少女たちに魅せられて

主にプリキュアとラブライブの感想や考察を挙げていきます

虹学アニメの振り返り〜朝香果林とVIVID WORLD

2021-01-27 22:23:50 | 虹学感想

白か黒 そう Yes or No

そんなに単純じゃないなら

答えなんて誰も知らない

自由に未来創ろう

 

 

第9話かりんさんの挿入歌「VIVID WORLD」です

この曲は「Rainbow Colors」という言葉にも

現れているように様々な個性を持った仲間たちを

肯定する歌であると感じます

自分に与えられたキャラが正解だと思い込み

一人それに縛られスクールアイドルへと

踏み出せなかった彼女の心の変化が伝わります

 

「エマのために同好会のこと手伝うようになって

 そしたら、楽しかった

          (中略)

 でも私は、朝香果林はそんなキャラじゃない

 クールでかっこつけて、大人ぶって

 それが私なの」 (5話)

 

求められているキャラこそが自分

そう考えていた彼女でしたが

エマさんや同好会のみんなと出会い

その考えは変わりました

答えなんて周りはおろか、自分だって

はっきりとはわからないのです

だからこそ自分の思った道を

信じたように進まなくてはいけない

そんな想いが歌詞から伝わってきます

 

 

もう一つの彼女の心境が変化した場面は

ダイバーフェスでした

ステージに立つ一人を決めかねる

メンバーに対して彼女は言います

 

「衝突を恐がるのはわかるけど

 それが足かせになるんじゃ意味ないわ

 それで本当にソロアイドルとして

 成長したと言えるの?」(9話)

 

9話の感想でも書きましたが

これは自分も含めたメンバーへの問題提起です

かりんさん自身迷いがあったのでしょう

メンバーのことを想いすぎることは

自分自身の成長にはマイナスなのではないかと

 

 

でも結果的にそれは違った

プレッシャーに潰されそうになった時

彼女の支えになったのは

他でもなく仲間たちだったから

 

「仲間だけどライバル、ライバルだけど仲間!」

 

自分は仲間に頼りすぎてるんじゃないか

一人の方がもっと早く進めたんじゃないか

そんな迷いが彼女にあったのかもしれない

でも彼女はこう歌います

 

「Find a way キミとだったら

 迷子だって悪くはないね

 正解も輝きもひとつじゃないから

 Just like a Rainbow Colors…」

 

ちょっとくらい迷ったっていい

自分らしさも進むべき道も一つじゃなくて

虹色みたいにいろんな輝きがある

だから大丈夫

自分の弱さを認め、仲間を信じることで

朝香果林はさらに強くなったのでした


虹学アニメの振り返り〜近江彼方とButterfly

2021-01-20 20:27:36 | 虹学感想

一人きりじゃ もう

両手いっぱい広げても まだ

足りないほどに大きな Dreams 今

一緒に抱きしめよう

 

 

第7話のかなたさんの挿入歌「Butterfly」です

私は虹学の声優さんの中では

かなたさんの声をやっている

鬼頭明里さんが最もお気に入りです

彼女は地声は意外と低くてイケボなんですけど

歌になるとものすごい天使ボイスになるんです

すごすぎます

虹学の2ndアルバムに収録されている

「My Own Fairy-Tale」は特におすすめです

ぜひ聴いてみてください 

 

話がそれましたが本題に入っていきます

冒頭に挙げた「Butterfly」の歌詞ですが

劇中の場面とかなりリンクしています

エマさんにスクールアイドルをやめることは

本当にやりたいことなのかと問われた

かなたさんはこう答えました

 

「違う、かなたちゃんの望みは

 ずっと探してた夢は、ここにある

     (中略)

 でもはるかちゃんの幸せも守りたいの

 そんなの、わがままだよね」(7話)

 

はるかさんがスクールアイドルをやめるのか

それともかなたさんがやめるのか

この時のかなたさんにどちらの夢も諦めない

という選択肢は浮かんできませんでした

なぜなら姉妹でスクールアイドルをすることは

もはや一人きりでは「両手いっぱい広げても」

支えきれないほど大きな夢になっていたからです

 

