ヤマハ車のインジェクション車にはダイアグノーシスモード(自己診断機能)が付いており、そこから様々な要素の確認や変更を行えることは知ってのとおりだ
FZ1も例外ではなく、メーターパネルについている二つのボタンとキーONの組合せによって行える
ただ、FZ1の場合は単純に操作をするだけではステータスの確認のみしか行えない
特に他の車種で可能な「Co濃度」の調整については特定の作業が必要になる
自分のFZ1は吸排気系を多少改造してある
純正のエアクリーナーボックスの吸入口を拡大し、K&Nのエアクリーナーに換装
ブルーフレイムのスリップオンを装着してあるので、ストック状態に比べてかなりリーン気味になっている
そこで空燃比を適正に補正するためにこの作業を行う
Co濃度の調整とは、本来は車検時に行う排ガス検査の項目をクリアするためだったり、アイドリングの不安定さを改善するために行う行為であり、今回のような目的のために使用することは想定されていないと思われる
ただ、燃料の噴射量を変更することにより副次的にも空燃比の調整にも使えるということで目を付けた
リーンアングルセンサーに接続されているハーネスから一本アースをとる
リーンアングルセンサーはリアシートを取ったところの、車体前方右側に設置してある
ヘキサゴンで留めてあるので、一旦は外してしまおう
カプラに接続されている四本の内、この上段中央にあるグリーンのハーネス一本はただ収まっているだけでありセンサー自体には接続されていない
これを引き抜き、単純にアースをとるだけだ
後々何度か調整することを考えると、写真の様に新たに汎用のカプラに組み付けアース用のハーネスを作っておくことをお勧めする
サイズはヤマハ車用の汎用品が使えるだろう
アース用のハーネスにはクリップを付けて適当なボルトに固定できるように細工をしておく
クリップは接触面の塗装をヤスリで剥がしておく
再びセンサーを組み付け、フレームに接触しているボルトにアースをとれば調整が行えるようになる
ちなみに通常時にわざわざ元に直す必要はない
もともと遊んでいる線なので何処にあっても問題は無い
アースを取ったままでも走行は可能だが、カプラを外しておく程度の気遣いはしておくべきだろう
以下が実際の調整の内容だ
①
リセット(以下【R】)とセレクト(以下【S】)を同時押しの状態でキーをONにする
②
その状態で8秒間キープすると画面に「di」と表示される
ダイアグノーシスモードに入ったのでボタンから手を離す
③
【S】を一回押すと「Co」と表示されるので【R】【S】の同時押し
④
そのまま「C:01」と表示されるまで待つ
(数字はシリンダーナンバー)
⑤
【R】で後退【S】で前進選択できるので、任意のシリンダーを選択したら【R】【S】同時押し
⑥
シリンダーが決定されると「C:0n」(nはシリンダー番号)と、右端に数字が表示される
この状態がストックでのCo濃度の補正値なので、元に戻す時のためにメモを取っておく
この数値が【R】でマイナス【S】でプラスに調整出来る
意図する値になったら再び【R】【S】同時押し
⑦
⑤に戻るので全てのシリンダーに作業を行う
完了したらそのままキーOFFで終了
ちなみに自分の場合のストック状態での値は
C1:-5
C2:20
C3:20
C4:0
とかなりバラつきがあった
基本的には0リセットが基準である
単純に社外品のサイレンサーに交換した場合には4~5程度に調整しておくのがいいと思われる
自分は給排気ともども改造を加えてあるので、マフラーのバッフルを抜いた状態のワインディング走行時などには5~7にしたりもする
ブルーフレイムの場合はバッフルをすべて入れるとかなり排気効率を抑えられるらしく、街乗り程度であれば4~5程度でも全く問題なく走行できた
ちなみに特に給排気系の改造なども行っていなくとも数値の均整をとることによってアイドリングの安定を図る事はできるようだ
上記の行為はあくまで自己の責任の下行ってください
問題が起きたとしても責任などは取れませんのであしからず
ストックの意味は在庫です。
大丈夫ですか??
C1はスロットル25%以下及び3000回転以下、アイドリングとフィーリングに影響。
C2はC1の領域、開け始め、エンブレに影響。
C3はスロットル25~90%の領域、中間のフィーリングに影響。
C4は90%以上のフィーリングに影響とのことでした。
あくまで05のR6のマニュアルに書いてあったことですが、参考になれば。
外側の濃度の差は気圧・気温など幅広い環境での確実な点火性を得るためではないでしょうかね。
バッテリー電圧が低くなっているとか、余程の厳しいコンディションでない限りは外側二本は合わせてしまっても問題ないと思います。
すべてのシリンダーを揃えることに関しては何とも……
自分の場合は全てを合わせてしまった方が振動も少なくてフィーリングも良いので同じにしていますが、各シリンダーごとに同じ数値をプラスないしマイナスして相関関係が変わらないようにしている人も多いみたいです。
ただ、自分の場合パワコマなんぞ入れちゃっているもんですからアテにはならないかもしれません。
色々検索していると、初期設定は2番3番は20で1番と4番が若干一致していないようですが、1番と4番が不一致な理由が??ですw
メーカで何を根拠にあわせているのか興味あるところですネ。
空冷のキャブ車は、熱影響のためメインジェットを1.4番と2.3番で違う番手にします。
1.4番と2.3番の違いはこれに近いのか?
レースキャブを入れたときは、たいてい1~4番全て同じにしちゃうんですけどw
1~4番すべて20にしても良いのかも知れませんネ
興味深い情報ありがとうございました。
これは基礎的な燃料噴射量を変更するものです。
ただ未だに分かっていないのがどの程度反映されるのかと、どの回転域に影響を及ぼしているのかという部分ですね。
自分で記事を書いておきながらアレなんですが「確かに変化はあるけれどどう変わっているのか分からない」というのが自分の感覚でしょうか(苦笑)
幾人かのチャレンジャーさんたちの意見では低回転域に強く影響を及ぼしているような雰囲気があるとのことです。
この調整は、キャブ車でいうところの
同調のようなものなのでしょうか?
今までキャブ車しかのったことがなくて、
インジェクションに戸惑ってばかりですw
後軸出力も5ps程上がってましたね。
戻すのも簡単だし。
おいらは3月に定期点検でプラグチェックするので、そこで問題無ければもっと薦めたいと思っています。
機会があったらシャシダイに載せてセッティングしてみたいですね。
自分ではあまり冴えない感じの情報だと思っていたんで大々的に宣伝しなかったんですが役に立ったようで何よりです。
しかし、どうあれECUに手を加えていることに変わりは無いのでくれぐれも気をつけてください。
一応は自分でも手を出してから数ヶ月経って特に問題も無いので平気だとは思いますが……
こちらの情報を参考にしてインジェクションの調整をしてみました。
あまりにも簡単に作業出来て効果も出たので、思わずmixiのコミュニティーで紹介してしまいました。
詳しくは書かないでこちらを紹介する形にしていますけどよろしかったでしょうか?
事後報告で申し訳有りません。
それと貴重な情報をありがとうございました。