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「ぼくと1ルピーの神様」

2009-06-15 | 

「ぼくと1ルピーの神様」

久々に気になった本が出たので読んでみました。

序盤はインドの現在の状況が事細かに書かれていて
淡々と進む感じでした。

例えば宗教の問題。
インドは3つの宗教に分かれてるんですが
(ヒンズー、イスラム、キリスト)
それが、生活の中で生死を分けてしまうくらいの
争いがあるという事実。
日本では多宗教ですけど、殺し合いは考えられませんよね。

あとインドの生活水準。
特にこの主人公のようなかなり厳しい生活を強いられる
人達の生活レベル。
とても私たちからは想像出来ないくらいの感じです。
ある程度は想像したけどそれ以上でした。

話を戻して中盤から後半にかけては一気に
ストーリー展開がありました。
ネタバレになるので書けませんが
最後は感動です。
後からじわっとくる感じ。

とにかくこの少年の生きる事に対する純粋さ、優しさに感動。
何か行動する事に対して自分に素直というか、信念があるのです。

心が洗われた気がしました。
何て自分たちは複雑に物事を考えて行動しているんだろうと。

この本が原作の映画「スラムドッグ・ミリオネア」が
現在上映中なので今度観に行こうかと思います。
原作とはまた違う感動の作品になっていればいいなあ。

「人材論」 樋口広太郎

2009-05-18 | 


これから経営者となろうとしている人、
またこれから部下を持とうとしている人にこの本をお勧めします。

タイトルから「難しい内容では?」と思われるかもしれませんが
実はすごく読みやすいです。
読み手を理解して丁寧に優しく書かれたのが感じられます。

書かれている内容は…

・リーダーとは「指導者」ではなく「先導者」であるべき。
・上司は偉いわけではない。(上下関係は不要)
・ウイズアップ(WITH UP)の重要性。
・社員の能力を最大限発揮出来る環境を整える。
・「仕事」より「人間」としての能力を鍛える。

など、です。

この中で僕が特に重要だと思ったのは、

リーダーとは「指導者」ではなく「先導者」

という言葉です。

みんなを引き連れ、より良い方向に持っていく、
たしかにそれが本来の上司のあり方だと思いますね。

しかし、成果主義やらで上司が

「自分が失敗しなければいい」「自部門だけ良ければいい」

といった間違った認識が確かにされているように思います。

要は「視点が狭い」って事です。

会社の利益=自分の役割の達成度

これが意識出来るかでしょう。(決して利益がすべてではないですが…)

松下幸之助に近い考え方でとても勉強になる一冊です。

このブログを読んでくれた人の中には、一生懸命働いているのに
正当な給料・評価が得られずストレスがたまっている方が
おられると思います。(私もですが)
でもそれで腐ってしまうと、いずれ自分が上司になった時に部下に同じ評価など
をして

”レベルの低い上司”

になる恐れがあります。
ですので今の気持ちを忘れず、自分の中に「揺るぎない方向性」を持って、

「自分が”先導者”の立場になったら変えてやる!」

というぐらいの意気込みで頑張ってください。
必ず今の苦労は蓄積され、未来のエネルギーになると思います!

僕は教育・人材育成について非常に興味がある分野なので
これからもいろいろ書いてみたいと思います。