章 コンビニ問題をタブー視するマスコミ
 第6章 オーナーたちの反乱
 付録  「ロスチャージ訴訟」最高裁判決全文


 ちなみに、『週刊金曜日』今週号(2008/1/25号)では、セブン-イレブンの正体シリーズ第3弾として「使い捨てられる取引業者たち」を掲載。

※シリーズ1=07/9/7号「マスコミ・タブーの社内実態 残酷労働が支えるセブン-イレブン・ジャパンの空虚な“高収益”」
※シリーズ2=07/11/16号「セブン-イレブン・ジャパンの超内向き体質 鈴木敏文王国」で繰り広げられる異様な言論弾圧」

  ※区内図書館:『週金』バックナンバーあり(光が丘)


 ★★★ プレカリアートとは ★★★

2008年01月02日 | ホントノデアイ
 「プレカリアート」とは、新自由主義的雇用劣化がすすむイタリアで「不安定な」(purecario、英precarious)という言葉と「プロレタリアート」(労働者(階級))を合成した表現として使われ始めた言葉だ。参照(ウィキペディア08/1)。
「ワーキングプア(働く貧困層)」とほぼ同義語だが、これからは当事者性、主体性を強調した使われ方をするだろう。
 いまこの国で働き方(働かされ方)としてのワーキングプアは、不安定雇用(ハケン・登録派遣・日雇い派遣から偽装請負・偽装出向・個人請負、嘱託・非常勤など)ばかりではない。たとえば成果主義の本社勤務“正社員”だって、年俸制のSEだって、タクシードライバーだって、コンビニ店長だって…当てはまる。実質的に法定労働時間を無視され、時間的、精神的に過重な労働を強いられているひと?はみ~んな当てはまる。
 日本経団連は“ホワイトカラーエグゼンプション”を諦めていない!
(練金術師)

ワーキングプアの大逆襲-労働争議最前線からの〈格差“使い捨て”社会〉の処方箋!
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設楽清嗣、高井晃、関根秀一郎ほか著/洋泉社/2007.11/952円


《目 次》
Chapter-1 日雇い派遣=グッドウィル、フルキャストとの戦い
Chapter-2 偽装出向=ドキュメント!ガテン系連帯、同じ職場、同じ仕事、同じ人間、それなのに給料はなぜ半分?
Chapter-3 正社員の受難=成果主義との闘い方教えます
Chapter-4 99年派遣法“底抜け”改正=失われた<ハケンの品格>を求めて