少女たちに魅せられて

主にプリキュアとラブライブの感想や考察を挙げていきます

Hugっとプリキュア考察 〜クライアス社の疑問と気づき(39話付近)

2020-11-30 08:20:16 | Hugっとプリキュア考察

アスパワワ

それは人々の未来への希望

笑顔の根源のはずである

だがそう考えるとジョージ・クライの

皆が笑顔のまま暮らすために

トゲパワワの力で時間を止めるという思想に

どうしても違和感を感じてしまう

なぜならトゲパワワは明日への絶望

したがって笑顔など生まれるはずが無い

そんなことをぐるぐる考えるうち

私はあることに気がついた

アスパワワへの理解が根本から

間違っていたのではないかという事に

今回はそれについて記述する

 

 

アスパワワは未来への希望

名前から考えてもそれは当然だろう

だが思い出してほしい

ハリーたちはなんの力で

過去の世界をやってきたのか

そう、ハリーは確かにこう言った

こっちの世界に来るには

ごっつい量のアスパワワが必要だと

アスパワワは未来への希望なのに

なぜそれが過去に戻る力になるのか

そう考えたとき私の心に

一つの流れが浮かんだ

 

 明日への希望

→明日が来てほしい

→時間の肯定

 

そう、アスパワワを時間に対する

ポジティブな感情と定義すると

ここの違和感がとれる

トゲパワワについても同じである

 

 明日への絶望 

→明日が来ないでほしい

→時間の否定

 

ジョージ・クライは皆が笑顔のまま暮らすために

トゲパワワの力で時間を止めようとした

これまではトゲパワワは未来への絶望と

捉えていたのでこのやり方に違和感を覚えていた

だが今なら納得がいく

アスパワワ=時間の肯定

トゲパワワ=時間の否定

明日への希望や絶望は

それらを生じさせる

あるいはそれによって生じるものに過ぎず

本質的な物ではなかったのだ

 

 

それならば両者の和解の道も見えてくる

笑顔の世界を作るという点では両者の目的は同じ

問題はそこに時間は必要なのかどうなのか

その結論が出たとき、真の笑顔の世界が

誕生することとなるだろう


Hugっとプリキュア雑談 〜プリキュアを観られない嘆き(42話直前)

2020-11-29 17:50:39 | 虹学感想

※プリキュアをリアタイで観られないことを

ただ嘆くだけの記事です

 

 

 

本日のプリキュアは若宮あんり覚醒なるかという

非常に重要な回である

史上初の男プリキュア誕生という奇跡さえも

彼なら起こせるのではないか

そんな期待の中私は彼に注目してきた

そしてついに巡ってきた

「闇落ち」というチャンス

プリキュアにおける闇堕ちからの帰還は

変身率が非常に高い

現に前作の追加戦士シエルさんも一度墜ちている

そして同じくピカリオは男ながら

準プリキュアの扱いを受けるまでになった

こうしたことから考えても

若宮あんりがプリキュアに覚醒しても

なんら不思議ではない

そしてそんな歴史に残るかもしれない

重要回をみられないことを

私は非常に残念に思うのだった


Hugっとプリキュア考察 〜プリキュアとクライアス社の目的と矛盾(39話時点)

2020-11-29 17:34:39 | Hugっとプリキュア考察

残り10話を切ったHugっとプリキュア

ハリーやクライアス社の過去が明らかになる中で

今一度両者の立ち位置を整理していきたい

(話数を書いていない言葉はすべて39話です)

 

まず39話におけるリストルとエールの

対話のシーンである

 

「大人とか子どもとか関係ない

 あなたにも明日はある!」

 

「俺はただ絶望するための未来など必要ない!」

 

「そうだね、だから未来は

 素敵なものにしなくちゃね

 ハグたんがダンスをできるようになったり

   大きくなっておしゃべりすることが増えたり

 それが未来、だから未来は

 とっても愛おしいものなんだ!」

 

野乃さんが神なのは言うまでもないが

リストルの考えを否定するのは難しい

なぜなら彼は未来から来たからだ

そこで彼はアスパワワを失い荒廃した

ハリハム地区を目の当たりにしている

 

 

だがここで1つの疑問が浮かぶ

なぜ彼はクライアス社についたのか

ハリハム地区を荒廃させたのは

他でもなく彼らではないのだろうか

これについてはドクタートラウムが

こう説明するシーンがある

 

「おいおい、これはクライアス社のせいじゃない

 未来とは夢見た結果だけを

 運ぶものではないからね」

 

果たしてこれはクライアス社が

関与していないことを意味するのか

それともクライアス社のしわざだが

そうでなくてもこうなることは

必然だったととるべきなのか

ここから読みとることは難しい

だがリストルが

 

「まだわからないのかハリー

 強大な力の前では我々は無力なんだ!」

 

と言っていることから考えると

たとえクライアス社がハリハム地区崩壊の

犯人であってもリストルがクライアス社に

ついていることは不思議ではない

(リストルが浄化されたあと

 彼がクライに対しお前が憎いと

 言ったことからもその可能性は高いだろう)

