猫ときどきカープ


カープ
マラソン
トレイル
など。

風が強く吹いている

2011-08-15 | 
風が強く吹いている
三浦 しをん
新潮社


とても感動した本を紹介。(映画にもなって既に有名ですが…)

因みに自分の中ではベスト3に入ります。

内容は無名大学の素人10人が箱根駅伝を目指す話です。

走るという事をどういう風に書いているのか興味ありましたが、これが素晴らしかったです

とにかく走っている時の描写がリアル!

風を切る音、皮膚の温度、流れる汗、心臓の鼓動がまるでほんとに自分が箱根を走っている感じ

ストーリーもベタなとこはありますが、笑いあり感動ありで一気に読めました。

登場する10人も個性があって良いです。

個人的には王子、神童あたりが好きですね。

作者三浦しおんさんは「結果」だけではない大切なもの(「強さ」)を表現したかったらしいですが、

それが上手く書かれていました。

「速いランナー」ではなく「強いランナー」になれっていうメッセージがストレートに響きます。


マラソン、駅伝などの順位やタイムはあくまで「結果」。

「プロセス」は本人のみが知る事。


もちろん「結果」にこだわるのも必要ですが「プロセス」を重要視する話はビジネスなどすべてに通じるとこだと思います。

(職場では上司が部下の「プロセス」を観察出来るスキルがあるかどうかがキーポイント…。)


話はそれましたが、ランナーの方には要チェックの本です。



野村ノート

2010-03-29 | 
ずいぶん前に買ってた本。



この本は野球好きの方は必読です

あと管理職を目指しているビジネスマンにも。

内容はとても理論的で、野村氏が監督したヤクルト、楽天が

弱小チームから強くなった理由が良く分かります。

とくに選手の心理を深くついた考えは勉強になります。

テレビでボーっと見ていられなくなるほど深い内容

これから配球とか真剣に見る事になりそうです。

ある意味野球を見る楽しみがまた増えました

あと読んでいて印象に残ったのが人情と理論的思考のバランスが

絶妙な事です。

ただの頭でっかちにならずにいれるのも人情のおかげでしょう。

あの有名なボヤキも全て計算の上ですし。

同姓のカープの野村監督は読んでるかな??

そして野村氏の元でコーチの経験をさせてみても面白かったのになって。

堅い事で有名なカープのフロントは許さないと思いますが…残念

しかしこんな有能な監督をクビにした楽天はひどいな

後任がブラウンだし…

ランニングメソッド

2009-12-14 | 


少しでもランニングを怪我なく楽しくするために買いました。

各方面で評価が高いこの本

読んでみて人気があるのもうなずけました。

写真もたくさんあって非常に分かりやすいです。

中上級者には読まないでも分かると思いますが、

初心者にはとても理解しやすかったです。

これを実践して頑張ってみます


パラレルワールド/ミチオ・カク著

2009-08-03 | 


「パラレルワールド/ミチオ・カク著」

前から気になってた本やっと買いました。

これはパラレルワールド(並行宇宙)についての本ですが

これを書いたミチオ・カクって人はかなりすごい人らしいです。

現代物理学の第一人者であり、超ひも理論の権威とか、

また「超空間」という本では、ニューヨークタイムズ、ワシントンポストで

年間ベスト・サイエンスブックに選ばれたらしい。

何やら凄すぎですな。

でも内容はというと、まだ最初しか読んでませんが読みやすいです。

理論的思考が高いせいか、文才もあるんでしょうね。

物理を知らない人でも興味があれば楽しめそう。

これから読むのが楽しみです。

じっくり読もっと

「日本でいちばん大切にしたい会社」  続き

2009-07-19 | 
読み終わりました。

5社紹介されていましたが、僕的には
チョークを作っている日本理化学工業さん(先日レビュー)と
義肢装具を作っている中村ブレイスさんの話が印象に
残りました。

中村ブレイスは島根の石見銀山の麓にあり、
とても会社としては環境が良いとは言えない立地に
あります。
しかし、それでも毎年たくさんの就職希望者が後をたたない
という事です。

なぜ、そんなに来るのかと言うと、この会社が
弱者の側に立った、人間の尊厳を高め、
役立つ製品を作っているからです。

本文を借りると、車や携帯などは別に無くても生活に
問題はありませんが、義肢が無いとほんとに何も出来ないのです。
それをこの会社は作っているのです。
でも、「他にもたくさんこんな会社があるのでは」と
思うのですが、医療機器などの物は一つ一つが失敗を
決して許されません。
ですから普通の企業はリスクが大き過ぎると敬遠するらしいです。
たしかに100個に一つでも不良があったらいけない仕事は
プレッシャーがすごいと思います。

この中村ブレイスは義肢を作っていますが、これも一つ一つが
全て手作りという事です。
現場は材料で泥だらけになる仕事との事です。
それでも若い人たちが毎年詰めかけます。
やはり、ひとを動かすのは”人の支えになる”という
単純な事なのかなと。
(ちなみにブレイスとは支えになる、という意味)

ここの社員は土日も働く事があるらしいですが
自発的という事に驚きます。
社長が休んで下さい、と言ってもこっそりと。
なぜかと言うと、1日でも早く必要としている患者に義肢を
届けたいからだと言います。

心を打たれました。

よくいやいや「明日休日出勤だよ~」という言葉を聞く世界にいる
僕にとっては、ガツンとくる言葉です。

何年も同じ仕事をしていると働く意味を見失ってしまいます。
本来は”誰かの役に立つ”仕事をしているんですがね。

そういう意味でほんとに心に響く本で感動しました。

一読する事をお勧めします。

「今日の猫村さん4」&カレンダー 8/27発売!

