今さらなのですが、初めて乳がん学会に参加しました。
仕事のお昼休みにランチョンセミナーをオンラインで聴講しました。
仕事中に学会をチラ見できるって、なんて便利なんでしょう。
乳がん学会はまだ登録可能で、オンデマンド配信は8/31まで視聴できます。https://site2.convention.co.jp/29jbcs/regist/index.html
今日は、大阪ブレストクリニックの矢野先生の講演を拝聴。
テーマはラウンドインプラントでの再建。
症例集をご紹介されました。
ラウンドインプラントはこんなの。
ぱっと見、え?今使われているインプラントってこんな丸いの?
と思ったけれど、結論から言うと、
ラウンドインプラントでも自然な仕上がりに再建できていました。
なぜこのまん丸からそんな自然な胸ができる?と
素人目には不思議だったけれど、
大きくてちょっと垂れ下がった胸はそのまま下垂した感じを再建というより
「再現」されていました。
いやいや、そうはいっても、学会で発表する症例だから、
選びに選んだベストセレクションなのでしょうね?と思っていたら、
ちゃんときれいに再建できなかった例も提示されていました。
私みたいに、インプラント上方の段差くっきりな症例もありました。
これはやはり元々の軟部組織が少ないとなりがちだそうです。
患者さんには、その人の乳房の大きさや形が似た症例の写真を示しているそう。
あと、これも患者側にはどうすることもできないけど
(外科手術での)脂肪の温存部位が大事とのこと。
患者からは、アナトミカル(しずく型)のインプラントの要望が多いが、
ラウンド型でもきれいに再建可能。
ただし、人による。
うまいこと再建できるかは、インプラントの形がどうこうよりも、
その人の元々の胸の形状や組織の具合によるところが大きい
・・・と素人なりに理解しました。
ちなみに、これがアナトミカル(しずく型)。
「乳房」と聞いて思い浮かぶものはこの形だけど
乳房ってしずく型じゃないんです、とおっしゃっていました。
たしかに、自分の胸は明らかにこんな形ではない。
なんてタイムリーな話題なんでしょう
先日、形成に行き入れ替えの手術や入院手続きなんかをしてきましたが、その際に「いわゆるお椀型としずく型がありますが、どちらが良いですか?」と訊かれ、「私が選ぶの?」と動揺し、来月まで保留にしていたところだったんです
人気があるのは自然な形のアナトミカルらしいけれど、リンパ腫の報告があったらしいので、ラウンドの方が安全なイメージが。
そもそも、私にはもう健側などない(放射線を当てている方は、縮んだ気がするものの、下垂するようなこともない)のだから、自然な形に拘る気持ちもほとんど無くて
うーん、安全重視でラウンドかな、と考えていたところでした。
そういえば、夏に入れ替えっておっしゃってましたものね。
実はこの乳房再建セミナーの矢野先生のご発表の前に、別の先生の「乳房再建におけるShared decision-making(SDM)」という講演がありました。
SDMは、説明したから、あとは自分で決めろではなくて、どうしたらいいかわからないときは、相談して、一緒に悩んで決めましょうってことなのですが、実際にはなかなかそうもいかずですよね…
既に見られたかもしれないですが、インプラントのことは、下記サイトの大御所先生の解説がわかりやすかったです。
https://www.e-bec.com/archives/10984
スマイリーさんが納得できる選択ができますように