 

 

そしておもしろいのは同じ境遇である

ハリーとリストルの考え方が真逆である点だ

リストルの考えは先程述べたが

ハリーの考えは次の言葉からわかる

 

「俺は未来を信じるって決めたんや

 どんな強大な力にだって仲間を信じて

 手を取り合えば奇跡は起きる

 それをお前ら(プリキュア)が教えてくれた」

 

 

話がそれるが考察のタイトルの矛盾について

少し触れておく

クライアス社の言う未来と

プリキュアの言う未来はイコールではない

クライアス社は未来から来たのでトゲパワワが

充満し時間が止まった世界が「現在」である

(時が止まった世界に過去や未来の概念が

 存在するのかという話はあるが)

だがその世界こそがプリキュアにとっては

「未来」なのである

 

 

過去はかえられない

でも未来を作ることはできる

それがこの作品における前提である

したがってハリーさんが過去に戻って

何をしようとも彼らの「現在」の世界が

変わることはないはずである

だがそれならばプリキュアの

「未来」はどうなるのだろうか

ハリーさんたちの視点に立つならば

明日のために彼女たちがどれだけ

がんばろうと時が止まることは

必然ということになる

したがって未来を作ることができる

という理念に反する

この矛盾はどう乗り越えるのだろうか

 

 

話を戻すがハリーとリストルの違い

それはもちろんプリキュアの存在である

ハリーを過去に送り出しのも

キュアトゥモローであり

彼に未来を信じる勇気も与えたのも

現在のプリキュアたちである

対してリストルにはそれがなかった

あったのはクライアス社だけである

 

 

端的に言えばアスパワワに

包まれていたのがハリー

トゲパワワに囲まれていたのが

リストルである

だから両者の世界観は真逆になったのだろう

 

 

そしてプリキュアとクライアス社についても

同じことが言える

つまりプリキュアはアスパワワがあるから

未来を信じられる

対してクライアス社はトゲパワワがあるから

未来を信じられないということだ

 

 

さらに言えば未来を信じないと

過去を肯定することもできない

過去があったから今がある

その前提なしに未来という発想は

生まれ得ないためである

だからクライアス社には

時を止める以外に選択肢はないのだ

 

「時間を止めよう

 皆が笑顔のまま暮らせるように

 ともに終わらぬ永遠を」

 

クライのこの言葉に対してプリキュアは果たして

どんな回答を出すのだろうか


映画 HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ感想

2020-11-28 20:14:43 | プリキュア映画

まずストーリーを簡単に言いますと

ミデンというカメラの霊みたいなものが

一度も使われることなく忘れられた

悔しさや憎しみから 

プリキュアを始めとする

人々の想い出を奪うという話です

 

 

私は最初ミデンを見たとき

その姿と形から 

千と千尋の神隠しのカオナシを想起しました

(その直前にミラクルライトの光を見た

 ハリーさんがムスカ大佐の某セリフを吐いたので

 私のジブリ脳が目覚めていたせいもあります)

カオナシは何でも出せるようで

ほんとはすべてめくらまし

ミデンさんもそれと同じように

みんなの思い出を手に入れて

満たされているように見えながら

ほんとうの心の中は空っぽ

自分の思い出と言えるものは

何も持っていませんでした

敵の目標というのは達成されると

極度の孤独に包まれる場合が多々あります

それはミデンさんも例外ではありませんでした

 

 

忘れられた物たちの恨みという点では

ドキプリの映画にも通じるところがあります 

ただ大きく違うのがミデンという存在は

そもそも使われること自体無かったということ

最初、野乃さんはそのことに

気づいてはいませんでした

ただ自分たちの大切な思い出を

奪う存在としてしか見てなかったのです

 

 

でも野乃さんはすごい人でした

ミデンさんに思い出がなく

孤独に苦しんでいることに気づいた彼女は

彼の心を決して離さなかった

彼の心の奥、深い孤独を理解しようとした

そして彼女は彼にこれから私たちと一緒に

思い出をいっぱい作ろうと言いました

その瞬間彼は笑顔で成仏なさりました

 

 

他者の苦しみを理解し包み込み

そして手を差し伸べる

プリキュアが紡いできた伝統です

たとえそれが一度はぶつかりあった相手でも

何度も見てきた光景ですがやはり胸に染みます

 

 

そして私が本編を通して注目している

「思い出」についてですが

映画内で最も面白いと思ったのは

雪城さんの思い出がミデンさんに

奪われたときの美墨さんの反応です

美墨さんとの思い出を所有するミデンと

美墨さんを忘れてしまった雪城さん

でも美墨さんは迷う事なく

自分を忘れたあの女の子こそが

雪城ほのかだと言い切りました

 

 

Hugっと本編では敵さんが

思い出す人がいなくなれば

思い出も何も消えてしまうと言いましたが

逆に言えば思い出す人がいる限り

たとえどんなことがあっても

思い出は思い出なのだと教えてくれました

 

 