2009-07-19 | 

こちらは2010年カレンダー


ついに待ちに待った「今日の猫村さん4」が発売決定。

猫好きな人、そうでない人も一度読んだら

猫村さんの虜になること間違いなしです。

あの真面目にテキパキと家政婦の仕事をこなす姿は

人間以上です。

そしてたまに出る猫の仕草がまたかわいい。

イライラした時は板をカリカリ、掃除で疲れたら

床にゴロンと一休み。

何から何まで脱力・癒し系です

猫好きのバイブル本です

あと2010 卓上カレンダーも今回は縦長になりました。

僕はこっちの方が好きですね。

絵が大きいですから。

2つセットで予約しました

楽しみだ!


「きょうの猫村さん 4」
著者:ほしよりこ
サイズ:A5 並製
    256ページ
予価:1200円(税込)
ISBN:978-4-8387-2005-7
発売日:2009年8月27日

2010年「きょうの猫村さん」卓上カレンダー
著者:ほしよりこ
サイズ:211mm×151mm 卓上式
オールカラー/12ヶ月すべて書き下ろし/年間カレンダーつき
予価:1300円(税込)
発売日:2009年11月4日予定

日本でいちばん大切にしたい会社

2009-07-13 | 

「日本でいちばん大切にしたい会社」

今日本屋で気になったので買ってみました。
まだ5つの会社のうち1つしか読んでませんが
予想以上に感動な本です。
働く本当の意味を教えてもらった気がします。

僕が読んだ日本理化学工業という会社は
社員の7割が障害者という珍しい会社です。
その障害者雇用を始めたのは何と50年前。
最初は少女2人を1週間だけ入社体験させるという
話だったらしいですが、働いて1週間後に社員全員が

「まじめに働いていたので正規社員にしてあげて下さい。」

と社長に直訴したらしいです。これだけでもジンとしますが、
それに続き、

「もしあの子たちに出来ない事があったら
私たちがみんなでカバーします。」

と。優しさを越えて人としての使命感さえ感じる言葉ですよね。
で、その後その少女2人は正規社員として採用され、
現在も嘱託社員として働いておられるそうです。(現在65歳)

この他にも”なるほど”という内容の文が続きます。

あと、幸福についてお坊さんの言葉が出て来るのですが、幸福とは…

①人に愛されること
②人に褒められること
③人の役に立つこと
④人に必要とされること

というのがありました。
ここでまた”なるほど”です。
僕は宗教的な事は全く関心がないのですが、心打たれました。

会社で働いている人すべてに読んでもらいたい本です。
また全て読んだらレビューしようと思います。

1973年のピンボール /村上春樹

2009-07-07 | 

「1973年のピンボール /村上春樹」

風の歌を聴けに続いて読み終えました。
タイトルが自分の生まれた年で関心がありましたね。

感想としては、表現の素晴らしさは言うまでもなく
とてもなんだか懐かしい”空気感、匂い”が感じられ、
読んだ後からじわじわくる作品でした。
僕が言うまでもなく良い本です。

話の中で起きているのは現実・非現実どちらでもない感じ。
しかし何か自分の過去・未来の話を読んで(観て)いるような感覚。
それだけ、どこにでもありそうなストーリーです。
(双子の姉妹が住みつくのはほぼ現実ではあり得ませんが…。)

ただ草木、街並みなどの情景の表現が美しく、何度も読み返したくなります。
普通の小説のように、さらっと流せないのです。
それだけ繊細な表現です。
言葉(文字)ってこれだけ細かな表現が出来るのかと
感動しました。

また、今作品も前作(風の歌を聴け)と同じ人物、場所が
描かれているので感情移入が出来て作品に入りやすいのも
良かったですね。
ジェイズ・バーに行きたくなりました。

この2作品は村上春樹の中では比較的読みやすい部類に
入るらしいので、他がどんなものか気になります。

「風の歌を聴け」 村上春樹

2009-06-17 | 


「風の歌を聴け」

村上春樹は中学生くらいから知ってはいたのですが
ちゃんと読んだ事はありませんでした。
で、最近村上春樹をこよなく愛する人から
入門編として薦められたのがこの本でした。

これは、彼のデビュー作らしいですね。
感想は…

読みやすく、かつ読み手に映像を想像させる
巧みな文章で、とてもさわやかな気分になりました。
でもどこか切なく、また懐かしい感じ。
とにかく推薦者の言う通り、文章、一文一語がすごく表現豊かで
綺麗なんです。
(今更で村上ファンには申し訳ありません。)
一行の表現でずっと想像して考えてって事をしたのは
久し振りな感覚でした。
音楽話もちょいちょい出てきて、知っている曲名とか出たら
嬉しかったりしましたね。
理系の僕でものめり込むものがあります。

この主人公はよくビールを飲むのですが
すっごく読んでて飲みたくなりました。

と、とても満足の一冊でした。

次は「1973年のピンボール」
を読みたいと思います。