碧田直の いいじゃないか。

演劇ユニット、ミルクディッパー主宰の碧田直が、日々を過ごして、あれこれ思ったことを、自由気ままに綴ります。

無題そのはっぴゃくはちじゅうきゅう

2018-09-24 19:01:30 | 日々
今日は午後から雨と言う予報だったが、雲が多いもののだいぶ晴れた。

今日はボクシング。中国では福原愛に次ぐ有名な日本人というWBOフライ級チャンピオン木村翔に、過去最速でミニマムとライトフライを制した田中恒成が三階級制覇を目指して挑戦した一戦だ。
東海地区でしか放送されなかったので、別ルートで観たのだが、双方の意地とプライドが真正面からぶつかり合う好勝負となった。
勝者は田中。個人的に観た感じでは、木村と田中の最大の差はスピードだった。愚直に前へ出て、ワイルドなフックやストレート、アッパーを振るうスタイルの木村に対し、フットワークでポジションを変えつつ、機を見て強打を連打する田中。木村は数発の捨てパンチを打ちながら前に出て、自分の距離に持ち込んで強打を腹から顔面に打とうとするのだが、六割ほどの場面で田中のフットワークに翻弄され、パンチを空振りさせられるか、打つまでに体勢を整えさせてもらえなかった。
もちろん、そこは木村も織り込み済みで、空振り覚悟で前に出ていたのだが、田中は時に足を止めて強打を打ち込み、却って有効打を当てて効かせていた。田中側のセコンドから「ダンス」や「テクニック」「レッスン」などの短いアドバイスが繰り返し飛んでいたが、ただ足を使うだけでは、無尽蔵のスタミナを誇る木村に後半捕まったかもしれない。そこを踏みとどまることで、木村の前進をいくぶんか鈍らせ、フットワークがより生きてくるようになっていた。
しかし、田中の一方的展開だったというわけではない。被弾覚悟で木村は前進し続けたし、至近距離になれば、勇気を持ってボディや顔面にパンチを振り続けた。この試合は前試合から二か月ほどしか間がないハードスケジュールだったが、日程的不利を感じさせない旺盛なスタミナと闘争心は、まさしく一級品だった。
前半で田中のカウンター、中盤は木村のカウンターがそれぞれヒットし、一瞬効かせた場面もあったのだが、どちらも退かずに最終ラウンドが終わるまで打撃戦を繰り広げた。ボクシングの魅力がいっぱい詰まった、素晴らしい試合だった。
新たに王者となった田中には、ぜひ強者との試合を数多く組んでもらいたいし、負けた木村も、また王者に返り咲く可能性は十分にあるので、ぜひ頑張ってほしい。
というわけで、今日はここまで。また明日。
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