最後にミラクルライトの存在についてです

私は残念ながら持っていないのですが

記憶を失ったプリキュアを元の姿に戻す際

ハリーさんは応援してきた

プリキュアや好きなプリキュアの事を

考えながら応援してくれと言いました

(私はロゼッタさんです)

ミラクルライトは簡単に奇跡を起こすので

個人的にはあまり好まないのですが

このシーンで私はプリキュアを

支えているものもまた

見ているみんなの思い出なのだなと感じました

こうやってオールスターズができるのも

プリキュアを応援していたみんなが

時が経ってもちゃんと覚えているからなのだと

過去作のプリ戦士たちに興奮しながら

そんなことを考えていました

 

 

書きたいことはまだまだありますが

(懐かしのシーンもたくさんありました)

とにかくHugっとの本篇での

今後の活躍に期待しようと思う

今日この頃でした

 

 

ちなみに次の映画は例の奇跡ライトが

テーマらしいです

数々の奇跡(+ご都合主義)を生んだ

この光にはどんな秘密があるのか

春映画も楽しみです


Hugっとプリキュア考察~若宮アンリの心(33話時点)

2020-11-27 11:28:35 | Hugっとプリキュア考察

Hugっとプリキュアにはプリキュアの他にも

非常に興味深い人物が存在する

それが若宮アンリだ

今回はそんな彼について振り返っていきたい

 

 

彼の登場は衝撃的だった

彼はイケメンフィギュアスケーター

という設定だが、もう一つ大きな特徴がある

それが女装だ

いや、彼にとってはただ自分が

美しいと思うもの、好きなものを

着たいというだけなのであるが

プリキュアにおいてドレスを着る男

というのはあまり例がない

 

そしてもう1つ彼を印象づけた

キュアエールの衝撃的な言葉がある

 

「男の子だってお姫様になれる」(19話)

 

つまり若宮君は戦う女の子とは対象的な

守られる男という概念を積極的に取り入れた

そんな存在なのである

 

 

そしてここからが本題なのだが

彼はクライアス社にスカウトされた

 

「誘われるならプリキュアだと思ってたな」(33話)

 

私も彼に男プリキュアの期待をかけていた

だが現実には誘われたのは敵組織

 

 

思えばクライアス社の女幹部(元も含め)

もただ愛を求めていた存在である

愛と自己中は表裏一体

と言うより愛の中にも自己中は必ずある

それはドキドキプリキュアが示したが

実はプリキュアと戦う敵も根本にある想いは

プリキュアと大きな違いはないのかもしれない

 

 

話がそれたが若宮君は確かに悩んでいた

クライアス社に入るのをエミルさんに

止められたとき、彼は言った

 

「生きづらい時代だね

 みんな他人のことを気にしている

 一人になれば何も気にしないで済むのにな」

(33話)

 

彼は自由に生きることを望んでいる

彼の女装癖もそれを示していよう

だが、他人のことを気にしているのは

彼も例外ではないのである

なぜならばフィギュアスケートの

性質上他者からの評価を気にしないことは

不可能に近いものだからだ

 

 

そしてえみるさんは彼にこう伝えている

 

「アンリさんにも教えてもらったことがあります

 それは自分を愛することです」(33話)

 

 

彼女もまた悩んでいた

テレビでツインラブ

(ルールー&えみるのグループである)

を批判され落ち込んでいたのだ

えみる自身もともと友達が多かったわけではない

そのため野乃さんたちといられる今の時間が

どれほど大切なのか

それを誰よりも実感しているのである

しかし他人に気を使いすぎるあまり

自分を潰してしまっては元も子もない

その末裔がパップルのような

クライアス社女性職員なのかもしれない

その意味ではルールー&えみるは

クライアス社を離れた存在と

クライアス社に最も近い存在

というコンビなのかもしれない

 

 

若宮君の話に戻ると

彼は最終的に社の誘いを断った

 

「確かに生きることが辛いときがある

 ぼくはひねくれてるし

 誰かのためにがんばることなんてできない

 でもフレッフレップリキュアー

 輝く未来を僕たちにーー!!」(33話)

 

彼が初めてプリキュアさんたちの前に

現れた目的はほまれさんをロシアに

連れて行くことであった

その時彼は野乃さんに言った

 

「その無責任ながんばれが 

 彼女の重荷になっているんだよ」(8話)

 

この言葉は野乃さんの重荷になったわけだが

以前も書いたように彼女はそれを乗り越えた

今回の話でも野乃さんは

 

「二人の悩み理解できるって

 言ったら嘘になっちゃう

 でもね、私はそんな二人の手を離さない

 二人が苦しいときはそばにいたいんだ」(33話)

 

と言った

その想いは確実に若宮君に伝わっていよう

なぜなら自分では何もできなくても

がんばっているプリキュアを彼は応援したからだ

またも野乃さんの応援は一人の人間を変えたのだ

 

 

だが話はここで終わらない

若宮くんはまだ誰にも

明かしていないが足に怪我を負っている

彼のアイデンティティの一つである

スケートが奪われたとき

果たして彼は何に気づくのか

そしてプリキュアに覚醒する日は来るのだろうか