 

Butterflyという曲名にも注目したいと思います

この曲は「We can fly!」という歌詞にあるように

飛ぶこともテーマになっていますが

それならば蝶よりもむしろ鳥のほうが

適しているように思われます

しかしこの曲名はButterflyなのです

これはつまり彼女たちの新しい自分への

変身を意味します

これまでの彼女たちはサナギだった

でも今は蝶になった

自分たちの殻を破ったのです

 

 

かなたさんは大きな夢を「一緒に抱きしめよう」

と歌います

一人では夢を抱えきれなくなった

姉妹の出した結論は二人で力を合わせて

夢を叶えようというものでした

お互いを想う気持ちを相互に理解し合い

姉妹は真の絆で結ばれたのです

こうして二匹の蝶は共に羽ばたいたのでした


虹学アニメの振り返り〜桜坂しずくとSolitude Rain

2021-01-08 21:32:40 | 虹学感想

雷鳴が胸に鳴り響いて

閉じ込めていた感情が溢れだしていく

もう見失ったりしない

私だけの思いを

 

 

しずくさんのソロ曲「Solitude Rain」の

出だしの部分のセリフです

本来私の推しはかすみさんであり

声優の方の推しは鬼頭さんなのですが

虹学のアニメで心に残った回を問われれば

しずくさんの回である第8話を挙げます

 

 

なぜ私がこんなにもこの回に惹かれたのか

それは彼女の不器用さ、繊細さに

他のどの人物よりも共感を覚えたからです

彼女は演技についてこう語りました

 

「私、小さい頃からずっと

 昔の映画や小説が好きだったの

 でもそんな子は私しかいなかったから不安だった

       (中略)

 そのうち他のことでも

 人から違うなって思われることが怖くなって

 だから演技を始めたの」

 

自分の心を守るための手段

それが彼女の演技についての考えです

では彼女は演劇を否定したのでしょうか

いえ、そうではありません

彼女が否定したのは演じる自分じゃない

好きを隠して怯える自分なのです

 

 

とはいえ彼女が演技をやめ

ありのままの自分をさらけ出すと

決めたことは事実です

それは彼女の成長でもあります

しかし演劇を続ける以上

演じるのをやめることはできません

 

 

その矛盾がこそがこの回のおもしろさでもあります

すなわちこれは結果は同じでも

そこに至る過程の違いには大きな意味がある

ことを示唆しているのです

 

 

しずくさんは自らの演技の

負の側面を発見している

その点で彼女は演劇の良さにしか

気がついていない人よりも

演劇への想いが強いのです

普段はその差異が現前することはありません

しかしひとたび試練が訪れた時

演劇に踏みとどまる力が強いのは

間違いなくしずくさんです

演劇に限らず対象から遠ざかる

という心の動きはそこから戻ったとき

その対象への想いをいっそう強くするのです

 

 

Solitude Rainで彼女は歌いました

 

「天から舞い落ちる雨粒が

 ぽつりぽつり頬伝って

 知らないうちに心覆ってた仮面を

 そっと洗い流していくの」

 

雨が彼女の心を覆う仮面を流しても

彼女は演劇を失わない

彼女の心の奥にはかつての映画や小説が

好きだった自分が残ってるから

だから彼女はより強い決意で

再び舞台に立ちます

誰かのヒロインになるだけではなく

自分だけの大好きを届けるために


スクスタ22章感想

2021-01-06 20:09:37 | 虹学感想

ミアさんの歌が素敵です

これは推せます(単純)

 

 

ミアさんはこれまで天才的な作曲家としての

描かれてきましたがその才能の影には

歌手としての挫折がありました

彼女なりにできることを探した結果

たどり着いた先が作曲だった

大好きに導かれたわけではないのです

 

 

