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1973年のピンボール /村上春樹

2009-07-07 | 

「1973年のピンボール /村上春樹」

風の歌を聴けに続いて読み終えました。
タイトルが自分の生まれた年で関心がありましたね。

感想としては、表現の素晴らしさは言うまでもなく
とてもなんだか懐かしい”空気感、匂い”が感じられ、
読んだ後からじわじわくる作品でした。
僕が言うまでもなく良い本です。

話の中で起きているのは現実・非現実どちらでもない感じ。
しかし何か自分の過去・未来の話を読んで(観て)いるような感覚。
それだけ、どこにでもありそうなストーリーです。
(双子の姉妹が住みつくのはほぼ現実ではあり得ませんが…。)

ただ草木、街並みなどの情景の表現が美しく、何度も読み返したくなります。
普通の小説のように、さらっと流せないのです。
それだけ繊細な表現です。
言葉(文字)ってこれだけ細かな表現が出来るのかと
感動しました。

また、今作品も前作(風の歌を聴け)と同じ人物、場所が
描かれているので感情移入が出来て作品に入りやすいのも
良かったですね。
ジェイズ・バーに行きたくなりました。

この2作品は村上春樹の中では比較的読みやすい部類に
入るらしいので、他がどんなものか気になります。

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