11月4日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
職種と適性
文化が進むと職種が増え、自分の好む職種というものが、だんだんと選びやすくなってきます。そしてそこに生きがい、働きがいが求めやすくなってくるだろうと思います。しかし、今日のところは、まだ十分でなく、この仕事はあまり自分には適していないが、まあこれで甘んじていようかという場合もあると思います。けれども昔からみると、非常に恵まれています。
そう考えてみると、今日に生きるわれわれは、非常に幸せだと思います。自分の好む仕事を求めやすい時代です。こういう時代に生まれながら、もしも仕事に生きがい、喜びを感じないというのであれば、それは原則として許されないことになると思うのです。
筆洗
2013年11月3日(東京新聞TOKYOWeb)
▼落語の「子別れ」に出てくるおっかさんは怖い。子どもが五十銭を隠し持っていた。どこかから盗んできたに違いない。そう思い込んだおっかさんは、玄翁(げんのう)(かなづち)を持ち出し、白状しないのなら「頭をたたき割ってやるから」と大声を上げる
▼あの場面を聞けば、大抵の男は震え上がるのではないか。男には悪さをして、鬼の形相の母親にこっぴどく怒られた記憶が一つや二つはある。怖いけれども懐かしい記憶がある
▼何かの間違いだろう、間違いであってほしいと何度も読み返してしまう記事がある。「子どもに万引させる」。母親(26)と同居の男(25)が小学三年生の長男と五歳の長女に量販店で電化製品を万引させていた、という
▼おなかをすかせた子どものため親が思わず人の物に手を付ける。悪いこととはいえ、まだ分かる。自分は安全な場所にいて、子どもに盗みを働かせる。分からない。胸が痛い
▼兄妹は、どんな気持ちで品物を運んでいたか。ブルーレイディスクレコーダーは幼い二人には重かっただろう。見つかったらどうしようと心細かっただろう。兄は小さな妹を守ったのだろうか。手をつないでいたのだろうか
▼早い七五三か。背広にネクタイの男の子が電車の中で大声で泣いている。母親が「悪いのはあんたでしょ」と、叱っている。何があったか知らない。でも、君の記憶はまだ幸せだ。
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