碧田直の いいじゃないか。

演劇ユニット、ミルクディッパー主宰の碧田直が、日々を過ごして、あれこれ思ったことを、自由気ままに綴ります。

無題そのはっぴゃくはちじゅうさん

2018-09-18 16:16:28 | 日々
今日も午前中は快晴。午後からは雲が出てきた。夕方からは、また大雨になるようだ。

格闘家の山本KID徳郁が亡くなった。四十一歳だった。
KIDは、神の子と呼ばれた総合のファイターで、魔裟斗ととの試合や、開始四秒ほどで倒した宮田和幸との試合など、インパクトの強いKOシーンを生み出した人気選手だった。ガン闘病を公表した矢先の訃報である。正直驚いた。
総合に限らず、格闘技というものは基本、メジャースポーツにはなりえない、と常日頃考えている。理由は、互いを削る部分が他の競技に比べて圧倒的に多く、やればやるほどダメージが蓄積していくからだ。こういう要素を持ったスポーツは、特定の層には強い求心力を発揮するが、裾野の広がりといった点で、サッカーなどに大きく劣る。一言でいえばハードルが高すぎるのだ。
もちろん、だからこそ、その高いハードルを軽々と超える選手が現れ、ひとたび注目を浴びれば爆発的な人気を博すことがある。辰吉丈一郎がそうだったし、桜庭和志もそうだったが、カリスマといって差し支えない人気を獲得する選手が、何年かに一度の間隔で登場するのだ。自分では挑戦しようとも考えない、高い高いハードルを越えていく夢の住人として。
その意味において、KIDもまた、カリスマの一人だった。自らの身を削り、高いハードルを何度も超えてみせ、人々に夢を与えてきた。短い生涯だったが、同時代に生きた者は、彼を忘れることはないだろう。冥福を祈る。
今日はここまで。また明日。
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