だからこそ今回彼女はもう一度

歌うかどうかで揺れ動くわけですが

その葛藤は初期の栞子さんの

発想と非常に類似しています

彼女も初めは生徒たちが自らの適正に

合った活動を行うことこそが

幸せであると信じていました

その立場に立つならば

ミアさんは作曲を行うことこそ

幸せであるということになります

 

 

そんなミアさんを歌い手へと

導いたのがりなさんです

彼女はこう言いました

 

「ミアさんの曲には、わかりにくいのかもしれないけど、ミアさんの心の声がぎゅーって詰め込まれているんだよ(中略)私、ミアさんの曲、大好き!」

 

前回しずくさんが部へ行った際には

かすみさんはしずくさんのライブで

彼女の「声」が聞こえなくなったと

話していました

それが同好会の魅力の理由であるならば

ミアさんの歌もミアさんが歌ってこそ

輝けるということになります

心に響く歌は歌い手の心

が歌われてなければならない

それがミアさんがたどり着いた答えです

 

 

そこに虹学がソロ活動である意義も見いだせます

彼女たちの目的は全体としての

ステージの完成ではない

個人のやりたいの追求です

それはともすれば単なる自己満足で

終わってしまいかねない

だからこそ彼女たちのやりたいことと

ファンとが一体になったとき

そのパフォーマンスを超えた

彼女たち自身に心を奪われるのです

 

 

そんなわけでミアさんがとても良かったです

今後どうなるかわかりませんが

また歌う機会があることを切に願っています


虹学アニメ13話感想

2021-01-06 20:07:30 | 虹学感想

とてもとても素敵な回でした

かすみんが声出しの円陣

キャラソンメドレーを背景にした演出

かつてのエマさんの言葉を話すかりんさん

機械トラブル時のりなさんと愛さんのやり取り

雨が降っても帰らなかったファンのみんなと

ステージを延長してくれた副会長

ステージ上での同好会みんなのファンへの言葉

そして高咲さんへの想い

全てが感動的でした

 

 

スクールアイドルフェスティバルは

みんなの夢を叶える場所

でも音楽という高咲さんの新たな夢に

スクールアイドルは直接関わりはしません

ではこの祭典にはどんな意味があるのでしょうか

彼女はあゆむさんにこう話していました

 

「なんていうか、自信がほしいんだよね

        (中略)

 このフェスティバルをやりきれたら

 私だってきっとなんとかなるって

 怖がらないで自分の夢に

 向かっていけるはずだって

 思いたいんだよね」

 

スクールアイドルという視点だけで考えれば

高咲さんは終始応援者です

スクールアイドルフェスティバルは

ゴールどころかスタートですらない

それでも彼女はここに夢へと進むための

意義を見出します

 

 

スクールアイドルは個人の自己表現だけで

完結するものではありませんでした

ソロの活動である虹学であってもです

かつて高咲さんはせつなさんに言いました

 

「ラブライブみたいな最高のステージ

 じゃなくてもいいんだよ

       (中略)

 スクールアイドルがいてファンがいる

 それでいいんじゃない?」(3話)

 

高咲さんからすればスクールアイドルに必要なのは

ラブライブではなくファンの存在なのです

そのファンにはもちろん高咲さんも含まれます

サンシャインの映画において

Aqoursとセイントスノーが

(その後動画配信されたとはいえ)

彼女たちだけの決勝戦を行ったのとは対照的です

 

 

だから雨上がりの屋外での最後のワンステージ

それもラブライブに引けをとらなかった

なぜならそこにはファンがいるから

彼女たちがたどり着いたのは

私たちだけの輝きではなく

みんなの夢を叶える場所

夢へと進む力をくれる場所だったのです

スクールアイドルだけでなくファンも含めて

 

 

そんなわけでそれぞれのキャラの心情が

丁寧に掘り下げられた本当に素晴らしい作品でした

とりあえず今後はかすみさんの髪飾りを見るたびに

しずくさんの顔を思い浮かべたいです