同じ月か 同じ月だ

森達也 『首都圏生きもの記』

森達也があんまり似つかわしくない(と勝手に僕が思っている)生き物について書いている本。首都圏なので、都会だけではなく郊外や田舎にいる生物も出てくる。
もちろん、森達也だから、ただ生きものについて書いているだけではなく、湧いてくる現在社会への違和感や問題なども思いつくまま書いている。やっぱりそこが面白い。

「適応は「する」ものだけど馴致は「される」ものだ。」
「命名は分別を進行させる。」
「名前や分類などこちらの都合。彼らはそんなこと気にしていない。」

油彩００２－１

詩６４８「ちいさな壁に囲われて」

ちいさな壁が４。
ちいさな天井が１。
ちいさな床が１。
ちいさな音が３。
ちいさな窓が１。
ちいさな絵が１５０。
ちいさな俺が１。
ちいさな月が１。
ちいさな俺の。
ちいさな夜に。
拡がり膨らみ溢れ出る。
おおきな。
おおきな。
妄想が１。